~津軽、魔法使うってよ。~
~津軽、魔法使うってよ。~
早速壁にぶち当たる。
どうすればいいんだ。
魔法を発動するには。
詠唱が必要。だいたい詠唱がいる。
私が読んできた小説は、大抵詠唱有りだった。
そして主人公は無詠唱を使って、「あいつ、無詠唱だと!?」ってなるの。
そう、無詠唱は主人公スキルなのだ。
私?モブですね。
無詠唱は、ムリ。
だと思う。
ってかそもそも、詠唱文知らない。
そこなのだ。
詠唱ありきでも、文知らない。
無詠唱もクソもない。
他の方法を考える。
記憶を漁る。
魔法を使った小説はー…。
あ、魔力を操作する事で魔法を発動するパターンもがあるじゃん。
え、魔力操作?
やべぇ、そんなスキルあった気がする。
魔力操作、天の声(仮)さーん。
…。
あれ、ないのかな?
むむむ…。
じゃ、火魔法はー?
『スキル:火魔法がスキルポイント500を使って取得できます。取得しますか?』
…。
詰んだ。
これは詠唱ありきだ。
ってか文があっても私に読めるのか。
そうだ、前人と出会った(?)時になんで私は理解出来たのか。
日本語が使われてるのか?
それなら便利だけど。
つーか、スキルポイント500を私はドブに捨てた。
今のところは、だが。
いや待て、考えろ。
詠唱はなんのためにするのか。
なぜ無詠唱が出来るのか。
その理由を考えろ。
…………。
そうだ!
詠唱は魔力を操作する一連のパターンを簡略化したものだ(と魔力に精通していたとある魔法使いが言っていた気がする。)
要は魔力の流れを言葉によって操る、という事だ。
これは自分で意識して魔力を操らなくて良い。
火の玉だったら。
火の玉を出現させる→大きさを指定する→方向指定→勢い指定→射出。
これを自動にやってくれる。
だから楽。
それに対して無詠唱。
無詠唱は、その魔力操作を自分で意識して行うのだ。
無意識に言葉で操っていたものを、自分自身で操る。
火の玉の例だと、あれを全て自分でやらないといけない。
火の玉を出現→大きさこれぐらいかな→向こうに飛んでいけー→早さは、そこそこ早く→オラァ!
はい、長い。
この1連が、どれだけ難しいのか。
ちょっとラジコンを想像してみて欲しい。
あれはコントローラーで動かしている。
でも、あれをコントローラーなしで動かせと言われたらどうだろうか。
勿論触らずにだ。
不可能に近いだろう。
そんなところだと思う。
真面目に考えると頭痛い。
知恵熱でるるるるるるる。
数分何もせずボーッとしていたら、楽になった。
普段動かさない頭を無理に動かすのは良くないね!
さて、無詠唱は理論上可能。
でもそれは魔力の流れを感じないといけないのだ!
んで、魔力の方だがこれも二パターンあったはず。
一つは体内魔力。
もうひとつは体外魔力。
ま、読んで字のごとくですなぁ。
体内魔力は、違和感があるはず。
ってことで、魔力っぽい力を込めてみる。
うぬぬー…ってやってみる。
うん、わかんない!
あ、探知とかで分かったりできるのかな?
でもあれあんまり使いたく無いんだよねぇ…。
範囲指定出来るかな?
やってみないと始まらないか。
範囲指定、自分の体で:探知:!
うおお、情報量すくなーい。
なにこれ楽ー。
ん、何かうごめいている。
うぬぬーって牙に魔力を込めてみる。
おおおおお、牙の部分が赤くなった!
これが魔力か!
あれ、でどうすんだ?
これを使うのか?
土魔法だから、土の塊を出現させるイメージを。
小さめでいいかな。
その時に、体内魔力を外に出してみる、イメージをする。
うぬぬぬぬぬ。
おおおおおおおおおおおおお!
出た!
土の塊でた!
次だ!
大きさはこのままで!
真正面で、勢いはMAXで!
ゴオオオオオオオ!
ズドォォォォォオオン!!
…え?
ちょいちょいちょい。
クレーター出来たんだけども。
…魔法コワイ。
ってかすごい眠い。
妙に疲れた……。
今日は寝よ…、考えるのは明日…。
誤字脱字、読みづらい表現ありましたら教えてください!