表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
特訓編
328/375

~327~

 グローリアの方は市場で買い物三昧であった。

 女同士だけというのもあるのか、結構はっちゃけている。


「これもいいかも~!」

「これなんかどうでしょうか?」

「いいわね~!私の分も作ってくれるの?」


 きゃいきゃいしながら、布地を見ていた。

 グローリアの趣味である服作りの材料を見に来ているのだ。


「ここに置いたものを全て購入します。」

「へ?!これを全部で?!」

「そうですわよ?」

「あの・・・お金はおありですか?」


 貴族女子の付け買いかと思われたのか、恐る恐る店員に聞かれた。


「もちろんありますわ。おいくらですの?」

「金40枚になりますが・・・。その・・・手持ちに持たれている風に見えないので・・・。」


 確かに見た目はグローリア・ルーチェ・アンブル共に手ぶらの状態である。


「ゴールドさんお願いしてもいいです?」

「預かっている分ですよね?どうぞ。」


 ルーチェが取り出したのは、コインの形が分かるぐらいパンパンの革袋が5つである。


「5つもいらないですよ?1つを残して後は直しといてください。大体1個100枚ぐらいです。」

「そうだったのですね。先に聞いておけばよかったですね。」


 出した分のほとんどを直しているとアンブルから声がかかった。


「ゴールド、私の預けた分から私達2人分の布代払って?」

「アンブルさんの分ですか?私の分は私が払うつもりだったのですが。」

「2人分ぐらいわけないですわ。お世話になってるからわたくしに払わせてくださいな。」


 サッと金貨の山から40枚取り出し払ってしまった。


「では、次の店では私に払わせてくださいね?絶対ですよ?」

「う・・・わかりました。おねがいします。」

「じゃあ次の所は私ね?」


 次に払うのがルーチェ、次がアンブルとなった。

 つまり、布屋に3件行くことになる。

 それを聞きながら、布を包んでいた店員は倒れそうになっていた。


「あの・・・これって・・・。」

「私が持ちます。」

「え?全部?」


 言っている間に、アイテム袋にすべて収納してしまった。


「お買い上げありがとうございました・・・。」


 店員は見送った後、その場で倒れてしまった。

 それを繰り返すこと後2件。

 同様のことを起こして、医院には3人の店員が運ばれたそうな。


「いっぱい買いましたわ~。当分買い出ししなくても作れますわ!」

「本当にいいんでしょうか?私の分をお作りになるとおっしゃいましたが・・・。」


 ホクホク顔をしたグローリアにルーチェは申し訳なさそうな顔をしてグローリアに話しかけた。


「わたくしの趣味で作っている物ですし、意外と評判はいいと言いますからせっかくですし、お世話になっている友人にはお贈りしたいですわ。そんなんこと言わずに受け取ってくださいな。まだ出来ていませんけどね?」


 しかし、返されたのは舌をペロッとだしながらの感謝の言葉だった。


「ありがとうございます。」

「私からもありがとうね。綺麗な新作の服と来てみたかったのよ。」

「それなら叶えられそうで良かったです。創作意欲はすごく湧いているんですよ。いくらでもアンブルさんの服が作れそうです。」

「ならできたら、最初の一着以外支払うわ。」

「そんな・・・受け取れませんわ・・・。」


 価値があるものを作ってもらうのに、対価は必要だと思ってアンブルは支払うと言ったのだが、拒否されてしまった。


「そう・・・。ならかわりにモフモフならどう?」

「!!!存分にしても良いので?!」

「え・・・えぇ・・・対価ですもの構わないわ。」

「それならば頑張らなければ!」


 少し血走った目で気合を入れたグローリアを見て、アンブルは恐怖するのだった。







アンブル・・・。

それは選択を誤ったのではないだろうか・・・・。w

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ