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~津軽、人に会う~

レント君の怪我の具合を変更しました。



~津軽、人に会う~


マッピングを駆使して、ダンジョン(仮)を探索すること2時間、

出口に到着する気配が少し見えてきた。

マッピングのおかげで下に降りることもない。

確実に上に登っていってる。


ってか、いい加減お腹がすいてきた。

私、この世界に来てまだ何も食べてない。

ちなみに、敵とのエンカウントは未だゼロ。

蟻は同族なので、敵にはカウントしない。

私って結構運いい?

前の世界では、運は無かった。

ソシャゲは基本ガチャだ。

高レアこそ正義。

でも私は高レアを引けなかったんだー。

引けても1枚。

ネ友が数枚引いてたのみて、殺気が湧いたのは良い(?)思い出だ。

なんの話してたんだっけ?

そうだ、腹が減ったって話だ。


Q.蟻の食べ物は?

A.基本なんでも食べます。雑食です。


そう、なんでも食える。

でもこのダンジョン(仮)で、食えそうなものといえば……虫類。


よし、食うか。

蟻ならいける、食った事ある。

少し酸味が聞いてて、ザリザリ食える。

蜂とか美味いらしいが、まず倒せる気がしない。

種族格差ありそうだもん。


よって、同族ではあるが蟻を食べるとにした。



津軽んの~?三分クッキングー!


テレテッテテテテ♪

テレテッテテテテ♪

テレテッテッテッテッテッテッテッテ♪

テッテッテ♪


まずー、横穴を掘りまーす。

そして次に、横穴の真ん前に少し深めの落とし穴を掘りまーす。

横穴に入りまーす。

土で蓋をしまーす。

待ちまーす。


やってて自分でうざくなってきたんでやめるね。



あれ、三分たった。

効率悪いかな、この罠。

まぁしょうがない、待ってれば掛かるでしょ?


………………。

…………………………。

……………………………………はっ!?


何もおきなさすぎて寝かけてた……。

そして、何かが落ちる音がしたので目が覚めた。


「…………だよ……れ!……穴…………いて…………ぞ!?」

「…………少…………つい……。」


……ん?

なんか喋る声が聞こえる。


こんな所に人なんか居ないだろう、とタカをくくってた私は無防備にも何も考えず横穴から飛び出した。


「あ!ミニマムレッサーアントだ!ほら!レント!」

「穴掘りやがったのあいつか!畜生!足いてぇんだけど!」


あ、人だ。

これ私勝てるかな?

少しでも情報が欲しいな。

取り敢えず鑑定。


『鑑定に失敗しました。』


ふぁ!?

使えねー!

まぁ、私自身のことも全くわかんなかったんだし、こんなもんか……。


で、だ。

人の強さとか、まだ私には分かんないけど、恐らくこの蟻なら勝てる気がする。

根拠はない、訳ではないよ?


ほら、蟻ってさ自分よりも大きい物を軽々運んでるじゃん?

あれをそのまま人間サイズにしたら凄いことになる気がするんだよね。

一軒家ぐらい持ち運べそう。

そーゆー理由で、私は挑んだ。




まず穴に降りる。

降りるってか飛び降りた。

着地した瞬間に左足ぶった切られた。

左足ぐらいくれてやらァ!って毒発動させて噛みにいったら、火の玉が飛んでくる。

もろ顔面に喰らった。

熱い、痛い。

でもまだ行ける、そう思った。

故に、そのまま突進した。

剣士に噛み付くことに成功。

そのまま毒を送り出す。

でも欠点があった。

毒を送り出しているあいだは、身動きが取れない。

そして、再び火の玉を食らう。

痛さで飛び退く。

私がいなくなったのをいいことに、剣士は薬草(?)を使って毒を治している。

私は負けを悟った、勝てないと。

毒が効かない。

これはダメだ。

そして、火の玉が痛すぎる。

負けを理解した瞬間に逃げに走った。

壁を登ろうとしたんだ。

でもできなかった。

させてくれなかった。

左足一本無いから、登る速度が少し落ちてるっぽかった。

五体満足の状態で壁を登ったことがないから分かんないけど。

そしたら見事に、背中にもう1発火の玉喰らった。

穴に再び落ちる。

今度は顔めがけて剣が振り下ろされる。

これはやばい。死ねる。

必死に転がって避ける。

穴を広めに掘っておいて良かった、なんて余計なことを考える。

そうでもしないと、死の恐怖に負けそうだった。

上がダメ、なら下だ。

そう思い穴を掘る。

蟻という種族だからか、穴を掘るのは早い。

あっという間に私が通れる穴をどんどん掘り出す。

お尻に火の玉が当たった。

熱い。

でも構っていられない。

その痛みで手を止めたら待っているのは死だ。

掘った土を後ろに投げ、剣士を近づけない様にする。

ある程度掘って逃げたら、人は追ってこなくなった。


怖かった、なんてもんじゃない。

ホラー映画のドキドキなんてメじゃない。


死を目前にする、それがどれだけ怖いか。

身をもって体験した。

2度とあんな目には会いたくない……。


私は、もう動く気がしなかった。


穴の入口を土で頑丈に埋めて、引きこもった。


疲れた……今日はもう寝よう……。


――――――――――――――――――――――


戦闘シーンの改行は、わざとです。

津軽の切羽詰まった感じを表そうとアガキマシタ。


誤字脱字、あれば報告をよろしくお願いします。

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