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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
冒険者編
48/375

~47~

 大量に釣れた魚をアイテムボックスに収納し、釣りを切り上げた。


「たくさん釣れました!!釣りって楽しいですね!」


 ルーチェは釣りにハマッたのか、釣竿をまだ持ったままホクホク顔をしていた。


「川でも釣れるし、釣り方は他にもあるからまたしようね。」

「はい!川でも出来るんですね・・・。楽しみです!」


 初日に食べに行った店で今日釣った魚を料理してもらおうと、店に向かった。

 魚を仕入れることが出来るようになったからか、店の中は人で溢れていた。


「たくさん人がいるな・・・。少し町を回って時間を潰してから入る?」

「そうですね。今入っても待つだけですからね。」


 入ることを諦めて、少しブラブラすることにした。

 昼に通った同じ道を通ったのだが、昼と夜では出ている店は変わっているようだった。

 昼は子供など若い子向けって感じだったんだが、夜は大人向けって感じだった。


「あ・・・これ可愛い・・・。」


 ルーチェはひとつのアクセサリーを目にとめた。

 リュシオルが見てみると、繊細な職人が作ったのではないかと思われる髪留めが売られていた。

 形は蝶の形だったが、角度によって七色に見え、羽根の模様も繊細だった。


「これは誰が作ったんですか?」


 売り子をしていた、同年代であろう男の子に声をかけた。


「それは僕が作ったんです。僕工房で下働きをしているんですけど小遣い稼ぎにこうして露天で売っているんです。材料の出元は工房なので安心してくださいね?」

「そんなんだ。それにしてもこれは凄い技術だ・・・。」

「そうですか?ありがとうございます!工房では防具を作っているんですけど、僕はそっちの方に才能が無いみたいなんです・・・。」


 防具の工房に勤めている男の子は、防具作りがうまくいかないのかシュンっとしていた。


「でも!防具が嫌いなわけじゃないんですよ?防具とか身を守るものに興味があって工房に弟子入りしたんですけどからっきしで・・・。うまくいかないからこうしてこっちの方を作っているとこっちの技術の方が上がっちゃって・・・。」

「確かに男の子なら憧れるよね。でも発想の転換じゃないかな?こうしてアクセサリーを作れるなら魔石に守護の魔法をこめてアクセサリーにしたらいいんじゃない?」

「え?そんなことが出来るんですか?」

「出来るんじゃない?魔物って魔石を作り出しているみたいだし、雑魚の敵でも小さいのならあるはずだしね。雑魚の魔石を見たこと無いけど小さいから取引されていない屑魔石ってことでしょ?」


 実は、シルバーウルフを倒して魔石の存在を知った後、雑魚のゴブリンを倒した時、魔石をこっそり集めていたのだが誰も魔石について触れてこなかったのでそう推測されていた。

 いつか使うときがあるだろうと、アイテムボックスの中に入れていたのだが、ようやく出番が出てきたようだった。


「はい。小さいのは価値が無いので冒険者ギルドでも取り扱っていないです。」

「推測が当ったな。最初知らなかったけど、ランクの高いやつのはギルドは反応していたけど他のはまったく気にしていなかったからさ。」

「でもどうやって守護の魔法をこめるのですか?」

「やってみたこと無いからやってみることにするよ。」


 アイテムボックスの中から一つ魔石を取り出し、実は今度試してみようと思っていた無属性のバリアを魔石に握って魔法を込めてみた。

 一瞬光って、黒かった魔石が透明になっていた。


「ん。成功かな?試しに発動してみよう。ルーチェ俺に向かって叩いてくれないか?手のひらで叩くんだぞ?」


 ルーチェは言われた通りに叩くと、見えない壁で阻まれた。

 発動した瞬間に魔石は割れてしまった。


「あ!リュシオル様を叩けないです!これなら実用性がありますね。」

「そうだろ?しかも無属性だから才能さえあれば出来るはずなんだ。というところで君にこれを授けよう。」

「え?僕魔力低いし、出来ないと思うよ・・・。」

「君ならできるはずだよ。そのアイデア力繊細さで魔法を発動出来なくても込める事は出来るはず。それに魔石は小さいからそんないっぱい魔法を込めなくていい。」

「分かりました。今手本を見せてもらったのでイメージはできます。」

「じゃあ一回やってみよう!はい。いくらでもあるから使って?」


 アイテムボックスからまとめて10個取り出した。


「ではやってみます・・・。ん~~~~~。あ!光った!」


 男の子が少しの時間魔力を込めると魔石は光って魔法の充電が出来た。


「仰るとおり少ない魔力でも出来ますがイメージが大切ですね。発動するか試してもいいですか?」

「いいよ。じゃあいくよ~。えいっ!」


 足元にあった石を男の子に投げつけると当る前にバリアが発動し、攻撃を防御した。


「僕にも出来ました!!!これなら・・・!」


 男の子の目にはやる気の炎が灯っていた。


「すいません!まだ名乗っていなかったですね。僕はトーンといいます。」

「俺はリュシオル。隣の女の子がルーチェだ。」

「今日は素晴らしいことを教えてくれてありがとうございます!お姉さんが綺麗って言ったこれはタダでどうぞ!」


 ルーチェの気に入っていた蝶の髪留めを貰い、トーンの工房の場所を聞いて、また明日と別れてお腹が減ったので店に向かった。




アクセサリーは必要です!w

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