~296~グローリア①
休みの間とても楽しかったですわ・・・。
あら・・・。
ごきげんようですわ!
え?わたくしの休日のことが聞きたいですって?
仕方ありませんわね・・・。
このグローリア・ロワ・ヘイナードの華麗な休日をお教えしますわ。
あれは3日前のことですわ・・・。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
誘拐されて、シャドーブラック様に保護されることになりましたが・・・。
不安でいっぱいです・・・。
「寮で暮らすなら、また怯えながら過ごさないといけなくなるな・・・。」
「そうですね・・・。暗闇で寝れるかどうかですわ・・・。」
「でも、あの異空間なら心配なさそうだ。」
「そうですわね。お兄様。」
本当にシャドーブラック様・・・
いや・・・リュシオルには頭が上がりませんわ。
食事をサクラさんが用意してくれたのですが、全て今まで食べたことない料理ばっかりで、もう夢の様でしたわ。
そしてもう一つ・・・。
「今日は私が護衛だけど、交代制ですわよ?」
お風呂から上がってゆっくりしていると・・・。
獣形態で、鼻をピスピスしながらアンブルさんが部屋に入りながら言ってきましたわ。
「お願いしますわ。それで・・・その・・・・。」
「なんです?」
「触ってもよろしくて?」
「まぁ~護衛ですし、この形態は愛されボディですし、触りたいと思うからいいですわ。」
アンブルさんの許可をいただきましたわ~!
さっそく!
怖がらせないように、ゆっくりと・・・・。
手の平でそーっと毛並みを堪能する・・・・。
「ふゎ~!!これはたまりませんわ!!この質感、触り心地、匂いまでいい匂いとは!」
「うふふ!そこまで褒められたらいい気になりますわね。」
「もっと触っても・・・。いや・・・一緒に寝ても?」
「近いほうがいいから・・・いいわよ。それに私も床でよりベットで寝たい。」
「それならなおさらですわ!」
そんな、こんなかわいいアンブルさんを床で寝かすなんてできませんわ!
幸いにも、ベットは大きくてアンブルさんと一緒に寝ても大丈夫です!
「じゃあ、一緒に寝ましょ?」
「布団に入るわね~。」
わたくしが布団を少しまくり上げて、入るスペースを作ると、そこにアンブルさんがピョンと飛び跳ねて入ってきました。
その後、もぞもぞとしたかと思うと、顔がピョコっとわたくしの顔の横から出てきましたわ。
「耳は出さなくてもよろしいのですか?」
「あぁ~。よく音を聞いたり、普段は出した方がいいかもしれないけど、寝るときは寒いから出さないのよ。」
「そうなんですか・・・。耳の不思議ですね。」
「耳はあまり毛でおおわれていないから、寒いのよ。それに、血管・・・分かないか・・・。血が多く集まる場所だから、暑いときはいいんだけど、寒い時はとても冷えちゃうのよ。」
分からない単語が出ましたが、すぐに分かりやすく説明してくれました。
耳って大変なんですね・・・。




