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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
冒険者編
39/375

~38~

 ギルドの受付が終わった後、ギルド解体場に向かった。

 解体が多いのか、少し待って欲しいと言われ、横で少し待つことにし、ファンテ達と話し込んでいた。


「リュシオルがアイテムボックス持ちだなんて羨ましい。」

「そうよ。色んな物が持っていけるんだから便利よね~。レアなスキルだから持っている人は居るけど少ないのよね。」


 山賊の死体を持ってると告げたことで、アイテムボックス持ちの事がファンテ達にも知られたが、それでも態度が変わらず友達のように接してくれる。


「そういえば、リュシオル達は何歳なんだ?大人だろ?」


 アルシュから年齢のことを出されたが、どうも大人に見えたようだった。


「何歳から大人とされるのですか?」

「20歳から大人だな。俺らの1つ2つ下だろ?」

「いや俺は15歳だよ。」

「「「「「え~~~~」」」」」


 ファンテ達全員から声が上がった。


「なに?老けて見える?」

「そういうわけじゃないけど、しっかりしてるんだな・・・。」


 年相応の顔より少し大人びているし、考え方がしっかりしているため間違われたようだ。

 元々実際の年より上に見られることが多かった。

 少しショックを受けたが、この世界に来る前にもそおういうことはあったので立ち直りが早い。


「あ・・・呼ばれたからちょっと行ってくる。」

「いや、俺達も行くぜ。」

「見て気持ちいいものじゃないよ?」

「いや、山賊だろうと命を奪ったんだ。確かにそいつらも悪いけどせめて骸に手を合わすことぐらいいいじゃないか。それに、リュシオルだけに重荷を背負わせたくないしな。」

「そっか・・・。ありがとう。」

「いいってことよ。俺達は大人だからな。子供は甘えてな。」


 リュシオルもこの世界は命のやり取りが当然と分かっていても、人の命はさすがに少し堪えていた。

 ファンテはそれに気づいて、負担を軽くしてあげようと付き添いを申し出てくれた。


「受付から連絡いただきました。こちらの方に来ていただけますか?」


 魔物を解体する所よりさらに奥の場所に案内されて行くと、そこは前の世界のと似たような火葬場のようだった。


「この台に一人ずつ出していってくれますか?」


 台は5台あり、順番に乗せていく。


「まだたくさんあるのですが・・・」

「大丈夫です。次々と処理して火葬します。」


 職員さんはいつの間にか3人に増えていて、身元など様々なことを調べ、紙に書いて記録をとった後すぐさま火葬していく。

 火葬された死体はすぐさま燃えてなくなっていく。

 リュシオルも言われた通りに次々と出していった。


「なかなかの集団だったんですね。」


 喋りながらだが、手は止まらずに次々に終えていく。

 最後の1体を出してこれで終わりだと伝えると、全ての作業を終えた後、紙束を持って一人が受付まで走っていった。


「ご協力ありがとうございました。これで、様々なことに役立ちます。」

「いえ。こちらこそです。この後はどうしたらいいですか?」

「また後日、ギルドの受付にこれを持って訪れてもらえますか?それとももう時間が無いです?」

「いえ、何泊か泊まって観光するつもりなので、まだ大丈夫です。」

「わかりました。受付のものにも伝えておきます。これで今日は終わりです。」


 解体場から出てリュシオルは一息ついた。


「お疲れ様。これからこんなことが付きまとってくるが、これで心を痛めないでくれ。リュシオルがしたことは、善良な市民や子供達のためにした良いことなんだ。だが、人の命の重さもしっかり考えていかなければならないことは覚えといてくれ。」

「はい。ありがとうございます。」

「いいってことよ。さて!しみったれた話はこれで終わって、これから打ち上げしますか!!」

「「「さんせ~い!!」」」


 暗い雰囲気から話を変え、場を和ましてくれた。

 ファンテの言葉はリュシオルの心を軽くしてくれ、思いつめることを無くしたのである。

 この世界に来てから命のやり取りでリュシオルの心は少し擦り減っていたところだった。

 良いタイミングでのこの出会いは前の世界の生活の気持ちの切り替えになった。


「宿屋はラドロ頼めるか?リュシオル達の分も頼むぞ。打ち上げはいつもの店でしているから。」

「わかった。行ってくる。」


 ファンテがラドロに頼むと、ラドロは疾風のごとく駆けていき、人ごみで見えなくなってしまった。


「今から行くとこは魚料理が美味しいのよ。」

「そうなんですか。楽しみですね。」

「楽しみにしていてね。」


 女性2人から食事が魚料理のとこと聞いて、やっぱりどこの世界も港町は魚料理が多いんだとしみじみ感じた。


「ここよ。さあ行きましょう。」

「「「いらっしゃいませ!!」」


 中に入ると、店員さんの元気な声が響いてきた。

 案内されて、席に着く。

 メニューを見ると、バツがついているものばっかりで魚料理があまり無かった。


「どうしたんだ?全然魚が無いじゃないか。」


 ファンテはメニューを見てびっくりした。


「はい・・・。ここ最近、漁に出れていないんです。」

「なにがあったんだ?まさか・・・あれの再来か?」

「はい。そのまさかです。申し訳ありません。こんなことになってしまって・・・。」

「何があったんです?」


 店員とファンテが残念そうに話をして、何かの原因で漁に出れていないと。

 しかもそれは、前にもあったようだった。



リュシオルの男具合が上がりそうですね^^


*訂正しました。

71行目

「訪れえて」→「訪れて」

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