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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
冒険者編
47/375

~46~

 港町でブラブラして、アクセサリーなど色々買い込んだ。


「釣りしたいけど、ここでの釣りの仕方は知ってる?」

「えっと~。削った木に糸を取り付けて針をつけて虫をつけて釣ると思います。」

「ん~見てから作るかどうか考えようお!ここが釣具屋だな。」


 海の近くに店はあった。

 中をのぞくと、釣り道具がいっぱい並んでいた。


「いらっしゃい。兄さん達釣りをするのかい?」

「どんな道具があるのかなと立ち寄ってみたんです。何かいいのがあったら買おうかなって思ってたんです。」

「そうかい。ならじっくり見ていってくれよ。」


 店の人と言葉を交わした後、店内を見て回ったのだが、地球での道具を知っているリュシオルからしたら粗末な道具しかなかった。

 これなら鉄くずから作った方がいいのが作れそうだと判断したので道具を買うのを諦めた。

 糸に関してはここではナイロンなど合成繊維が無いので、糸だけ買うことにした。


「糸しか買わなかったですが、どうするのですか?」

「まあ見ててよ。これからある場所に寄ってから釣りをするよ。」


 糸だけ購入して、ルーチェを連れてどんどん歩いていく。


「ここで材料を買うよ。」

「え?ここは鍛冶屋ですが?」


 にっこりと笑ったリュシオルは店に入って行った。


「すいません!鉄くずとか売ってもらえませんか?」

「お客さんかい?鉄くずならいくらでも持っていきな~処理してくれるならタダでいいよ~。」


 店の人の許可をもらい、場所を聞いて店の裏に行くと鉄くずが山となって捨てられていた。


「さて、イメージ通りに作れるかな?」


 そう言うと、鉄くずの山に手をかざし目をつぶった。

 見ていると鉄くずが集まりだし、ひとつの固まりになり目の前に浮かぶ。

 次に、腐敗している部分が取り除かれたようで、片方は汚い塊でもう片方は綺麗な光沢を放っていた。


「凄いですね。これからどうなるんですか?」

「まずは竿を作るよ。」


 竿に必要な適量を切り離し、釣竿の形にしていく。

 先が細く持ち手の方になると太くなっていった。

 ちなみに収納できるように短くなるようにしておいた。


「おお~!綺麗ですね。木の棒と大違いですね。」

「そうだろ?こっちの方が壊れにくいから、大きいのでも大丈夫だよ。ただ、糸が耐久性のあるものを使わないと切れちゃうけどね。」


 次にリール作成。

 ここの糸は少し太いためリールも太くても巻けるように作る。

 そして、取り外しが可能にしといた竿の方に取り付ける。

 手元に引き寄せ、巻いたりして調子を確かめてみたが、成功したようだ。


「もしかしてっ!そこに糸を巻きつけるのですか?」

「そうだよ。そうすると糸が巻き易くなるだろ?店で見たのは手で手繰り寄せるようなタイプしかなかったから、こっちの方が効率いいし。」


 確かに手釣りもあるのだが、あれは指先の感覚が必要だし、慣れていないと難しい釣り方である。


「ほら。ルーチェも持ってみな?」


 ルーチェに渡すと、目をキラキラさせて巻いたり振ってみたりしている。

 その間に釣り針を作る。

 こっちの釣り針は返しがついていなくて、引っかかってもすぐに取れてしまうようなもので作ることにしたのだ。

 鉄なので錆びることを想定してたくさん作っておく。


「その釣竿はどう?」

「私からしたら少し重いかもしれません。」

「そっか~。ならもう一つは軽く作るね。」


 同じような形で少し短めに作り軽量化して作りルーチェ用を作って渡す。


「これならどう?」

「これなら大丈夫です。」

「良かった。じゃあ糸をリール・・・。そこの糸巻きのとこに巻きつけて針をつけて完成だ。」


 今は投げ釣りだけでいいかと浮きを作るのをまた今度にした。


「さあ、釣りに行こうか!」


 早速作った釣竿を持って海のほうに向かっていった。

 途中餌を売っている売店を見つけたので、購入しておいた。

 砂浜から釣ってみることにした。


「どうやって釣るのですか?」

「これは投げ釣りって言って、投げて巻いて釣る方法なんだ。まずは見てて?」


 お手本となるようにまずはリュシオルがやって見せた。

 振りかぶってビュンッと振ると餌をつけた針は海の奥のほうに飛んでいった。

 もう一度見せるためにまたリールを巻いて手元に戻した。


「こうやって投げるんだ。やり方は・・・まずリールここのロックを外して反対回りに回るようにして糸に指を引っ掛けます。その後振りかぶって遠心力を使ってタイミングよく指に引っ掛けていた糸を離すっと。どう?出来そう?」

「やってみます。」

「うん。俺は少し離れて釣っているね。」


 砂浜なので糸が海の底に引っかかることはないと思うので自由にやらせることにした。

 リュシオルは離れて釣り始めたが・・・。

 ものすごく大量に釣れるという事態が起こった。


「バカほど連れるんですけど・・・。」


 足元を見ると、色んな魚が山となって積まれていた。この山を作るのにほんの数分の出来事である。

 気になってルーチェのほうを見ると同じような状況になっており、ルーチェは楽しいのかはしゃいで釣っていた。



まにあった!


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