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「この線はどれかの地図に当てはまるってことだな。」
核心を突くような質問をツインズにするがはぐらかされてしまう。
「そうかもしれないし、ハズレのかもだよ~。」
「私たちが与えれるのはそのヒント。会っているかどうかもわからないようなね~。」
「ほんとは兵士さんに渡す予定だったんだ。」
「君たちの方が早く来たから予定が変更になったんだよ~。」
「「ツインズ慌てて出動~って!」」
最後は声を揃えて言ってきた。
まるでこのツインズは道化師のようだ。
「それは申し訳ないことしたな。」
「「べつにいいよ~。楽しかったし。」」
予定を狂わしてしまったみたいなので、敵であったが素直に謝ると、気にしていないようだった。
「そろそろおうちに帰ろうかな~。」
「うんうん帰ろ~。甘いものが食べたくなってきた。」
「またQにおねだりしよ~。」
「Qも誘ったらいっぱい出てくるかな?」
「じゃあ、善は急げだね!」
「「お兄さんたちバイバイ!」」
凄まじい速さで予定を決めて、嵐のごとく帰って行った。
「あれだけ自由だから組織でも上の方に行けるのだろう。」
「あれを自由と呼ぶか、無鉄砲と呼ぶかは・・・。ねぇ・・・。」
残されたグロース・ファクトは何とも言えない状況だった。
「おれ達も帰ろうか・・・。」
「そうだな・・・。」
「ディン。」
リンブルはディンを呼び出して、帰路につくことに。
「来た道を帰っていかなければですわね・・・。」
「ただの迷路だからな・・・。ダンジョンなら転移陣があるから一瞬で帰れるけど・・・。」
「でも、まだ階層が少なかったからよかったです。」
「帰りが一番つらいわね。」
よろよろとしながらディンの案内で歩き始める。
「それにしてもこれは何に当てはまるのだろうか?」
「地図も様々な種類がありますものね。全てを合わす気でいなければならないですわ。」
「どれだかあるか分からない程よ?どれか当てはまるのだろうと思うけど、途方もない数ね。」
「それは後は、上に任せるしかないだろう。」
「官僚が悲鳴を上げますわね。」
「私には関係ない悲鳴ね。」
中々なことを言っているメンバーである。
この後は、あのぷにぷにした迷路で一晩睡眠をとり、外に出た。
「う~ん!長い間籠っていた感覚ね。」
ベリエは出た後、伸びをして体を解す。
「実際に長い間籠っていたからな。日の光が目に染みる。」
「わたくしはお風呂に入りたいですわ。長い間拭くだけでは満足できませんわ!」
「そうですね。さっぱりしたいです。」
「私もよ・・・。髪もバサバサだわ。」
不満が少し出始めてたので、さっさと寮に帰った。




