~223~
ベリエの乱撃は続いていたのだが、やはり生身の肉体・・・。
限界が訪れるのに時間はかからなかった。
「はぁはぁ・・・。これ以上はきつそうね・・・。」
「ふぅ~・・・。中々な攻撃だった。だがこれで終わりだな。」
「最後までは・・・足掻かせてもらうわ!」
再び激突したが、ベリエの最初の攻撃の威力はなくなっていた。
~これはベリエ選手体力を失っていしまったのか?!攻撃に鋭さがなくなった!~
~先ほどの連撃で、相手にダメージを与えるつもりが、それほど攻撃が通らなかったのが原因ですね。~
解説の言った通り、ほとんどの攻撃をプワソンに受け止められて、ベリエだけが疲れてしまっていた。
一方のプワソンはというと、少し疲れたような表情をしていたが、息を大きく吐くと何事もなかったかのように構えていたのだった。
「やぁ!」
ベリエが今持てる渾身の一撃を放った。
がしかし、プワソンに弾かれて首に剣を突き付けられてしまった。
「もう無理ね。降参よ。」
「ベリエ選手降参につき、勝者プワソン選手!」
試合終了の宣言がされた後の会場は健闘を称える声が沸き上がっていた。
座り込んでしまったベリエにプワソンは手を差し伸べた。
「いい試合だった。私もひやりとした場面があったが・・・。」
「謙遜しなくてもいいわ。単純に私の実力不足だわ。お互い使い慣れた武器を使っての1戦ですもの。」
「そうか。それならいい。」
喋りながら手を引いてベリエを起こしてあげるプワソン。
その仕草を見て、観客席にいるお嬢様方は手の甲を額に当てふら~としていた。
「エクラ・・・あれって・・・。」
「か弱いイメージのご令嬢がよくやる仕草ですわ。わたくしはしたことありませんがよく目にすることはありますわ。」
「あの仕草ってあるんだな・・・。リアルで初めて見た・・・。」
エクラに質問した後、ボソッとつぶやいたためエクラには声が届かなかったようだった。
~いや~。いい試合でしたね。~
~確かにこれは将来有望な生徒がたくさん出てきているってことですね。~
~本選に残っているのも1年生がたくさん出てきている時点で、今年の新入生の実力は高いということですよ。~
~そうですね。でも、上級生で強い方は今回出場されていないことがあるので、今回はそれ以外の人にはチャンスだったのですが・・・。~
~でも、そのチャンスをものにした1年生たちは大健闘ですよ!~
~話もこれぐらいにしまして・・・。ただいまより決勝まで少し休憩時間とさせてもらいます。~
~理由はご存知の通り、今戦ったプワソン選手の体力回復の時間ですね。~
~ですので、少し食べ物を買ったり、トイレに行ったりしていてください。~
一応選手に配慮しているようで、休憩時間を設けて貰えるようだ。
~そして・・・この休憩中に少しイベントがあるので、気になる方はそのままお待ちください。~
~もう少ししたら始めますね。~
待っている間に何かをするようで、会場は準備に取り掛かって行った。
用意されているのは太鼓などの楽器である。
「もしかしてこの後演奏会でもあるのか?」
「そうかもしれませんわ。」
「音楽が生で聞けるのですね。」
「もしかして生徒がするのでしょうか?」
色々な予想をしながらウキウキと待っていた。
すると、行進して簡易に作られたステージに上がって行った。
「これは・・・。生徒の発表会ですね。」
「うちのクラスの子も何人か出てるみたいだぜ。」
目がいいリンブルがクラスメイトがどこに居るか指差して教えてくれた。
「それは強化無しで見えてるのか?」
「強化・・・。あっ!そういえばそんな方法があったな!」
素で忘れていたリンブルにツッコミを入れたがったが、それより見えていたことにびっくりした。
「野生が磨きかかってますわ。」
「うん。俺もそう思う。」
うんうんとエクラと頷き合った。




