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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
冒険者編
27/375

~26~

 中には大きなゴブリンが待ち構えていた。

 たぶんゴブリンの将軍って辺りであろうと考えられる。


「これは・・・ゴブリンジェネラル・・・」

「うん。名前まんまだね。じゃあ行くよバルト!」

『OK。主様!』


 すぐさまにバルトを抜き放ち、魔力を這わせる。

 その様子を見たジェネラルは、咆哮をあげ襲い掛かってきた。


「はぁ!!」


 気合と共に刀を横に一振りすると、斬撃が三日月を横にしたような形で飛んでいく。

 ジェネラルも慌てて防御の構えをしようとしているが、それより早くに斬撃が到達し、一瞬の間にジェネラルの首は胴と離れていた。

 ジェネラルの首を切った後も勢いは収まらず、そのまま岩肌に痕を残した。


「へぇ~凄いもんだな。ちょっとワクワクするような切れ味だし。ただ、集団戦では味方がいない方向に限られてしまうね。」

『使う場面は限られたりするけど、主様~僕優秀でしょ?』

「そうだな。さすが相棒だよ。」


 バルトを褒めると、バルトはピカピカと嬉しそうに光った。


「うぉ!どこが光ってるんだ?あ・・・柄の目釘の上に石が嵌ってる・・・こんなのあった?」

『あ・・・それはさっきまでは付いてなかったけど、主様の魔力を僕が受けて溜めれるようになったの~。主様の瞳の色と同じなの~お揃いなの~。』


 またしてもピカピカ光りだした。

 リュシオルとしても、手札が増えるのは悪いことではないので、素直に喜んだ。


「リュシオル様は凄いですね。私も頑張らないと!」


 ルーチェとしても、主人の凄いところを見せられては置いていかれないように自分を鼓舞した。


「ところで、このジェネラルは解体せずに丸ごと持って行ったほうがいいのかな?大きいからアイテムボックスしか入らないけど。」

「報告するために持っていけるのであれば持って行くべきでしょう。」

「そうだな。そうした方が報告しやすいな。後は、他の場所も調べた方がいいな。」

「はい。女子供が捕まっている場合がありますので。捕まって日が浅ければ無事だと思うんですけど、今回の場合はちょっと不安です。」


 ゴブリンは雄しかおらず、数を増やすには他種族からの雌を調達するしかなく、一番弱いと思われている人間の女が標的にされることが多い。

 攫われた女は捕まって間もないと助かっている場合があるのだが、時間が経っている場合は手遅れで精神が壊れている場合がある。


「テンプレな種族なんだな・・・。よし!探すぞルーチェ!」


 まだ助かっていることを願いながら、辺りを捜索した。

 そして、探して3つ目で目的の場所を発見した。

 中は、裸でぐったりしている2人の女性と、まだ捕まっているだけで何もされていない5人の女性がいた。

 幸い、裸の2人とも身ごもっていない状態での発見である。


「助けに来てくれたの?とりあえずそこの2人は意識を失っているわ。私たちはまだ捕まったばかりで、何もされていない状態なの。今夜辺りが危なかったとこよ。」


 何もされていない方の女性一人が状態を教えてくれた。


「説明ありがとうございます。実は、ここには成り行きで来たのですが、助けれて良かったです。ルーチェこの人たちの拘束を解いてあげてくれ。あっちの二人を治してくる。」

「はい。出来るだけ綺麗に治して、そして可能なら犯された記憶も消しさってあげて下さい。」

「あぁ。出来る限りのことはする。」


 そういい、ルーチェに無事な人を任せた。

 そして、気を失っている2人に歩み寄ると、酷いことを何回もされた痕が生々しく残っていた。

 とりあえず、綺麗にクリーンをかけて体の傷をリカバリーで治し、何かのためにと、ルーチェとの買い物のときに買っておいた布で二人を優しく包んだ。


「さて、記憶を弄るのがどうするか・・・捕まったまでの記憶でとかは無理だろな・・・。起きてから考えるとするかな?心が壊れていなければいいけど・・・。」

「リュシオル様。終わりましたか?」

「あぁ。終わったには終わったが・・・出来るはずなんだけど、記憶を弄るのは本人にも負担があるだろうし、起きてから考えてもらった方がいいと思って。」

「そうですね。負担が掛かるかもしれないのだったら希望にしたほうがいいかもですね。本来なら記憶を消すなんて出来ないんですから。」


 ゴブリンに捕まった人間に対して、そこまでケアできないのであるが、今回の人はとっても幸運だったのではないだろうか。

 ルーチェと話終わったときに、呻き声が聞こえてきた。


「あ・・・起きたみたいだ。大丈夫ですか?」


 起きた一人の女性に近づいた。


「あなたが助けてくれたんですか・・・ありがとうございます・・・。」

「はい。他の人も無事ですよ。」

「それは良かった・・・。私より前に捕まった人たちは心が壊れてしまい死んでしまいました。私は助かった分幸運ですね・・・」

「そうですか・・・もしかしてと思っていましたが、助けれなかったのですね。」


 リュシオルは起きた女性の手を取って両手で包み込み、手を握られた女性は、少し止まった後顔を赤くした。

 美形なリュシオルにそんなことをされたら赤くなること無い女性はいないであろう。

 他にいた女性はというと羨ましそうにしていた。


「ここにいるのも嫌ですし、みなさん町に帰りましょう。」

「そうですね。ここは嫌過ぎるので破壊しましょうか。」

「わぉ・・・過激だねルーチェ。」

「女の敵ですからね。根絶やしです!」


 力いっぱい握り拳を作りヤル気満々である。


「じゃあ、倉庫みたいなとこを見つけたから、回収してここは潰そうか。また新たに住まれたら困るからね。」

「はい!思いっきりやります!」

「程ほどにね・・・」


 ルーチェを少し諌め、倉庫の中を回収したあと全員で外に出た。

 出たのを確認すると、ルーチェはエトワールで入り口から少し奥まで破壊し、2度と使えないようにした。



うむ。

相変わらずのイケメンです。


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