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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
冒険者編
24/375

〜23〜

昨日は申し訳ありませんでした。

続きをどうぞ

「まぁ、最初は失敗すると思うが、あまり深く考えずにビンの完成形を想像してやってみるがよい。」


 マージの作ったビンを真似て作ることにした。

 初めは失敗するものだと思いながら気楽に作る。

 マージの用意した砂を少量机に用意し、ビンの形を頭で思い浮かべながら砂に手をかざした。

 砂が浮かび上がり、小さな竜巻を起こした後2つビンが並んでいる。


「「「え??」」」


 マージが用意したのは一個分の材料だけである。そこから何故だか2個分のビンが現れた。

 当然リュシオルもルーチェも同じく1つだけできると思っていたのだが・・・


「すごい才能じゃな・・・類まれなる才能を発掘できたようじゃ。あまり教えることもなさそうなぐらいじゃから・・・ちょっと待っておれ。」


 感心したように頷き、リュシオルたちに待つように言いながら奥に行ってしまった。

 リュシオルは手のひらを見ながら固まってしまっていた。


「リュシオル様。すごいですね!私もとてもびっくりしております!」

「ああ・・・俺もびっくりしているよ。なんか法則を無視した感じに思えてしまう。」

「それもリュシオル様の才能ですので胸を張ってください。」

「まぁ~お得感があるから助かったといえばいいかな?」


 皆さんもお忘れであると思うが、一応リュシオルは前は女子高生だったので、甘いものが安くなったり、買い物の値引きとかは結構押さえていたのだ。

 今では女のかけらがますます無くなってしまっている気がする。

 その代わり、色気というものが出てきていることを本人は知らないでいる。


「そういえば、マージさんは何しに行ったのでしょうか?」

「そうだな。まだ時間がかかるのかな?」


 マージが奥に引っ込んでからもう30分くらいはたったであろうか?

 なかなか出てこないと思っていたら顔が見えなくなるぐらいに本を重ねてよたよたと出てきた。


「前が見えぬ。どこが机じゃ?」

「持ちますよ!」


 ルーチェは慌ててマージの腕の中にある本の半分を持った。

 マージはそんなに・・・いやかなり小さめであるため、そんな量が無くても一抱えになってしまうぐらい小さい。

 ルーチェが半分持ったが、全部持ってもルーチェの顔は隠れないだろう。

 つまり、かなり小さいのだ。


「これはなんですか?」

「ふむ。これは錬金術師の本といえばいいかの?わしはもう全部覚えてるのでの。弟子はもう取らんし持っていても仕方ないものじゃ。それならば未来のある若者、ましては優秀な錬金術師が誕生したのなら祝うのが筋じゃろ?」


 マージはウインクしながらリュシオルに本を手渡した。

 本をパラパラと捲ってみると、手書きでびっしりと書かれていた。

 少し読んでみると、綺麗な字で書かれており分かりやすく内容が纏められているではないか。


「こんな貴重なものホントにいいのですか?」

「構わん構わん。弟子はそれをもう写して自分の分かりやすいように作り変えておる。ま~現本に近いがそれもあと何年かしたら、火にくべられてしまうものじゃ。なら、おぬしに渡した方がその本も本望じゃろうて。」

「では、師の本ありがたく頂戴します。」

「何、わしを師と仰がなくてもよい。かわいいおばあちゃんが出来たと思うてまた顔を出してくれればそれで十分じゃわい。」


 慈愛が滲むような笑顔で言われたら、来ないわけにはいかないではないかと心の中で思っていた。

 この世界に身内が居ないことが少しさびしいと思っていたが、このようなことを言われては・・・と少し涙が出てしまっていた。


「あらあら、身内がいないのかい?じゃったらなおさらじゃの。何でも頼ってくるが良い。」

「心配かけてすみません。もう会えない家族のことを思い出してしまって涙が零れてしまいました。」

「こっちへおいでなさい。」


 マージはリュシオルを手招きし、膝をついたリュシオルをそっと抱きしめながら頭を撫でた。

 懐かしいおばあちゃんの匂いに少し安心してしまい、さらに少し涙を流してしまった。


「ありがとうございます。マージさん。」

「よいよい。わしのことはそんな他人行儀ではなく、おばあちゃんというがよい。」

「はい。おばあちゃん。」


 年の功には勝てないぐらい、マージは察しが良かったのである。

 詳しい境遇は分からないでも、大体のことは見透かしてしまっていた。

 リュシオルの心はマージには筒抜けだったようだ。

 一方ルーチェは、何が起こっているのかまったくわからずにハテナ?を浮かべていた。


「ルーチェはびっくりしたね。ごめんね。ちょっと色々あってさ。」

「いえいえ。泣きたいときは泣いてスッキリした方がいいです。それに抱きしめてもらった方が安心してよりスッキリ出来ます。」


 リュシオルに抱きしめてもらい、体感したルーチェはリュシオルにそう告げた。


「ありがと。おばあちゃん。こんな俺ですがよろしくお願いします。」

「可愛い孫がこの年になってできて嬉しいの。さて、可愛い孫は今は冒険者をしているようじゃな?」

「はい。とりあえず、この町でもう少し頑張ってから旅に出ようかと思っています。」

「そうだろうそうだろう。じゃったら先にこの本を読むといい。おぬし魔法は全部使えるであろう?」

「そこまでお見通しですか。では、後でゆっくり読ませていただきます。」


 カウンターに仕舞われていた一冊の分厚い本をマージはリュシオルに手渡した。



マージは超能力者なのか・・・?

すごい能力ですね。

イメージは、ぽ○ぽ○焼きのおばあちゃんのイメージですね。

↑お菓子のキャラです。

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