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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
冒険者編
23/375

〜22〜

 リュシオル達は、次の日の朝早くからギルドに顔を出した。

 しかし、朝が早すぎたのかタイミングが少し悪かったのか人でギルドはごった返していた。


「これはまたすごいな。この時間に来たの初めてだからびっくりだ。」

「そうなのですか?冒険者は大体この時間ぐらいに来ていい依頼などの争奪戦を繰り広げていると聞いたことがありますが・・・」

「それについては、最近登録したばっかりだからそういうのを知らないんだよね。」


 ちょっと申し訳なさそうに頭を掻きながら舌をチョロっと出した。

 その表情をたまたま見れた幸運な女性達は遠くで鼻血を出して倒れていた。


「では・・・リュシオル様はホントの初心者なのですね。」

「申し訳ないことにね。でもこれから色々覚えていくつもりだし。俺の知らないことがあるかもしれないけど、知っていたら教えて欲しい。」

「私もそこまで多くは知らないので期待はあまりしないでください。」

「ありがとう。今日は依頼は受けないから空くまで上のカフェでお茶しようか。」


 時間を潰すため上のカフェで時間を潰すことにした。

 ついでに薬草図鑑をカフェしながら読んでいいかの確認をして図鑑も持って上がり、優雅に時間を潰していた。

 なんともいい身分である。

 図鑑が読み終わる頃には、下の騒々しさはなくなり、ちらほらと人が居る程度まで落ち着いたようだ。


「さて、クロワさんに会いますか。ルーチェは大丈夫?」

「はい、私も読み終わりました。」


 お会計をし、図鑑・本をギルドに返して、クロワのいるところに向かった。


「お待たせしたみたいですね。朝はあんな感じで人がいっぱいになるんですよ。」

「冒険者の善し悪しがあるように、依頼の善し悪しもありますもんね。」

「そういうことです。では、昨日お約束していた紹介状です。後簡単な手書きの地図を書きましたので。気難しいように見えますが優しい人なので大丈夫だと思います。」

「ありがとうございます。早速行ってきますね。」


 クロワから紹介状を受け取り、ギルドを後にした。

 地図によると路地を通り、細い道を通りここにあるのか?と思うようなところに小さな店は出ている


『これが紹介された錬金術師の店・・・潰れそうなぐらいなんだが大丈夫なのか?』


 少し不安であるが、紹介された手前引き返すのもなので、意を決して扉に手をかけて押して中に入ろうと押すと、壊れそうな音を立てながら扉は開いた。

 中もあまり綺麗ではなく、物がごった返している。

 長く滞在したくない気持ちがふつふつと沸いてきてしまった。


「汚いですね。店の人も出てこないし・・・すいません!誰かいますでしょうか?」


 リュシオルの代わりにルーチェが大きな声で呼びかけてみたが誰も出てくる様子が無い。

 何度か大きな声で呼んでみたのだが誰も出てこなかったので、そっと中をのぞくことにした。

 すると、奥でユラユラと揺りかごの様に揺れる椅子に座って気持ちよさそうに寝ている老婆を見つけた。

 失礼だと思ったが、声が聞こえていないようなので、肩を叩いて起こすことに。


「あの~起きてもらえますか?」

「Zzzzzz~」

「あの~おばあさん。起きてもらえますか?」

「ZzzzzZzzzz~ん~誰じゃ?」

「やっと起きてくれた。ギルドからの紹介で来たのですが、大丈夫ですか?」


 何度もゆすってやっと起きてくれた。

 とりあえず簡単にここにきた理由を説明すると、おばあさんはにっこり笑ってリュシオルの手を握ってきた。


「あなたは祝福されて生まれてきたのじゃな。いいじゃろ。教えてあげよう。」

「ありがとうございます。まったくの初めてなので頑張って覚えます。」

「いい心がけじゃな。わしの名前はマージ。好きに呼ぶといい。どうするか?早速やってみようか?」

「はいよろしくお願いします。ルーチェはどうする?」


 リュシオルがやりたいことだが、ルーチェはどうするのかと聞いてみた。


「私はリュシオル様のしていることを見ています。」

「いいのか?なんだったら外に行って買い物をしてもいいけど?」

「いえ、しっかり傍にいさせてもらいます。特にお気になさらずに学んでください。」

「ありがとう。では、マージさんよろしくお願いします。」


 リュシオルの返事を聞き説明に入った。

・・・・・・・・・

 錬金術は何も無いところからは生むことが出来ない。

 必ず材料となるものが、少量であっても用意すること。

 そして一番大事なのがイメージすること。

 それらさえ守れていれば大体出来るという。


「まずはガラスのビンを作ってみようかの?用意するのは砂じゃ。どこにあるものでもいい。いいビン悪いビンは錬金術師の腕のみじゃな。見ておれ」


 マージが机に少量の砂を用意し、手をかざすと、手から魔力的なものが砂に注がれ見る見るうちにビンが出来上がった。

 ギルドで見かけたビンと同じである。


「ギルドのビンってもしかしてマージさんが作っていますか?」

「よく気がついたな?あれは、わしが作ったものじゃ。」

「そうでしたか。綺麗なビンだと思っていたので、今作られたビンを見て同じでびっくりしました。」

「ちなみにの?底を見てみるが良い。」


 マージに言われた通りビンを持ち上げて底を見てみると、何かの模様が書かれていた。


「これはなんですか?」

「この模様は、作った個人の魔力の模様が付くのじゃ。わしは葉っぱが大と小が斜めに重なっている模様じゃ。おぬしが作るとわしと違った模様が出来るはずじゃ。」

「奥が深いですね・・・」

「そうじゃろ?何故そうなるかはあまり研究されていないが、似ていても同じ模様は出来ないから盗作の心配が無いということになる。」


 錬金術は簡単そうで奥が深いのかもしれない・・・



PVが1万越えました!!!

読んでくださりありがとうございます!!

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