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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
王都学院
91/375

~90~

 薬草採取から4日経って、演習まで残り3日となった日の朝にまた指南して欲しいと声がかかった。


「リュシオル。すまないがまたお願いしてもいいだろうか?」

「ん?何をだい?」

「討伐と剥ぎ取りについてなんだが・・・。」

「討伐については大丈夫だけど・・・剥ぎ取りが・・・。」

「剥ぎ取りなら俺が出来るけど?」


 声をかけてきたのはリンブルである。


「そうなのか?じゃあ剥ぎ取りはリンブル教えてくれないか?」

「それなら俺も教えてほしい。いっつもギルドに任せているから。」

「あぁ~。リューはアイテムボックスがあったから面倒なことはしないよな・・・。」

「ご・・ごめん。」


 少し白い眼をしてリュシオルを見つめたが、すぐに話を変えた。


「いいぜ。まとめて教えてやるよ。ご飯を食べさせてもらっている立場だしな。」

「ありがと。じゃあ放課後着替えてから行く?」

「今度は武器を持っていかないとな。俺はこの弓と短剣。」

「私はこの剣だな。」

「リューとプワソンは剥ぎ取りナイフは持っているのか?」

「持っていない。」

「俺は持っているけど、使ったことない。」

「じゃあプワソンは購入してからだな。」


 本日の予定が決まり、朝食をサッと済ませて学院に登校した。


「おはよう。」

「おはようございます。」


 みんなに挨拶をしてさっきの話をする。


「それは行かないとですわね。あともう少しで演習がありますし、そんなことがないとは言い切れませんわ。」

「そうね。エクラの言う通りだわ。」

「私・・・剥ぎ取りとかできるでしょうか・・・。」


 2人は大丈夫そうだが、レオーネは少し自信がなさそうである。


「レオーネは大丈夫よ。ピグがあれだけ解体できるなら問題ないわ。」

「そうかな・・・。ピグと他の魔物とは違うじゃないかな・・・。」

「う・・うんレオーネなら大丈夫。」


 昨日のことを見たベリエとリンブルは自信をもってレオーネを励ましていた。

 だが、リンブルは少し震えながらである。


「とにかく、剥ぎ取りナイフを購入してラビ狩りでもして訓練するか・・・。」

「そうね。」


 そうして、レイヨンが教室に入ってきて学院の授業が始まった。

 ・・・放課後・・・


「早く帰って着替えていつもの場所に集合な?」


男子寮と女子寮に分かれて着替えを済まし、すぐに集合した。


「本日はリュシオルとリンブルに先生になってもらう。狩り方と剥ぎ取りの仕方だ。のちにある演習に向けてだからしっかり頑張ろう。」


 プワソンがリーダーとなって進めていくことになった。


「まずはみんなの剥ぎ取りナイフを購入してから行こう。」

「なら、案内は私だな。」


 プワソンの案内で王都のとある武器屋に行くことになった。

 着いた武器屋は貴族が使うようなところではない汚い外観をしていた。


「ほんとにここで合ってるのか?」

「ここで間違いない。我が家の行きつけの武器屋だ。腕は保証する。」

「それならいいけど・・・。」


 リンブルや他の皆も少し不安そうにしながら中に入って行った。


「いらっしゃい・・・おっ!プワソン坊ちゃんじゃないか。」

「こんにちは親父さん。今日は学友と来ました。」

「そりゃ~贔屓にしなきゃな。で、何を買いに来たんだ?」

「剥ぎ取りナイフを買いに来ました。リュシオル以外のみんななので6本になりますね。」

「そりゃいっぱい買ってくれるな。じゃあまずは得物を見せてくれるか?」


 なんでかわからなかったが、全員武器を取り出した。


「まずはプワソンの坊ちゃんから・・・。ふむふむ・・・坊ちゃんにはこの剥ぎ取りナイフがいいな。エクラの嬢ちゃんは・・・これだな。」


 順番に武器と手を見てどんどん剥ぎ取りナイフを決めていく。

 決められた剥ぎ取りナイフも一人ひとり違っていた。

 そして持っているのだが、リュシオルの番になってバルトを見せると、親父さんは一瞬目を剥いたが、何事もないように振舞って考え始めた。


「どうしたんですか?」

「いや・・・君にぴったりなのが浮かばなくてな・・・あっ!あいつなら合うかもしれない!」

「いや、見せただけで俺は持っているんですけど・・・。」


 リュシオルのつぶやきはもう親父さんには聞こえていなかった。

 聞こえていない親父さんは奥に入って行き、一本の白い剥ぎ取りナイフを持ってきた。


「こいつなら君に合うと思うから握ってみてくれるか?」


 親父さんに言われ、握ってみると吸いつくように手にぴったりだった。


「!!すごいです!吸いつくように握り心地がすごくいいです!」


 剥ぎ取りナイフは持っているのだが、このナイフの良さに魅せられて買うことにした。


「よかった。じゃあ隣の嬢ちゃんは・・・弓か・・・ならあの形がいいな。」


 持ってきたのは湾曲したナイフである。


「ちょっと特殊だが、お嬢ちゃんにはぴったりなはずだ。」

「はい。まるで長年の相棒のようにしっくりきます。」


 それぞれに合う剥ぎ取りナイフを選んでもらったところで、値段である。


「これって高いんじゃないですか?」

「そうだな・・・高い奴もあるけど、いつもクレールス家にお世話になってるからみんな同じ値段でいいよ。そうだな・・・一人3000エカトでいいよ。」

「それは安すぎますよ。俺のとルーチェの分は確実に高いから払います。」

「いやいい。男に二言はねぇ。」

「そうですか・・・なら、これでいいでしょうか?」


 お金は受け取らないと言うので、前に狩ったドラゴンの鱗を10枚ほど取り出した。


「こ・・これは、いいのかい?」

「はい。ここまでよくしてもらったので。使えますか?」

「使えるも何も高級なのが出来てしまうわ。わかったありがたく受け取っておく。」


 親父さんはありがたそうに受け取っていた。




90話到達です!

読者も増えてきているのでとてもうれしいです^^


*訂正→リュシオルは剥ぎ取りナイフ持っていたのに持っていないと言っていたので、訂正しました。

しかし、買わされていますww

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