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ここから悠璃視点で続きます。
また、視点が変わるかも知れませんが^^
強い光に包まれた悠璃は少しの浮遊感を味わう。
浮遊感が治まったと感じ目を開けるとそこに広がっているのは・・・
「森の中やし、めっちゃ空気綺麗やし・・・どうせーちゅううねん・・・。人がいないやないか。とりあえず、現状確認しなきゃならないよね。」
落ち着いて考えようと、座りやすそうなところを探して歩こうとした時に異変に気が付く。
「・・・・・はっ?確かに胸はあまり無かったから気にしなかったけど・・・これはもしかしてもしかすると男になってる?!」
今まで生きてきた中で付いてたことないはずなのに、今は違和感のように付いてる感覚がある。
悠璃自身認めたくないと言わんばかりに首を振る。
「落ち着け・・・そんなはずは無い・・・神も女と気づいていたはずだ・・・。」
だが、よく考えてみると神と出会ったときは部活の帰りだったため、めんどくさくてジャージのまま千佳と帰っていた。つまり、男に間違われても仕方が無い。なんてったてイケメン?にしか見えなかったのだから。
「あぁ~。千佳もジャージで歩いてたら私を彼氏に間違われたって言ってたな~。間違えても仕方ないかも・・・言わなかった私も悪いんだしね・・・。でも、気のせいってこともあるから確認しなければ・・・。」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「おっふぅ・・・。間違いじゃなかった・・・。はぁ~こうなったらもう仕方ないよね。ってことは喋り方も男のように喋らないといけないよね。立ってても仕方ないし、座って考えよう。」
辺りを見渡し、いいぐらいの石があったのでそこに腰掛けることにした。
すると目の前が光、段々人の形になり、光がおさまってくると冒険者の格好をした金髪イケメンが現れた。
「到着!えっと~。あっ!悠璃さん!初めまして!」
「あっ・・初めまして?」
目の前の金髪イケメンはすぐに悠璃を見つけ、名前を呼び挨拶してきた。
「あの~どなたでしょうか?」
「あ!これは申し訳ないことをしました。私あのバ・・・いえ神の補佐をしておりますミカエルと申します。」
「ミカエルというとあの天使の?」
見た目は冒険者風になっていたため、そう言われても少し納得できなかった。
確かに光から現れたのだからそうかもしれないが、あるか分からないが転移魔法(悠璃もファンタジーが好きなため)の可能性も捨て切れなかったこともある。
「それもそうですね。この格好は町の近くなら困ると思って変えてきただけですし、では、これでどうでしょうか?」
ミカエルが光で包まれ、再び姿を現したそこにはよく知るような姿で現れた。
「おぉ~よく知る天使の姿ですね。羽根も3対で・・・位は最高責任者じゃないですか?」
「そういうことになりますね。そして、本来なら天界でお会いする予定だったのですが、あのバ神のせいで・・ブツブツブツ・・・。」
最初は言い直していたのに、最後の方は神をバ神と言って、さらに負の感情が溢れ出していた。堕天しないのだろうか?
「えっと・・・それでどのような用件で私・・・いや俺の前に?」
「あれ?悠璃さん?なぜ俺と言いなおしたのですか?女性ですよね?」
ミカエルは悠璃が言い直したことに疑問を持ち、質問してきた。
「いや~あの時会ったのがジャージ姿でしたし、髪も切りたてでショートカットだったから、間違えて男に転生してしまったみたいです。」
「え・・・ほんとですか・・・あんのバカ神~!!!なんてことをしてるんだ!!申し訳ありません!!」
ミカエルは素早く土下座をし謝ってきた。
「いえ。いいですよ。男になってみたかったし、周りにも男だったらよかったのにと言われてましたから。こんな形になってしまいましたがこれはこれでいいです。ただ、女だったときの記憶がある分ちょっとなれるのに苦労しそうですが・・。」
「本当に申し訳ありません。資料をしっかり確認し、よく考えれば分かることなんですが、あのバカ神は何も確認せずに走っていきましたから・・・。これならちゃんとそばについておくべきでした。」
すごく申し訳なさそうにしながら謝ってきた。
それもそのはず、実際に神は事務処理を逃げ出して遊びに行った先で問題を起こし、さらに仕事を押し付けてミカエルは手が離せない状況になってしまった。
このときにしっかり神を止めて、一段落したから向かえばこのようなことが起こることがなかったのだから。
「申し訳ないのですが、もうここで魂と肉体が定着してしまっているので、変えることが出来ないのです。本当にすいません。」
「いえいえ!もう謝らないでください!こうなってしまったけど、また2度目の人生が送れるし、こんなファンタジーな世界に来れたのですから。」
悠璃はミカエルに手を差し伸べ、立たせながら言葉を告げた。
実際びっくりはしたものの、心の中でこれでよかったのかもしれないと思っていた。
今日はこんな感じです^^
まだ書き始めなのにブクマ付いててうれしかった^^