表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
護衛編
295/375

~294~

 リュシオルたちは、学院が始まるまで何事もなく生活が送られていた。

 そして、登校日となった。


「なんか久々で勉強できるか心配だぜ。」

「リンブル・・・前にやった所は覚えているの?」

「聞かないでくれ・・・。」


 教室では、久々に会うクラスメイトと様々な言葉を交わしていると、教室の扉が開いた。


「皆さん久しぶりですね。」


 中に入ってきたのはレイヨンだった。


「先生もお久しぶりです。」

「元気にしていましたか?本日から通常通りの授業が始まりますので、しっかりと学習してくださいね。」


 朝のホームルームをサッと終えて、授業に入ったのだが・・・。


「ぐわ~!無理だ~!」

「記憶力がね・・・。」

「言ってくれないでくれ・・・。」


 案の定リンブルは、前にやった所を綺麗すっかりと忘れていた。


「なんで習ったことを覚えていないんだ?」

「だってさ、必要と思えなかったもんとかは覚えれないぜ。それでなくても俺、賢くないんだから。」


 リンブルは項垂れ《うなだ》ながら、言った。

 戦闘や冒険に関することなら、必ず覚えているのに学習面はなぜかダメダメなのである。


「確かに、必要な薬草とか、豆知識は凄いよね。」

「そうだな。あれとあれを混ぜたら何々の薬になるとかのサバイバル用の知識とかすごいもんね。」

「サバイバル?」


 ベリエに言われた後、リュシオルが言ったサバイバルに食いついた。


「冒険用知識って言った方がわかりやすかったかな?」

「なるほどね~。血抜きの仕方とか、剥ぎ取りとかもうまいもんね。」


 実践のことはできるのだが、座って学ぶことがダメだということに落ち着いた。


「また覚え直せばいいよ。じゃないと活動できなくなるからな?」


 プワソンに黒い笑顔で言われてしまった。

 リンブルは笑顔の裏の黒いものに触れて、ひゅっ!と喉から音が鳴った後、青ざめた顔で首をガクガクたてに振った。


「それにしても、久しぶりの座学は肩が凝りましたわ。」

「グローリアも?私もよ~。最近は動いてばっかりだったから長時間の椅子がこたえるわ。」


 皆で話していると、クラルとグローリアが寄ってきた。

 グローリアの腕の中にはアンブルが抱えられていた。


「もしかしてずっとアンブルを抱えてた?」

「はい。座っているときは膝の上でしたが。」

「この子撫でるの上手いわ・・・。私蕩けて何回も落ちてしまいましたわ。」


 アンブルはしてやられたと、リュシオルに報告した。


「ま・・・まぁ警戒したままなら教室で少しぐらい寝てもいいよ・・・。」

「申し訳ないですわ・・・。」


 アンブルは表情はぐったりした表情だったが、毛並みはサラッサラであった。


「ブラッシングもしてしまいましたが、よろしかったですか?」

「いつの間に・・・。」

「授業を聞きながらですわ。」


 にっこりとグローリアは微笑んでいたが、とんでもない能力者である。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ