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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
王都学院
95/375

~94~

 孤児院の子供たちが手伝ってくれたおかげで、スムーズに食事の準備が出来た。

 ちなみにまだ釜土の火は消していない。

 この後の事態が予想できるからである。


「なんかとてもいい匂いがするんだけど・・・。もしかしてラビの肉からしてる匂い?」

「確かにい匂いがするな。」

「「「「ただいま~」」」」

「「「「おかえり~」」」」


 リンブルとパンを買い出しに行っていた子供たちが帰ってきた。


「パンをね、いっぱい買ってもらったの~!!」

「しばらくの間お腹が空くことがないよ!!」


 子供たちとリンブルは持つのがぎりぎりな袋に入ったパンを掲げた。


「「「「「お兄ちゃんありがと~!!!」」」」」

「さぁ椅子を持っておいで?」

「「「「は~い!!」」」」


 子供たちとシスターは孤児院に帰って椅子を取りに帰った。

 その間に、自分たちの椅子も作る。


「俺たちは立って食べるのか?」

「つくるよ?ただ子供たちが見たら大変でしょ?」

「あぁ~そうね。」


 リュシオルは木の傍に歩いて行って、木に手を当てた。

 すると、にょきにょきと枝が伸びていき、瞬く間に椅子が出来上がっていった。


「貴重な体をありがとね。」


 素材を提供してくれた木に撫でながらお礼を言うと、風も吹いていないのに葉っぱが揺れて、まるでどういたしましてと言っているようだった。


「これで座れるだろ?」

「ありがとう。」

「「「「ただいま~」」」」

「お兄ちゃんお腹空いた~。」

「いい匂い~。」

「こんなおいしそうなの初めて~。」


 子供たちは目をキラキラさせながら、食事に釘付けにである。

 一部の子は涎を垂らしていた。


「みなさん。まずはお兄さんとお姉さんにお礼を言いましょう。」

「「「「「「「おいしそうな食事をありがとう!!」」」」」」」

「「「「「「「どういたしまして」」」」」」」

「では皆さんいただきましょう。」

「「「「「「「は~い」」」」」」」


 大皿に乗っているパンと肉を一つずつ取り、肉を口に入れた瞬間すごい勢いで食べ始めた。

 もちろんこっち側もである。


「なにこれ!!病みつきになるわ!!」

「すごくおいしいです!」

「味わったことのない味だな。」


 様々な意見が飛び交っている。

 これを見越したリュシオルはパンを口に頬張りながら立ち上がった。


「リュシオル様どこに行かれるのですか?」

「ん?たぶん足りなくなると思うから追加で焼きに行こうかと思って。」

「なら、お供します。」

「うんにゃ。食べてていいよ?」

「いえ、これも奴隷の務めです。それでなくてもリュシオル様の傍は待遇が良すぎです。」

「はぁ~こうなったルーチェには言っても聞かないと思うからいいよ。」


 ため息をつきながら一緒に竈に向かった。

 一方のルーチェはルンルンで付いて行った。

 それもそのはず。

 最近一緒に作業とかご飯が少ないからである。


『久しぶりに一緒に料理とかお喋り出来るから楽しいです。』

『姫。ようございましたね。』

『うん。ありがとう。』


 ほんとは食べるのに夢中だったが、エトワールがリュシオルが立つのを発見したので、

ルーチェに報告したのであった。

 すごい勢いで無くなっていくラビの肉を横目で見ながら次々と焼いていく。


「あ・・・もうない・・。」

「大丈夫だよ~こっちに皿を持ってきてくれるかい?」


 寂しそうな声が聞こえ、それにすぐ気づき声をかけてあげる。

 その言葉を聞いた子供たちは空になった皿をすぐに持ってきた。


「いくらでもあるから、我慢せずに食べるんだよ?」

「ありがとう!綺麗なお兄ちゃん!」

「綺麗とか・・・ありがと。ほら、冷めない間に食べなさい?」

「は~い!」


 席にもっていくように促し、さらに焼いていく。

 そろそろ肉がなくなって来たなと思った頃に限界が来たみたいである。

 残り1つと危ないとこであった。


「お腹一杯です!!」

「リュシオルとルーチェも食べて?」

「これを焼いて食べるよ。だからそれをリンブルにあげてくれ・・・。」


 まだ食べたりないみたいな顔をしてこっちを見ていた。


「そう。わかったわ。」

「いいのか?いいのか?」

「いいそうよ。」


 リンブルは犬みたいに尻尾を振っているようである。


「さぁ。食べようか。」


 落ち着いて食べることができるようになってゆっくり味わった。


「ありがとうございます。これで少しは幸せを分けて上げれたと思うのですが・・・。」

「食べながらでごめんね?うん。レオーネのやっていることはいいことだと思う。だけど、このまま与えられ続けるのはこの子達にとってもよくないと思うんだけど・・・。」

「そうですよね・・・。」

「レオーネはどうしたらいい思う?」


 この現状はよくないことを踏まえて、どうすべきか考えてもらうことにした。

 リュシオルにもこの状況はひどいと思ったが、食事会を実行しようとしたのはレオーネである。

 どうするべきか考えて行動すべきなのはレオーネだと判断し、決断をゆだねた。




台風が近づいてきていますね。

雨は嫌ですね・・・。


*訂正しました

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