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ー神視点ー
悠璃が強い光に包まれた後・・・
「ほんとに申し訳ないことをしてしまったのだから、私を責めてもいいのに・・・責めずに受け入れてしまっていたな・・・」
「ほんとに変わった方ですね」
神の声とは別の声が神に答えた。
「な・・・なんだ、来ておったのか。ミカエル。」
「ええ、あなたが起こしてしまった事後処理に追われてしまって、あの人の転生現場に立ち会えなかったのですからね。」
絶対零度の笑顔を浮かべて神に近づくミカエル。
「『え・・・メッチャ怒ってますやん』あ・・・ほんとに申し訳ない・・・。」
「ええ、いいんですよ?あの方のことを放置しておくわけにはいけませんし?申し訳ない気持ちがあってもステータスやら加護とかをいじれるのは楽しいですものね?」
「『これ・・あかんやつや!』う・・・ほんとにすまなんだ。」
あまりの冷たい笑顔にミカエルの後ろから吹雪が吹き荒れて背筋が凍るような寒さまで到達した神は震えながら謝る事にした。
「その・・・ミカエルも加護とか与えますか?」
なぜか一番偉いはずの神が敬語になるほどの威力の笑顔・・・。
神の言葉を聞き、冷え切った空間の少し温度が戻り始めた。
「そうですね。僭越ながら私も少し加護を加えましょうか。あの方は無欲で動物だけって言ってましたが聖獣・魔獣の知能の高い者とも話せるようにと、幸運の加護を与えましょうか。それと・・・うん、後は今後また会えるように印をつけて・・・。」
「えっ?ミカエル会いに行くの?仕事はどうするのだ?」
「そんなものセラフィムにやらせればいいではないですか。それに私は直接会えませんでしたし?これぐらいはいいと思われるのですが?」
『おぅ・・・ミカエルがグレた・・・仕事を任せすぎたかもしれんな・・・』
「う・・うん・・そうだな・・・あまり長居はよくないが、少しぐらいならいいかもしれんな。悠璃も戸惑うだろうし、知識を授けに行く気持ちで行けば・・・。って・・・えっ?」
神の言葉を最後まで聞く前にミカエルは用意を済ませて、翼を消し、服装も天界のものから冒険者っぽい服装に変えて出発しようとしていた
「では、行って来ます!」
ミカエルは強い光に包まれ消えて行ってしまった。
「私の話を途中に行くとは・・・よほど直接会いたかったのであろうな・・・」
実際の話は、仕事半分と天界の仕事に嫌気が差してしまって逃げ出したかっただけでなのであるが、神は違った方を考えてしまっていた。
ーミカエル視点ー
「あのバ神のせいで事後処理が大変だと分かっているのでしょうか!地球に度々遊びに行って、大人の遊びから子供の遊びを満喫し、人様に迷惑かければと許していましたが、もう外出は当分禁止にさせて頂きましょう!」
ミカエルはプンプンと音が聞こえてくるぐらい怒りながら、廊下を歩いていた。
天界にも建物があり、草木も動物?もいる。
悠璃がいた空間はこことは別に切り離された空間であり、有事に使う空間である。このようなイレギュラーのときに使用されることが多い。
「さて、事後処理も目処が経ちましたし。例の方にお会いしましょうか。」
少し楽しそうに、悠璃がいる空間への道を歩き出した。
「資料を見れば興味深い方でしたし、私も喋って気に入れば加護も・・・。さて、どこまで説明は済んでいますかね?神のことですからまだ時間がかかってるかと思われますし。」
ちょうど、空間へ行く門の前に到達しドアを開け中に入ると、もうそこには、悠璃が旅立ち、神がいるだけであった。
それを見たミカエルは治まっていた怒りが再び燃え出し、神の声のするほうへ近づきながら口を開いた。
「ほんとに申し訳ないことをしてしまったのだから、私を責めてもいいのに・・・責めずに受け入れてしまっていたな・・・」
「ほんとに変わった方ですね」
少しイライラしながら、神の独り言に答えながら笑みを浮かべる。
「な・・・なんだ、来ておったのか。ミカエル。」
「ええ、あなたが起こしてしまった事後処理に追われてしまって、あの人の転生現場に立ち会えなかったのですからね。」
神の顔は若干引きつりながら姿勢を正した。
「あ・・・ほんとに申し訳ない・・・。」
「『ホントにそう思っているのか?この神は!』ええ、いいんですよ?あの方のことを放置しておくわけにはいけませんし?申し訳ない気持ちがあってもステータスやら加護とかをいじれるのは楽しいですものね?」
「う・・・ほんとにすまなんだ。」
神が後ずさりながら震えてミカエルに謝ってきた。
「その・・・ミカエルも加護とか与えますか?」
『お!やってみるものですね。意外とその他も通りそうです。』
心の中でウキウキしたのが空気に表れたのか、神の顔が少し和らいだ。
「そうですね。僭越ながら私も少し加護を加えましょうか。あの方は無欲で動物だけって言ってましたが聖獣・魔獣の知能の高い者とも話せるようにと、幸運の加護を与えましょうか。それと・・・うん、後は今後また会えるように印をつけて・・・。」
「えっ?ミカエル会いに行くの?仕事はどうするのだ?」
「『よし!もう実行です!用意を済まして遊びに行くのです!』そんなものセラフィムにやらせればいいではないですか。それに私は直接会えませんでしたし?これぐらいはいいと思われるのですが?」
神はたじろぎながら、ミカエルの言葉を聞き心配そうにしていた。
「う・・うん・・そうだな・・・あまり長居はよくないが、少しぐらいならいいかもしれんな。悠璃も戸惑うだろうし、知識を授けに行く気持ちで行けば・・・。って・・・えっ?」
「『それでは出発!』では、行って来ます!」
ミカエルは意気揚々と光に包まれていった。
どうでしょうか?
こんな感じで進めていきたいと思います^^
ほのぼのが基本になる予定です。
そして、更新は不定期になりそうです^^;