~341~
332話最後らへんをを少し変更しました。
そこまでたくさん変えていないので、読み直さなくても大丈夫だと思います。
気になる方はどうぞ^^
それから数日・・・。
あの後からリュシオルはプワソン達の前に現れなかった。
「あいつ・・・あんな去り方しやがって!」
「あの後、文句ひとつ言えないまま行方知らずです。」
まだ憤りを忘れていないリンブルが机を殴りつけた。
まぁまぁと宥めながら、現状を確認するレオーネ。
彼らがいるのは、騒々しい街の食堂の片隅である。
「それより、いよいよ近づいて来たらしいわ。」
「あれか?」
「そう。情報によると、生贄を使ってとんでもないものまで呼ぼうとしているらしいわ。」
「良く聞き出せましたわね。そんな情報・・・。」
ベリエの情報収集に舌を巻いた。
「それなら、そろそろ準備しないとやばいんじゃないか?」
「うん・・・。近々非戦闘員の避難が始まるらしい。それと合わせて、冒険者に声がかかるそうよ。」
「緊急招集の全員参加のだな・・・。」
食事が届くのを待つ間、作戦会議となっていた。
「おれ達が参加なのは決定だとして、あいつも参加するのかな?」
「そんなの知りませんわ。」
「私たちに聞かれてもね~。」
まるで他人であるかのようなそっけない態度で返事をした。
「おいおい・・・それは・・・「お待たせしました。肉の煮込みと、サラダ、パンをお持ちしました。」・・・ども・・・。」
店員が食事を運んできたため、一旦会話が中止となった。
その頃リュシオルは、目的地に向けて飛んでいた。
「リュシオル様・・・。」
「もう触れないように。」
「かしこまりました・・・。ですが、我ら召喚獣はリュシオル様と生死を共にします。」
「だめだ。そんな勝手なことはさせない!」
「わかりました。では勝手にそうさせてもらいます。皆の者。」
アルシュが声を掛けたとたん、リュシオルが光輝いた。
「何を・・・・した・・・?」
突然のことで、リュシオルは動揺してしまった。
「永続契約です。リュシオル様の魂と契約することにより、主人が亡くなった場合、我らも同じようについて行くものでございます。」
「だから死ぬ時も一緒ってわけですわ。」
「うんうん!リュー様と一緒!」
「召喚されない日々を過ごすのも、死ぬのも一緒のようなもの。ならば、主と共にいる方が良い。」
「我もだ。」
「というわけです。我らのことも考えてくれましたか?」
アルシュ達の言葉に、リュシオルの目には涙が一筋流れていた。
「なぜ・・・だ?ど・・・して・・・。」
「まるで死に急いでいる主を見れば分かることです。オーラで見えるので。」
ヴァイスが締めくくった。




