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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
王都学院
75/375

~74~

「じゃあ、僭越ながら授業をはじめさせていただきます。では最初に質問です。皆さんは魔法の無詠唱の発動はできますか?出来る人は手を上げてください。」


 手を挙げた人はいなかった。


「わかりました。では、無詠唱について教えましょう。」

「質問だけどいいか?無詠唱は魔法の根本と魔法の理解が出来ていないと出来ないのでは?」

「いいところに着目したな。根本ってなんのことだと思う?」

「根本っていうと、そのものの始まりのこととかを知ることでは?」

「確かにその考え方もあるけど、それで分かった?」

「いや、理解できなかったから無詠唱出来ないのだと思っている。」


 プワソンを始め、この世界に人は深く考えすぎているみたいである。


「根本っていうより、物の本質・性質・なぜそうなるかが分かれば、無詠唱も簡単にできるはずなんだ。」

「いったい魔法の本質とはなんでしょうか?」

「では、今質問したレオーネに・・・。火はなんで燃えると思う?」

「ファイアで出したりして燃えますが?」

「そうだね。じゃあ、燃え続けるには何が必要か分かる?」

「えっと・・・燃料となる木ですか?」

「半分正解。もう一つ足りないものがある。それがなければ木があったとしても消えてしまうんだ。実際見てみるとわかると思う。」


 そこで、アイテムボックスから木を2~3本取り出し、ファイアで火をつける。


「見ていてね、『ウィンド』。」


 リュシオルがウィンドを唱え、火で燃えている木の周りの空気を真空にすると火が消えた。


「何したか分かる?」


 皆のほうに向き、聞いてみるとエクラが手を挙げた。


「もしかしてですが、空気を無くしたのではないのではないでしょうか?」

「正解。詳しく言うと酸素・・・。俺たちが吸っているこの空気が必要になってくるんだ。だから一瞬で火を消そうと思ったら空気を無くすとすぐに消えるんだ。ただし、空気の遮断を止めると・・・。この通り再び燃え出し始めることがある。だから、遮断した後は水をかける方が確実だね。」


 リュシオルの話を聞き、皆感心しており傍で聞き耳を立てていた教師・上級生もへぇ~って顔をしていた。


「じゃあもう一つ、火に空気を送り込むとどうなると思う?」

「よく燃えるのではないのか?」

「うん。リンブルの言う通りなんだけど、良く燃えるということは温度が上がるということなんだ。実際に目で分かるぐらいになるんだ。よく見てて?」


 掌にろうそくの火のような火を作り出し、浮かべた。


「ここから空気をよく取り込むイメージをします。」


 すると、火の勢いがよくなった。


「これがリンブルの言ってたことだよね?」


 リンブルはうんうんと頷く。


「ここからが火の真髄だよ?」


 どんどん空気を取り込むと火の色が赤から青に変わっていった。


「火の色が変わりましたわ。」

「そう。温度が高くなると色が変わるんだ。大体これで1000度以上の温度だよ?」

「熱くないですの?」

「自分の魔力で火を包んでいるから大丈夫だよ。」

「もしかして、あの披露したのって今のようにしたのですか?」

「その通り。自分の魔力で包むことによって制御ができるようになると考えたらいいかな?火の本質はここまでで抗議終了。火についてはこれで無詠唱が可能になるはずだよ?」

「形は想像次第だな?」

「そういうこと。火についてが分かったら簡単だね。このようにいくらでも作ることができる。」


 そう言って、火の鳥を作り出した。


「フェニックスみたいだな。なるほど!原理はわかったから火については練習あるのみだな。他の属性についても教えてくれるんだろ?」

「もちろんだよ。他の属性も根本や特性を知ることによってもっと魔法が昇華されるから。」


 皆がお互いの顔を見て頷き合っていた。


「そろそろ、呼ばれる時間かな?終わったこの後は練習小さいウォーターボールをまたは水を魔力で包んで浮かせる練習しようか?」

「そうだな。召喚の時にもしかしたら戦わないといけない場合もあるらしいから魔力を残しておきたいしな。」


 魔法講義が終わるとアナウンスが流れだした。


「Sクラスの生徒は列に並んでください。」


 列に並ぶと、もう人が少なくなっており、D・C・Bのクラスの生徒は競技場から退出していた。


「じゃあ、行ってくるぜ。」


 リンブルの順番になり、上がって行った。

 召喚陣の中に立って、言葉を発したと思うと、召喚陣の一部が光って現れたのはオオカミだった。

 リンブルは話しかけ、オオカミの方は頷いて従っていた。

 終わった後は戻ってくることなく向こう側に退出した。


「俺か・・・。」


次がプワソンで召喚したのは凛々しい角を持った雄鹿だった。

続いてエクラが少し大きめの猫。

ベリエがハリネズミ。

レオーネが羊だった。

 次がルーチェの番になり、召喚陣で召喚すると召喚陣全体が強い光を放ち、見えなくなってしまった。


「予想通りだったな・・・。」

『そうですね。守護されているのが巨大ですからね。』

「何を召喚するのか楽しみだ。」


数分後、光が晴れて出てきたのは、白の毛に少し銀色が混じっていて黒の縞がある虎である。

数分のうちに少し戦ったのかルーチェはいつも通りなのだが、相手側は疲れているようだった。

 ルーチェはこちら側に手を振って向こうに消えていった。




最近暑すぎて倒れそうですね。

水分補給をしっかり取ってくださいね。

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