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リンブルとエクラを起こし、今度はプワソンとベリエが仮眠を取ることに。
特に喋ることもなく時間が過ぎて行っていたが、エクラがやっと口を開いた。
「文字が出てきましたが、何の文章が出来るのでしょうね・・。」
「・・・今の所分からないな・・・。」
「まだ3文字だけですものね。ここは見つからなそうですし、次の層になりそうですわ。」
「それにしても、ここは休憩するにはいいけど、歩くとここまで疲れるんだな。」
「そうですわね・・・。」
その後も会話が続かずに、黙り込んでしまった。
そして手持ち無沙汰になったのか、おもむろにエクラはリンデを召喚した。
召喚した後、おもむろにリンデをブラッシングし始めた。
「意外と毛が抜けますわね。」
「にゃ~ん。」
「気持ちいい?」
「にゃん!」
リンデに話しかけながら、丁寧にブラッシングを施した。
「そのブラシ・・・どこで買ったやつだ?」
「これは、いつもの所でしたててもらったものですわ。」
「リンデの毛艶すごくいいな。」
「そうでしょ?オイルも使ってマッサージも施しているのですわ。」
「すごい貴族対応だな・・・。」
「だって可愛いんですもの・・・」
「まぁ・・・確かに可愛いな。」
「そう言えば、ディンにはブラッシングしてあげてますの?」
「たまにだがブラッシングしてるぞ。それに、洗ったりするが逃げられたりするからな・・・。」
召喚獣の話で盛り上がって、時間は流れて行った。
時間になり、全員を起こして準備をし、出発した。
「グルグルと回る感じで気持ち悪くなってきましたわ・・・。」
「このフヨフヨした感じで平衡感覚が狂いそうだ。」
「早く抜けないとまずいですね・・・。」
体の危機感を感じ、自然と歩みが早まって行った。
すると、奥に暗闇が見えた。
「あそこから降りられそうだな。」
「出来るだけ急ぎましょう。マッピングは終わってますので。」
足早に階段を下りて行った先には、今度は真っ白な空間だった。
「今度は白い空間か・・・。」
「感覚が狂わされますわ。」
「ここなら残りの文字を見つけられそうだな。」
すると、くすくすと笑い声が聞こえた来た。
「楽しんでる?」
「楽しい?」
小さな子の声が聞こえてきた。
「誰だ!?」
「私達?どうしよっかな~。」
「どうしよっかな~。でも、知らないと呼びにくいよね?」
「うんうん。そうだね。あの子たちは嫌だね。」
2人いるのだと、グロース・ファクトも気が付いた。
「仕方ないから教えてあげる。」
「そうそう教えてあげる。」
「「私たちはツインズ!」」
「じゃあ、そこで最後だから頑張ってね~。」
「頑張れ~。」
言うだけ言って、どこかに消えて行ってしまったようだ。
「姿は見えなかったが、声からして小さな幼子のようだが・・・。」
「組織の人間でしょうね・・・。」
「でも、この迷路の意図が分かりましたね。」
「子供の遊びでヒントがもらえるてことだな。」
「小さなヒントだけどな。」
「それでも、今まで見つからなかったのだから成果だと思うぞ。」
一歩前進した成果のために残りの層も頑張ることとなった。




