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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
学院祭襲撃編
204/375

~203~

 これで、出場する全員の試合が終わった。

 もちろん全員予選通過である。


「今日は有意義に戦えましたわ。」

「これで、戦い方のスタイルが決まったしね。」

「これからステップアップしなければ。」

「俺も頑張るぜ。」


 そこで発言しなかったレオーネが口を開いた。


「私・・・。回復専門で頑張ってみることにする。」

「レオーネ・・・。この頃考えてたもんね。いいと思うよ!」

「確かに自分の身も守らないといけないけど、みんなが傷つくところを見たくないし、もし怪我してしまったら、完璧に治してあげたい。なんなら生き返らすことだって・・・。」

「レオーネの覚悟は分かった。これからどうするんだ?」

「みんなの冒険には絶対について行く。だけど、あらゆる治癒の魔法を習得したいから、一緒に入れる時間が少なくなるかも・・・。」


 覚悟を決めたようだった。

 この間の魔動生物事件で思うことが皆にあったみたいだが、一番の影響を受けたのがレオーネだったのかもしれない。


「いや・・・。私たちのためにしてくれることなら大歓迎だ。それに、救うのはレオーネらしい。」


 プワソンが素直に思ったことをレオーネに伝えると、少しレオーネの頬が赤くなった。


「あ・・・ありがとう。だからサポートは任せてね?」

「期待しているわよ。」


 ベリエはウインクをしながらレオーネに返事をした。


「この後はどうするんだ?」

「私はこのまま武器屋に行ってくる。」

「そうね・・・。私はちょっとギルドに行ってくるわ。」

「俺もギルドだな。」

「私は少し治療院に行ってきます。」

「わたくしは・・・何か考えますわ。」

「ならここで解散だな。」

「じゃあ、また夜に。」


 皆はそれぞれの場所に向かって行った。

 リュシオルとレオーネは、せっかく空いた時間なので注文していたケルベロスの加工の受け取りに行くことにした。


「こんにちは~。いますか~?」


 家の外から声をかけるが誰も出てこなかった。


「もしかして中庭の方なのかな?」

「そうかもしれませんね。」


 裏に回り、庭を覗くと家の裏にも建物があった。


「もしかして加工場じゃないかな。」

「そのようですね。中に人の気配が感じられます。」

「お!確かに。エーヌさんっぽいな。気づいていないし、失礼だと思うけど入って声を掛けようか。」

「そうですね。」


 庭から入って行き、小さな建物に近づき中を覗くとエーヌが作業をしていた。


「すいませ~ん。」

「あら?あなたたちは・・・。あ~依頼のケルベロスの毛皮ね。ちょうど昨日にできたのよ。来るタイミングばっちりね。」

「それはよかったです。ところでそれは?」

「これは知人からの依頼をしているだけよ。寒いところに住んでいるから依頼がたまに来るのよ。」


 作業しているところが途中なのか、喋りながらも手を動かしていた。


「ん~。もう少しかかるから、そこから家に入って少し待っててくれない?」

「分かりました。ではお邪魔しますね。」

「棚にあるお茶を勝手に入れていいから、ゆっくりしててね?」


 お茶を使う許可が下りたので、せっかくなのでいただくことにした。もちろんエーヌの分も用意するつもりだ。

 お茶の葉の場所を見つけてお湯を沸かしているときにエーヌは家に入ってきた。


「うまくいったわ。これであとは待つだけ・・・。あら?まだ入れていなかったの?」

「お湯が沸くのを待っていたのです。エーヌさんの分も私が用意しますのでお待ちください。」


 ルーチェがエーヌにそう伝えると、分かったわ。と言い、ソファーの方に歩いて行った。


「ところで、報酬は用意できたの?」

「もちろんですよ。これはおまけですので。」

「まだ商品を見せていないから、見せた後にね?今から取ってくるわ。」


 そういい、隣の部屋に消えていった。

 お茶が出来て、ルーチェがソファーに持って来た時に商品を抱えてエーヌが入ってきた。


「お茶も出来たのね。じゃあついでに商談と行きましょうか。」


 エーヌは袋から取り出してリュシオルに見せた。


「これはあなたに。ロングコートよ。中にケルベロスの毛皮を使っているわ。だけどゴワゴワせずにスタイルよく着れるわ。ちなみにフード付きよ。これは同じで女の子の分も作っているわ。」

「これはいいデザインだ。」

「魔力もよく馴染むはずよ。着て見てくれるかしら?」


 エーヌから手渡されて着てみると、とても軽く着ていないように感じられるぐらいだった。そして暑いかと思いきや、ちょうどいい適切な温度が保たれていた。


「これはすごい・・・。」

「まるで、前から着ていたような感じに思うほどしっくりきます。」

「私にかかればこんなものよ。」

「ちょっと魔力を流してもいいですか?」

「どうぞ?」


 コートに魔力を流すと、じんわりと広がっていき、金で模様が現れた。


「あなたの方が魔力高いから毛皮も服従って感じね。」

「普通ってこうなるんですか?」

「ならないわよ?あなたの魔力が高いからなる現象ね。服も同じようにしているのでしょ?」


 服に現れている模様を指差す。


「そうですね。これも俺の魔力を流してしていますね。」

「しかも、模様を出したり、ひっこめたりも出来るようにしているわね。」

「よく気づきましたね。」


 服の仕組みに気づいたエーヌに感心した。



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