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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
王都学院
172/375

~171~ レオーネ

 こんにちは。

 レオーネです。

 ダンジョンから帰ってきて、次の日になります。

 私はそこまで戦うことが好きではないのですが、戦う力がないとどうにもできないことがあると知っているので、戦う力をつけています。

 昨日は初級ダンジョンを制覇することが出来てよかったです。

 少し感情が高ぶってしまいましたが、殺すってことは怖いですね・・・。


「レオーネどうしたの?」

「なんでもないですよ。ベリエちゃんは今日放課後どうする?」

「そうね・・・。このトンファーの扱いに慣れるようにしておくわ。レオーネは?」

「少し出かけることにします。夕方には帰るつもりですよ。」

「わかったわ。行ってらっしゃい。」


 ベリエちゃんと別れて、私が向かったのは前にみんなで訪れたことのある修道院です。

 出来るだけ訪れて、肉とか野菜を分けて上げれるように通っています。

 これだけで救える命は少ないかもしれませんが、これで救われる命があるって思っています。

 さて、今日も頑張りますか。


「今日もいらしてくれたのですね。」


 出迎えてくれるのはここのシスターさんです。

 すごく優しくて、しっかりとしていて、ここの子供たちの良き母の人です。


「はい。迷惑でないのならお手伝いしてもいいですか?」

「それは助かります。こちらへどうぞ。」

「はい。」


 中に入って行くと、若いシスターが赤ん坊をあやしていました。

 あやされていた赤ん坊は見たことのない子です。


「もしかして・・・。」

「そうなんです。ここに捨てられていました。」

「そうですか。」

「でも、ここに来てくれたので助けることが出来ます。」


 若いシスターさんは微笑みながら答えてくれました。

 でも、子供を捨てる親がいつでもいます。

 たぶんですが、養うことが出来ないからだと思うのですが・・・。

 でも、捨てるのは間違っていると言いたいです。

 でも・・・でも・・・捨てられたからこそここで食べることが出来ると考えたら・・・。

 いつか子供が捨てられることのない国になってほしいです。



「レオーネさん?」

「すいません。考え事をしていました。」

「そうですか。でも、ナイフを持っているので気を付けてくださいね?」


 そうでした。

 今ジャガをむいている最中でした。

 でもいろんな考えが浮かんできます。

 確かにみんなといるのは楽しいんですが・・・。

 戦いはちょっと壊れ気味でないとしんどいです。

 それに、怪我をしたらと、みんなが怪我をしたらと思うと心が痛いです。


「お姉ちゃん!私も手伝う!」

「危ないよ?」

「大丈夫!いつもお手伝いしているもん。」

「そうなのね。偉いね。」

「そんなことないよ。私たちは生きるためにしないといけないし、これは弟妹のためだもの。でも、何の関わりのないお姉ちゃんがこうやって来てくれる方が偉いよ?」

「ありがとう。でも、私は一人で出来る範囲しか手伝えないし、助けることが出来ないの。それがもどかしくてね?」

「そんなことないよ。お姉ちゃんにいっぱい助けてもらってるよ。」


 手伝いに来てくれた子が励ましてくれます。

 この子達を守ってくれる人はあまりに少ない。

 本当なら親が身を投げ出してでも救う・救ってくれる命であっていいはずだけど、この子達は捨てられてしまっているのです。


「お姉ちゃん?」

「何でもないよ。さぁ!残りのジャガもむいてしまいましょう。」


 ジャガをむいて、お肉炒めて、煮ていきます。

 いい匂いがして、ジャガがホクホクしてきたら出来上がりです。


「今日も食べれることに感謝をして。」

「「「「「「いただきます。」」」」」」

「それでは私は帰りますね?」

「お姉ちゃんも食べて行ったらいいのに。」

「私は寮でご飯があるから大丈夫よ。」

「そうなんだ~。今日はありがとう!」

「「「「「「ありがと!」」」」」」


 子供たちから感謝の言葉を貰って、寮に帰ることにしました。

 自己満足ですが、これで、あの子たちが無事に成長できるように祈りましょう。

 寮に帰ってくると、ベリエちゃんが迎えてくれました。


「おかえり。」

「ただいま。」

「お腹減ったでしょ?」

「うん。お腹ぺこぺこだよ~。」

「大したものじゃないけど作ったから食べましょう。」

「ベリエちゃんのご飯美味しいよ?」

「ありがと。」


 にこやかに笑ったベリエちゃんはすごく美人さんです。

 親友の笑顔を守っていきたいですね。


「早く食べないと冷めちゃうよ?」

「それは大変だね。いただきます。」


 どうかこれからも怪我がなく、皆が笑顔で過ごせますように・・・。




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