~359~
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鼓舞が終わった後、レオーネとヴァイスが結界の一部を解いて戦闘が開始された。
開ける前に指示があったのか、魔法部隊が詠唱を終えていた。
「第一隊!魔法をぶっ放せ~!!」
掛け声とともに魔法が一斉に入口に様々な魔法が殺到し、大爆発が起こった。
「おぉ~。複合魔法みたいに凄いことになっているな。」
「ニキティス様!次を!」
大爆発の威力に感動していたため、冒険者に指摘されてしまった。
「おう!第2隊!放て~!!!」
魔法部隊が次々と魔法を放ち、大爆発を起こしていくが、そう続くものではない。
「次で魔力切れです。」
「分かった。弓隊!出番だ!」
魔法が次で終わるとなり、弓隊が出てきた。
「弓隊に近づかれて来たら、混戦になるから皆準備しておけよ?!」
「「「「「「「おぅ!」」」」」」
魔法が終わった後、次々と弓が射られていくが、傷を与えることはできるが、致命傷を与えて倒せる数も減っていく。
だが、弓で傷つけている分この後が戦いやすくなる。
「野郎ども!出番だ!大きい奴・強い奴は3人一組でかかれよ!分けた近接第1隊用意しろ!」
魔獣が徐々に距離を詰めてきた。
ニキティスの判断で突撃するタイミングが決まる。
「第1隊かかれ~!!!」
おぉぉぉぉ~!という声を響かせながら近接攻撃を得意とする冒険者が一斉に飛び出した。
混戦になっているが、連携が取れるよう事前に打ち合わせしているからか、各々《おのおの》の戦い方で、順調に屠っていく。
だが、やはり疲れから怪我などを負ってしまい、危ない状況になってしまう。
その時のためにヴァイスたちが待機している。
「はいは~い!君は後ろに行って治療ね?ノワール~。」
ジェイドが空から見つけ、ノワール・グルナが運ぶ係である。
アンブルは小さくなり、ジェイドの背中に乗って、現場で怪我をして血を流している者の氷で止血をする役目だ。
この連携もあり、大きな怪我をすることがあっても、死者を出さないでいた。
「ふんばっていけ!そろそろ第2隊と交代する!」
一緒に前線に出ていたニキティスが戦場に聞こえるよう風魔法のかかった魔道具で声を広げる。
「第2隊準備だ!」
後ろにいるであろう第2隊に声をかけて、下がるタイミングを計る。
「第1隊下がるぞ!第2隊は間を抜けて参加しろ!」
絶妙なタイミングで入れ替えを行って、数分で入れ替えることが出来た。
「ふぅ・・・。そこまで強くない魔獣だが数が多い・・・。何日かかるか・・・。」
ヴァイスからの情報通りであれば、夜が休めると思っているが、不測の事態が起きてもいいように、4つに分けているため対応できるようになっている。
「そうですか・・・。上手く回復して戦うしかないですね。」
副官を務めているファンテが先の長い戦いにため息をつく。
「せめてもの救いが、暗くなると動きが止まるということだな・・・。」
上を見上げ、そろそろ夕焼けになって暗くなっている空を見てニキティスがつぶやいた。




