~323~
午後からはみっちりと組手を行ったりと濃い練習を行えた。
何人もの兵士と出来るのは幸運なことであった。
「はぁ~・・・そろそろ終わるとするか。この後、隊長格とグロースファクトのリーダーはこっちで明日の話をする。後は解散だ。」
「「「「「了解です。」」」」」
「分かった。」
プワソンと、隊長達は別室に案内された。
「あ~終わった・・・。」
「長かった・・・。」
「隊長達が鬼だった・・・。」
「「「「「だけど・・・。」」」」」
「飯が楽しみだぜ!」
「行くぜ!待ってろ俺の飯!!」
さっきまで疲れた表情をしていた兵士だったが、ご飯のことを思い出し、まるで疲れていないかのように走り抜けていった。
「なんか・・・すごいな。」
「そうですわね・・・。」
グロース・ファクトのメンバーはあまりの光景にびっくりしていた。
大の大人が子供のようにご飯を楽しみにして走り去っていく様を見れば誰もがびっくりするだろう。
「私たちは先に水浴びしましょ?」
「そういえば、ここはお風呂がなかったんだったな。」
がっかりとしながら、リンブルが汗を袖でぬぐった。
「あれは寮だけよ。後は貴族の所かしら?兵士にそこまでしないわ。」
「そっか~。じゃあ導入してもらうように偉くなったら言ってくれよな?」
いひひっと笑いながらリンブルはベリエに言うが、ベリエは心外だというような表情をして反論した。
「他人頼り?狼が言いなさいよ!」
「え?緑は騎士団に入るんじゃなかったのか?」
「私はもっと辺境に行って最前線で戦うのよ!」
「まさしく女戦士だな。」
勇ましいベリエの宣言に納得した。
「じゃあ、俺は何になろうかな?このまま冒険者だな。」
「私も冒険者よ?ただ、辺境の危ないところで狩りを行うのよ?」
「おふ・・・俺も道連れか・・・。」
がっくりとしながら、ベリエの言葉を聞いていた。
「じゃあ、私もついて行かないとですね。」
「天使!あなたが来てくれるなら100人力以上だわ!」
「ずっとは無理だけど、駆けつけることはできるから、絶対に死なないでね?生きていたら必ず治すから。」
レオーネが胸に手を当てて宣言した。
「わかったわ。必ず生きて天使の元にたどり着くから治してね?」
「もちろん!狼君もだよ?」
「俺はついでかい!」
ウインクをしながらレオーネがついでという感じでリンブルにも声を掛けた。
もちろん、そんなことになっても2人とも救うに決まっているが。
「わたくしを抜いて盛り上がっていますが、わたくしも出来る限り一緒にいますし、大人になってもたまに参加しますわよ?」
エクラも貴族の務めや色々あるはずだが、皆と一緒にいてくれるという。
「いいの?大変じゃない?」
「友の頼みですわ。無下にできなくってよ。」
「なら、大変なときは頼んじゃおうかな?」
「いつでも呼んでよろしいですわ。」
「じゃあ呼んだらすぐに来てよ?」
他愛もない未来の話をしながら、水浴びに向かった。
思いを馳せて・・・ってタイトルになりそうですね^^




