~283~
次の日の朝に、学院の再開日が決まった。
色々と準備をするために3日後となった。
「無事に授業が再開されるみたいですわ。」
「唐突の長い休みが終わるのだな。どれだけ授業が遅れているのか恐怖だな・・・。」
「それでも再開されるのはいいことだと思います。」
朝食を全員で食卓を囲み、食事を取っていた。
もちろん給仕はバルトと桜である。
「それでは、わたしたちはどうすればいいのでしょうか?」
「部屋にいた方が良いのか?」
王子と王女がリュシオルに聞いた。
「部屋に閉じこもっているのも気が晴れませんし、外に行きますか?」
「いいのか?外に出ても。」
「最高の護衛を付けるので大丈夫ですよ。」
「でしたら、女の子同士で行きたかったのですが・・・無理ですね・・・。」
「それはまたの機会にでも。今回は私と護衛が付き添いますので。案内役は・・・。」
「私が行くわ。」
手を上げたのはベリエである。
「私ならギルドのおっちゃんとかお姉さんにいろいろ聞いてるからディープなところを紹介出来るわよ?」
「ならお願いします!わたくし街に単独・・・いえ、兵士を伴ってしかありませんもの・・・。」
「そう・・・。なら今回が初めての経験ね?」
「はい!でも護衛って・・・。」
「顔合わせしといた方がいいか・・・。(みんな来てもらえるか?)」
念話で呼び出すと、全員集合した。
「今日は半分が護衛で付き添うことになります。グローリア様、クラル様、誰がいいですか?」
「護衛を選ばせてもらえますの?!」
「はい。この形態がいいか、もしくは人型でも大丈夫ですが・・・。」
「人型になれますの?」
「そちらも見ますか?」
「気になるのですが、選んでからでよろしいです?」
グローリアは獣形態で選ぶようだ。
「では、ウサギさんお願いしてもいいですか?」
「いいですわよ。私はアンブルですわ。」
「よろしくお願いします。」
小さいアンブルの手と握手を交わしていたが、グローリアは身悶えていた。
「私は人型がいいのだが・・・。」
「分かりました。全員変えてもらえるか?」
リュシオルの言葉に頷き、姿を変えた。
すると、見た目麗しい姿で現れて王子と王女はポカンとした顔になった。
「これは凄いな。では、ライオンの姿だった者に護衛をしていただきたい。」
「我はグルナという。」
「グルナ殿お願いする。」
クラル王子も握手をし、護衛が決まった。
「では、グローリア様の護衛をするときは獣型で、クラル様の時は人型でお願いね。」
「「「「「わかりました。」」」」」
召喚獣の皆が一斉に礼をした。
「後、ジェイドも付いて来てほしい。」
「はいはぁ~い!僕はどっち?」
「鳥のままでね。」
「りょうか~い!」
翼を片方あげて、返事をした。
「私の護衛ね。ありがとうリュー。」
「何かあったら困るからね。」
「備えあればなんとやらってやつ?」
「そうそう。よく覚えてたね。」
「たまたま耳に残ってただけよ。さぁ、準備して出かけましょうか!」
ベリエは、スタスタと部屋を出て、準備しに行った。
「すぐ戻ってくるから~。」
遠くから声が聞こえ、ベリエの走る足音が聞こえた。
「ベリエちゃんったら。」
「楽しみだったようですわ。」
クスクスとレオーネとベリエは笑い合った。




