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朝になり、いつも通りに学院に登校する。
今日から本格的に授業が始まる。
「今日から授業が始まりますが、その前にお知らせがあります。」
レイヨンから朝のホームルームで話があった。
「今日から2月後に学院祭が行われます。初めての人もいると思うので、軽く説明しますのでよく聞いておいてください。さらなる詳細は帰りに紙で渡します。」
どうやら学院で祭りがあるようだ。
地球でも、学園祭・学校祭などがあったので同じようなものだと考えた。
「学院祭は2日に渡って行われます。行われるのは、模擬店と武闘大会です。」
武闘大会と聞き、教室はざわついていた。
「静かに。まずは模擬店から説明しますね?模擬店は、クラスで出すことになります。どのようなものを売るかなどを記入し申請し、審査が通ったら、支給されるお金で用意、また足りなければ自分たちで足して準備してください。支給金は、終了後返却してもらいますのでその後の儲けは自分たちで話し合い、分配してください。」
話を聞いた女の子たちは少し話し始めたが、すぐにレイヨンの言葉に耳を傾けた。
「模擬店はこれぐらいで。続いて、武闘大会は誰でも出れますが、人数が多い場合は、予選が行われます。予選は大会の7日前になり、申請は今日から30日後までが期限となりますので、早めに申請を出してください。質問は随時受け付けますので、気軽に質問してください。」
説明を終えると、レイヨンは最初の授業が始まるので教室を退出した。
授業の先生が来るまで教室は先ほどの話で盛り上がっていた。
「私お店とかしてみたいわ。」
「クラスでだけど、みんなどうかしら?」
「俺も面白そうだと思うよ。でも武闘大会に出たりするやつもいるけど・・・。」
「手伝えるところを手伝ってもらえればいいと思うわ。」
「そろそろ先生も来る頃だし、その話は帰る前にしましょう?」
模擬店については帰る前に皆で話し合いをすることになった。
そして、授業が終わり放課後・・・。
「では、模擬店について話し合いを始めますわ。司会はわたくしエクラと・・・。」
「ヴィエルジで進めていく。」
珍しい組み合わせで話し合いがスタートした。
「まずは模擬店をするにあたって、飲食をするのか、遊び系をするのかを決めたいと思うが、皆の意見を聞きたい。」
ヴィエルジがクラスに投げかけると色々と話が飛び交い、多数決になった。
「では、多数決を取ることにしますわ。飲食がいい方は手を上げて?」
「・・・。圧倒的だな。では、飲食をすることにする。」
「飲食はどんなものを出すか・・・。ですわね?」
「食事を出すのか、それとも喫茶をするのかだな。」
「これも多数決にいたしましょう。」
次々と話が決まっていき、結果は喫茶をすることになった。
この後の案はそれぞれ考えて、明日にまた話し合いをすることとなり、本日は終了した。
因みに話し合いは、半刻程で終了していた。
「これからどうする?」
リンブルからこの後の予定をどうするか皆に投げかけた。
「わたくしはダンジョンの用意をいたしますわ。プワソンもですわ。」
「私は図書館でダンジョンのことを調べます。」
「そうね・・・防具とかも見に行きたいから、レオーネと調べ終わったら2人で見に行ってくるわ。」
「リューは?」
「試しに中級のダンジョンに行ってくるよ。転移が中から外、外から中に入れるのかどうかを試してくる。それと、時間があればちょっと進んでみることにするよ。」
「じゃあここで解散ね。また夜に話しましょ?」
「そうだな。また後でな。」
ベリエとレオーネは図書館に向かった。
「そういえばリンブルはどこに行くんだ?」
「オレは武器屋に行ってくる。武器の研ぎを頼みに行ってくるよ。」
「そっか、なら途中まではみんな一緒だな。」
学院から出て、町を散策しながら歩いていく。
「オレはここの武器屋で。また後でな。」
リンブルと別れた後すぐに、エクラとプワソンとも別れた。
「さて、ギルドにいきますか!」
リュシオルとルーチェはギルドに向かった。
「変装ナシで行くと怪しいよな・・・。」
「どこかで変装しましょう。」
2人は人目のないところに行きギルド変装をして、転移でギルドに向かった。
受付前に転移をすると、すごく驚かれてしまった。
「!!!もう!びっくりするじゃありませんか!」
「すいません。めんどくさくなってここに転移してしまいました。」
「事前に知らせて欲しいです。」
「そうですよね・・・。また考えておきます。」
「え?何か作りそうな発言ですね・・・。それは置いておいて・・・。ようこそギルドへ。」
いつもの営業スマイルになって対応してくれた。
「今日はダンジョンに少し入ろうかと思いまして。」
「わかりました。では、ギルドカードを。」
シフラにギルドカードを渡し、処理してもらう。
「これで大丈夫です。すぐに出てくるんですか?」
「実験と、様子を見に行くだけですよ。なので夜までには出てきますね。」
「わかりました。大丈夫かと思いますが気を付けて。」
「ありがとうございます。」
お礼を言い、地下のダンジョンの入口に向かった。




