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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
学院祭襲撃編
231/375

~230~

 一方、サキュバスの女と対峙しているグロース・ファクトのエクラとベリエとプワソンはというと・・・。


「そういえば、リンブルはどうしたの?」

「あ~。たぶん避難している人を誘導していると思うよ。」

「あいつ・・・。」


 リンブルの意外な行動にびっくりしていたのだった。


「元々騎士とかにもあこがれていたし、でも、規則とかキッチリしたことが似合わないからって。でも、助ける精神は人一倍すごいのかもね。」

「じゃあ3人で頑張るか。」

「何こそこそ喋っているのかしら?」


 痺れを切らした、サキュバスの女が声をかけてきた。


「申し訳ないな。1人メンバーがいないのがなぜかと聞いたのだ。」

「仲間が足りなかったのね。それで、いなかったのは男?女?男だったら許してあげるわ~。」

「別に許しはいらないが、男だな。」

「あら!なら許してあげるわ~。でも、それだけじゃ足りないから、あなたたちから精気を貰いましょうか。女から取るのは私の趣味じゃないけど、役に立つだけましかしら。」


 あごに手を添えて悩まし気なポーズを取りながらであった。


「なんか無性に腹立つわね。」

「それは同意いたしますわ。あの女・・・。女の敵ですわ。」


 なぜか、エクラとベリエが黒いものを出しながら静かに怒っていた。

 そして、わずかな動作で圏とトンファーを装備していたのだ。


「(相変わらず、うちの女性たちは何気にすごいことをやってのけるものだ。)」


 プワソンはしみじみと2人の女性の凄さにため息をついた。

 2人が装備して、自分が何も装備しないのはな・・・と思い、大剣を装備したのだった。


「あら?我が弟は大剣がいつ持てるような体になったのかしら?」

「不思議がられるのは間違いないが、これは魔法剣でね。いい買い物をしたと思う。」


 プワソンの新たな武器は大剣であった。

 この間、武器屋を訪ねて購入した。


「あなた・・・大きなものを持っているわね。そんなものは大きいだけで動作がバレバレになってしまうわよ?」

「敵ながら忠告どうも。しかし、その忠告は無駄だったと思ってもらわないとな。」


 すると、プワソンはまるで大剣を持っていないかのように駆け出した。


「はぁ?!」


 驚いたサキュバスの女は思わず声を上げてしまっていた。

 その声にニヤリと口角を上げながら、大剣を振り被って切りつけた。

 驚いていたために逃げ遅れたのか少し手傷を負わすことに成功したようだった。


「やってくれたわね。」

「どういたしまして。しかし、油断しててもいいのか?」


 プワソンの言葉がいい終わる前に、ヒュッンと鋭い音がしてサキュバスの女の腕や足を傷つけた。


「痛っ!何?」

「味方を避けての攻撃は難しいですわ。」


 攻撃したのはもちろんエクラである。

 そして、その後に気配を感じたのか、腕でガードしたところにベリエのトンファーがあった。


「防がれちゃったわね。仕方ないか。」


 そう言いながらも、クルクル回しながら攻撃を仕掛ける。

 ボクシングのイメージとトンファーの動きをうまく連動させて攻撃を繰り出している。

 体だけでは不可能だった動きが出来るようになったことで、多彩な攻撃であった。

 例えば、あと数センチで届くパンチが、トンファーを手の中で回転させるとリーチが伸び、攻撃が通るといったようなものだ。

 さらに、その攻撃の補助にエクラが圏を飛ばし、牽制を入れていく。


「戦いにくいわね!」


 サキュバスの女は防戦一方になっていたことにより、イライラが増していった。

 そして、羽で大きく後方に飛び距離を取った。


「やってくれるじゃないの・・・。こちらも攻撃させてもらうわ!」


 そう言い、空を飛んだかと思うと両手の手の平をグロース・ファクトのメンバーに向けて魔法を放ってきた。

 それも普通の魔法ではなく、黒い魔法だった。


「避けろ!」


 プワソンの大声により、エクラとベリエも迎え撃つのではなく、避けたのだ。


「いい選択ね。ただこれだけじゃないわよ!」


 さらに大量の魔法を発動し、放ってきた。


「あはは!さあ!舞い踊るがいい!」


 間を開けずにドンドンと放ってきていた。


「なぜ相殺してはダメなの?!」


 避けながらプワソンに問いかけるベリエ。


「私の感だが、あれは相殺のために出した魔法を食らう、もしくはその場でとんでもない爆発を起こすなどの特殊なものだと思う。それに奴は避けるという指示で賢明だと褒めてきた。つまり、特殊な効果があるのは歴然だ。」


 プワソンの言葉に、ベリエは喉をゴクリと鳴らした。


「もしかして私達知らずにあれを相殺したりしていたら危なかったのかしら?」

「そうだろうな。」


 避けながら、ベリエとエクラの背中には冷たいものが走ったのである。



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