~306~
「計画の話に移りたいのだが・・・。」
あの後から軍会議室に移動していた。
「急な話になりますが、明後日以降・・・から2日お願いしたいのですが・・・。」
「確かに急な話だな。こちらとて、予定があるからすぐには・・・。」
「あら?そんな予定、あって無いようなものだわ。」
「グローリア様・・・。」
急に開かれたドアの向こうにはグローリアがいた。
「しかし、護衛が・・・。」
「それはシャドーブラックが叶えてくれるわ。でしょ?」
「もしかしてですが・・・。」
「そうよ?だめかしら?」
「はぁ~。分かりました。」
「そう言うことか説明していただけますか?」
騎士たちは何を言っているのか分からず、グローリアに質問を投げかけた。
「知らないと思うから言うけど、私の匿ってい貰っているところよ。」
「安全なのですか?」
「ええ。最も安全な場所で、最も優れた場所よ。」
「そこまで言われるのであれば、予定を崩させてもらいます。」
そう言うと、紙を取り出し線を引いていった。
「それならば、明後日から行うことが可能になった。どうする?」
「ではそれでお願いします。」
「わかった。次はシャドーブラック殿。その安全なところへの行き方ですが・・・。」
「一瞬だから気にしないでください?」
「へ?」
「異空間に行くだけだから、旅路の支度もいらないですね。何なら侍女もいらないです。」
兵士たちは驚いていた。
「もう雇っているのですね?」
「ん?前からいるよ?」
「そうですわね。1人侍女と執事がいるぐらいですわね。」
グローリアも会話に参加してきた。
「それでは足りないではありませんか!」
「わたくし1人で問題ないです。ご主人様。」
そこに現れたのは桜であった。
「何者だ!」
「そうカリカリしないでくださいませ。申し遅れました。私、シャドーブラック様のメイドの桜と申します。王族の方お世話をさせていただきます。」
桜はカテーシーを華麗に行った。
「それより、どこから現れれたのだ?」
「もちろん異空間から呼ばれた気がして出てきました。」
「それって・・・。」
「えぇ。メイドの嗜みですわ。」
にっこりと答える桜。
「そこまでの能力があるようだが、我が城のメイド長の試験を受けてからにしていただきたい。」
「それは!願ってもいないことです。こちらからお願いしたかったことです!」
桜は目をキラキラさせていた。
その目を向けられた、騎士団長はたじろいでいた。
「おぉう・・・。では・・・。」
「お呼びですか?」
入ってきたのはメイド長である。
「呼ぼうとしていたのだが・・・。さすがだな。」
「メイドの嗜みですわ。おや?」
メイド長はすぐに桜に気づいた。
「あなた様が最高のメイド長でございますね。その身のこなし・・・。勉強になります。」
「あなた・・・。いいわね。少しお預かりしても?ほんのこの子でしたら1刻ほどでしょう。」
「お褒めにあずかり光栄でございます。」
「結構!それでは行きますわよ。」
「はい!師匠!」
メイド長と桜は颯爽と部屋を出ていった。
それを部屋にいる皆が唖然としていた。




