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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
王都学院
158/375

~157~

 お昼休憩を終えて、壁を解除して進むことにした。


「後、2階分降りたらフロアボスだ。レオーネ。」

「はい。最初のフロアボスは、ラットボスになります。今まで見たラットより少し大きいと言われており、強さはさほど変わりませんが、少し強いというぐらいですね。それと、倒し終わった後に宝箱が出ます。」

「説明ありがとうございますわ。聞いての通りですので、俊敏なものが対峙するでいいのではないかしら。」

「なら一番手は俺だな。」


 素早さに自信のあるリンブルが名乗りを上げた。


「そうね。それがいいかもしれないわ。特性に合った敵を倒す方が効率いいわね。」

「じゃあ、特攻かましてすぐ倒してやるぜ!」

「どうぞどうぞ。」


 緊張感も残しつつ、和やかな雰囲気でダンジョンを進み、フロアボス前の扉に着いた。


「ここで一つアドバイスかな?中に入るまで中のボスは動かないから、見てから考えるのもいいかもね。」

「そうなんですの?それは知りませんでしたわ。」

「このダンジョンだけかもしれないけど、今の所、王都のダンジョンもそのようだし、そうかもしれないよ。」

「有意義なアドバイスありがとうございます。これで出来ることが増えたようなものです。」

「でも、特攻かますのは変わらないから俺は行くぜ?」

「がんばってね~。」


 扉を開けて、ボスを確認したリンブルは駆け出し、短剣で向かっていった。


「そりゃ!」


 ラットボスの首に目がけて短剣を振り下ろすと、血しぶきを上げて倒れた。


「やったぜ!見た?俺の動き見た?」

「はいはい。見た見た。帰っておいでポチ。」

「俺はポチじゃない!」


 あまりにも褒めて褒めてのリンブルに尻尾が見えた気がしていたが、皆そう思っていたようで、ベリエにポチと呼ばれてしまっていた。


「ほんとにあんたのお尻に尻尾が生えているかと思ったわ。」

「生えてないやい!お?宝箱が出て来たぞ?」


 ボスが消えた後に、宝箱が出現した。

 リュシオルは知っていたが、皆は初めて見てびっくりしていた。


「あれは罠じゃないよな?」

「大丈夫。何か入っているだけだから。」

「何かの言い方が怖いけど、開けてみるぜ?」


 宝箱に手を伸ばし、そっと開けるが何もないのでスッと開いた。


「中身は・・・指輪?」

「見せて?・・・うん。素早さがほんの少し上がる指輪だね。皆には特に必要ないから売ってもいいかもね。」

「リュシオルはどうしたんだ?」

「ここのダンジョンのものはほぼ全部売ったよ。」

「金になるか?」

「まぁまぁな稼ぎになるんじゃないかな?この後は魔石も出てきたりするから全部売ったら稼ぎになるよ。」

「なら売って皆で山分けするか。」


 指輪をはじいて上に飛ばし、落下を利用してアイテム袋に入れた。


「キザなことして落とすのが目に見えてるから次はやめておきなさいね?」

「はぁ~い。」


 さっそく怒られていた。


「次に進むぞ?今日の間に、10階までは行っておきたいからな。」

「そうですわね。出来る限り進んでおくべきですわね。」


 フロアボスの部屋から次の階層に進んだ。


「ここは?」

「ここはコボルトが出現します。犬の小さい2足歩行ですね。」

「つまり、小さいリンブルね。」

「おい!」


 リンブルがベリエに弄られて皆は笑い出した。


「ひどいじゃないか。そんなに俺って犬か?」

「「「「「うん。」」」」」

「犬だな。」

「うわ~ん!」


 鳴きマネをするが嘘泣きとばれているので、放置された。


「ここも順番に倒して行くか?」

「そうね。1人がキツくなるまで、このままで行きましょう。」


 しばらくの間、1人で倒すことになった。


「ここでなら集団戦の実戦練習が出来るからいいわね。」

「対人戦とは違うが、十分訓練になる。」


 このダンジョンで、スキルアップを目指している皆はいい肩慣らしの様だ。

 ダンジョンはレオーネのナビの元、すいすい進んでいき、あっという間に10階に着くことが出来た。


「ここは、私が行ってもいいでしょうか?」


 あまり前に出ないレオーネが主張した。


「え?いいよ。でも急にどうしたの?」

「せっかくのいい武器を作ってもらったし、使えないと駄目だから、頑張ってみるの!」

「その意気込みはいいですわ!頑張るのですわ!」


 レオーネのやる気にエクラが便乗し、2人の熱血が出来上がった。


「私も扉を開けて、特攻してみます!」

「いいですわ!」


 2人だけの熱い雰囲気になって、話がどんどん進んでいく。

 そして、いつの間にかレオーネが駆け出し、特攻していた。


「やぁ!!!」


 気合の入った振りかぶりで、良い角度で入り、袈裟切りが出来ていた。


「あれ?切れていないのです?」

「いいえ。当たっていましたわ!」


 すると、徐々にボスは斜めにズレていき、完璧に離れた後、光となって消えていった。


「やりました!」

「すごいですわ!すごい切れ味ですわ!」

「実戦で使うのは初めてだけど、いい武器をありがとうリュシオル君!」

「あぁ・・・。どういたしまして。」


 すごい勢いでお礼を言われたので、思わず後ろに引いてしまったが、すぐに返事を返した。

 勢いに乗ったまま、宝箱を開けて中身の物をアイテム袋にしまう。


「早く行きましょう!」

「そうですわ!行きますわよ!」


次へと皆を急かした。


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