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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
王都学院
143/375

~142~

 何事もなく休暇を数日過ごし、体も心も休めることが出来たので早めにマルテの街を出て、旅をすることになった。

 元々予定していたことので、準備にさほど時間はかからなかった。

 そして訪れたギルドにて。


「何か面白いことありませんか?」

「そう言ってくる冒険者はリュシオル君たちぐらいよ・・・。」


 肩肘をつきながらクロワが対応していた。


「それでありますか?」

「そうね・・・。少し離れたところにダンジョンがあるわ。」

「ダンジョン?!どこにあるんですか?」


 あまりの食いつきにクロワはびっくりしていたが、すぐに平常心を取り戻し対応してくれた。


「そうね。ダンジョンと言えば男の子のロマンだもんね。」

「は・・・はい。そうですね。一攫千金とか狙う夢とかですね。」

「そんなことしなくてももう稼げてるでしょ?」

「う・・・そうなんですが、それとこれは違うんです。」


 少し頬を膨らましながら拗ねていた。


「リュシオル様も夢見ていたのですね。」

「やっぱり冒険者と言えばダンジョンでしょ?小さいころはよく冒険者ごっことかしたよ。」


 女の子だった時代でもそういう遊びには興味があったのでよく男の子と遊んでいた。

 秘密基地とかよく作ったりしていたみたいである。


「で、話を逸らされましたがどこにあるんですか?」

「やっぱり行くのね。まずは初心者から中級者のダンジョンと言われているダンジョンをクリアしなさい。その後にその上を教えるわ。」

「わかりました。それが・・・?」

「地図のここになるわ。」


 地図を出してきて、目的の場所を指差した。


「ここがダンジョンよ。ここからなら馬車で5日ぐらいかしら?でもあなたたちなら1日ぐらいかしら?」

「そこまで早くないかもしれませんが、近い日数でつけると思います。」


 ダンジョンのおおよその詳細を聞き、出発することにした。

 もちろん移動は飛んでの移動である。


「ダンジョンは地下20階の構成で5階ごとにフロアボスが出てくるらしい。」

「そして、詳細はダンジョンの傍に行けば分かる・・・でしたね。」


 頷き同意する。


「我がいた時もダンジョンはあったが、あれは成長するし、新たにできたりする。」

「じゃあ、グルナは今から行くところは分かる?」

「我は見たことがないものだった。新たにできたものであろう。」


 グルナは小ライオンの姿でルーチェに抱きかかえられて下半身をぷら~んとさせながら話していた。

 とりあえず、言葉の威厳も何もないことを伝えておこう。


「そっか~知っているんだったら聞いたら早いかなって思ったんだけど知らないなら仕方ないね?」

「ぬし様の役に立てず申し訳ない。」

「うんにゃ。知らないなら知らないで楽しそうだからいいよ。」


 リュシオルはこれから起こる冒険にウキウキして飛んでいた。


「あ・・・そろそろ村が見えてきそうですが・・・。」

「一回休憩するか。」


 門の前に降り立ち、門番に話しかけようとしたら固まっていた。


「もしも~し・・・。だめだ動かない。」


声をかけても反応がなかったので、顔を近づけてみると急に覚醒しワタワタしだした。


「て・・・天使様!ようこそお越しくださいました!」

「天使じゃないからね?私はシャドーブラックと・・・。」

「シャインゴールドと申します。」

「へ?天使様じゃなくて・・・ギルド所属の・・・あっ!!あの有名な方々が来られたのですか?!ファンなんです!握手してください!」


 まさかのアイドル扱いである。

 さんざん握手した後、正気に戻ったのか、やっと仕事をしてくれた。


「こほん!では、改めましてこの村にはどのような目的で?あ・・・一応だけ答えてもらえますか?」


 威厳を出して最初は言っていたが、すぐに小さくなってしまった。


「ふふふ・・・。いえ、少し休憩しようと降りてきたのですよ。目的はこの先にあるダンジョンです。」

「へ?あの初心者とかのダンジョンなんですか?」

「はい。まずはどんなものか見てきなさいと言われましてね。」

「そうなんですね。どうぞお通りください。」


 何しに来たのか伝えるとすぐに通してくれた。


「ミーハーな人だったね。」

「我もびっくりした。まるで神を見ているような目だった・・・。」

「これがリュシオル様の魅力ですね。」


 街中を歩きながら喋っていると、おいしそうな匂いが漂ってきた。


「あの匂いが気になる。ぬし様あれが欲しいのだが・・・。」

「よし、買いに行こうか。」


 屋台からおいしそうな匂いがしていたので、買いに行った。


「かわいらしい動物を抱えているのだな。何本買うかい?」

「そうですね。グルナ何本食べる?」


 喋らないように意志を伝えようとして、手で合図した。


「グルナ可愛い・・・。じゃあおっちゃん20本くれる?」

「気前がいいね。さらにサービスしておくよ。グルナちゃんの可愛さに免じてな?」


 グルナは嬉しそうに尻尾をゆらゆらとさせながら喜んで、串焼きの肉を串から外してあげて、皿に置いてあげると、はふはふしながら食べていた。


「おいしい?」


 グルナはブンブンと尻尾を振りながら「がぅ。」と短く鳴いた。



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