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ツインズがいなくなった空間で3人が残された。
「なんだったのだ?」
「何だったんでしょうか?」
「意味が解らない・・・。Aにそっくりだ・・・。」
ツインズの唐突の訪問、そして去り方も唐突だった。
「ここでは窮屈でしょう。移動します。」
広げた空間の方を指差し、案内した。
魔法陣のある異空間に移動し、繋げていた空間を閉じた後は見つけた空間を遠くに飛ばした。
「お待たせした。では、こちらに。」
居住空間の方に移動した。
「ここは・・・?」
「私の居住空間ですね。召喚獣たちと暮らしています。」
あまりに豪華な家に連れてこられてびっくりしていたようだ。
しかも、王城より豪華だった。
「ここは空間から出たところですか?こんな建物見たことないですわ・・・。」
「ここは別の異空間になります。詳しくは・・・王城にてお話いたします。」
「そうですわね。」
すると奥から人影が見えて近づいてきた。
「おかえりなさいませ。無事に救出できたのですね。あっ!申し遅れました。私はここでメイドをしております。桜と申します。」
桜は綺麗なカテーシーを行う。
「サクラさんって言うのですね。綺麗な髪だ。」
「ありがとうございます。それでは、簡単ではありますが食事を用意いたしますので、まずは湯あみをどうぞ。ご用意してあります。」
「あの着替えは・・・。」
「ご用意してありますのでそちらにお着替えください。」
用意が完璧に済まされていたようだった。
「何から何まで済まない。」
「いえ。メイドの嗜みでございます。」
「では、案内してもらえるか?」
桜は王子と王女をお風呂に案内した。
リュシオルは伸びをしながらリビングに向かうとガルディが立っていた。
「お疲れ様でした。こちらに軽食を用意いたしております。食べられますか?」
「せっかく用意してもらったから食べるよ。」
席に着き、サッと食事を済ませてソファーに座ってゆっくりしていた。
しばらくしていると、王子と王女がお風呂から上がってきた。
「お風呂ありがとうございました。それに服まで・・・。」
「この服って・・・。」
「お気に召しませんでしたか?」
「いえ!いつも着ているドレスよりとても物がいいです。」
「確かに肌触りが・・・。」
ものすごく綺麗なドレスを着替えで与えられた王子と王女はとても戸惑っていた。
確かに、ここでは手に入らない素材を作ったので当たり前である。
「一般的には出回っていない素材ですので。」
「そんなものがあるのか・・・。ぜひ手に入れたいものだ。」
「でしたら、そちらの服をお持ち帰りください。元々サイズをぴったりにお作りしていますので。」
「ありがとうございますわ!帰りは元着ていた服を着て帰りますから・・・。」
「かしこまりました。すぐに綺麗にいたしますので、お食事をまずはどうぞ。」
間髪入れずに桜がフォローし、譲る話で終わらした。
リビングに案内し、食事の席に座ってこの後の話を始めた。




