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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
冒険者編
37/375

~36~

 部屋の中では話し合いがされていた。


「親分。今回の襲撃は失敗しそうっす。」

「何故だ。使えるやつが行ったのではないのか?」

「いや・・・前回失敗した汚名をと奴がイきりまして・・。」

「何故行かしたんだ・・・。そろそろ食料も減ってきていたところなのに・・・誰だ!」


 扉の開いたことに気づいた親玉は大きな声を出して扉の方を睨むが誰もいない。


「ちゃんと閉めろよ。まったく。」

「すいませんっす。ちゃんと閉めたつもりだったんっすが。」

「最後に閉めたのはお前だっけ?」

「そうっす。後ろを向いてカチャって言うまで閉めたっす。」


 部下1が先に入って報告した部下2が閉めたようだった。


「そうなのか?じゃあ・・・」

『怪しんでいるな。ルーチェ。一人やってくれ。』


 閉めに行った、部下1を風の矢で始末する。

 ドアノブを持って倒れたのを見た部下と親分は驚き固まった・・・。


『ルーチェ。殺せる位置について。』


 ルーチェに指示を飛ばし、親玉の喉元にバルトを突きつけカモフラージュを解いた。


「きさま!どこから入った!」

「え?普通にドアからだけど?」


 リュシオルは普通に受け答えした。

 その答え方に、親玉は顔を赤くして怒鳴り散らした。


「そうじゃない!ここに来る前に広間を通ったはずだ!なぜ怪我ひとつ付いてない!」

「えっと~こっそりやっちゃいました。」


 てへぺろが聞こえそうな声で親方をさらに挑発する。


「きさま~!」

「おっと動くなよ?お前が親玉で間違いないな?」

「・・・・」

「無言は肯定と取らせてもらう。せっかくだから生け捕りさせてもらう。《チェーン》」


 リュシオルは戦いの最中に思いついた、鉄の鎖を作り手と腕から腰にかけてさらに巻いた。


「おおーうまくいった。そいつも《チェーン》」


 部下の方も同様に鉄の鎖で巻き、2人を別の鎖を作り連結した。


「これで済むと思うなよ。外にいる部下が戻ってきたら・・・。」

「それも倒しました~。」


 親玉の話半分に切り、黙らして歩かす。


「捕らえられてる人がいるはずだけどどこにいる?」


 マップで場所が分かっているが念のため聞くことにした。


「ふん。そこの突き出てる岩に触って開けばいい。」


 親玉の言うとおり出っ張っている岩に触れると少し音を出しながら開いた。

 手前には金・銀・宝石などがあり、奥の檻には小さな子供が3人いた。


「ルーチェはそこで待っててくれる?」

「分かりました。この親玉達を監視しておきます。」


 中に入り、落ちてる金目の物を全てアイテムボックスに収納し、奥の檻に近づくと中の子供はビクッっとしたが優しい声で話しかける。


「大丈夫だよ。そこから出してあげる。」

「ほんと?痛いことしない?」

「あぁ。もちろん」


 そう言いながら檻の扉をバルトで切った。


「さぁ出ておいで?」

「「「ぐすぐす・・・怖かったよ~」」」


 子供達は大きな声で泣き出しながらリュシオルに抱きついた。

 少し落ち着くまで3人の頭を撫でながらあやした。

 もちろんリュシオルの服は涙と鼻水でベトベトである。

 少し泣いていると落ち着いたのか泣き止みだした。


「大丈夫?そろそろ歩ける?」

「ぐすっ。うん。ありがとう綺麗なおにいちゃん。」

「はいはい。これで涙と鼻水を拭きなさい。」


 アイテムボックスからタオルを出して顔を拭かした。

 拭いている間に服にクリーンをかけて、立ち上がる。


「さあ、外に出よう。悪いおじちゃん達は・・・ほら、ああやって捕まえたから大丈夫だよ。」

「うん。助けてくれてありがとう。」

「どういたしまして。さてここから出るけど、広間は見て欲しくないからな~ちょっと待ってて?ルーチェすぐ戻る!」


 そう言うとすぐに走り出し、広間に向かった。

 盗賊の死体はアイテムボックスに入れる(死んだら入れれるみたいだった)。

 そして、血の跡をクリーンで消し、すぐに子供達の元に戻った。


「ただいま。これで大丈夫だから行こう。」

『どうしたのですか?慌てて走っていって。』


 ルーチェから念話が飛んできた。


『肢体を見せるのは教育に悪いと思って片付けてきた。』

『それは正解ですね。私も少し気になっていましたが、仕方ないと割り切っていましたね。』

『この世界では普通なんだよな~。でもできるだけ見せない方がいいからね。』


 ルーチェは少しリュシオルの言葉に違和感を感じたが、あまり気にならなかった。


「さあ行こうか。ルーチェ。先にそいつらを引っ張っていってくれ。」

「はい。リュシオル様。」


 リュシオル一行は洞窟を出て、商団の元に急いだ。

 来たときより長い時間を歩いて、商団のもとに付くころには夕方になっていた。


「ただいま帰りました。」

「どうだった・・・ってそいつ賞金首の盗賊じゃないか!」

「そうなの?でも生け捕りとは凄いね~。」

「その子達は捕まっていた子達ね。こっちにおいで?」


 待っていた面々は次々と声をかけた。

 食事を摂りながら(もちろん盗賊にはご飯抜きで、さらに魔法で寝かしてある)洞窟での大体の話をすると居残り組は口をポカン開けた後・・・。


「「「うん。規格外だね。」」」


 そろいも揃って声を揃え、リュシオルに言った。


 

雨が降らなくてよかったけど今日は暑かったです・・・

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