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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
王都学院
139/375

~138~

 精霊が消えた後、一行は王都に戻っていた。


「ただいま戻りました。」


 どこに寄り道することなく、ギルドに報告に来ていた。


「おかえりなさい。調査は終わったのですね?」


 頷いてシフラに報告をして、そのまま応接室に詳細を話に行った。


「ここでならいいでしょう。ではどうだったのか教えてもらえますか?」


 紙とペンを用意して、報告を書き留めた。


「まず、瘴気が濃いところには、アンデットドラゴンが待ち受けていました。」

「!!それは巨大な相手ですね。もちろん?」

「討伐済みです。」

「さすがです。そして、そこら中瘴気で汚染されていたと思うのですが・・・。」

「それについても綺麗にしておきました。」

「浄化済みっと・・・。他に何かありましたか?」


 精霊に会ったことも報告しようかと思って口を開きかけたが、あまり、人に言うことではないと思い止まり、以上です。と報告した。


「さすがブラック様ですね。こちらで報告完了です。」

「いつもありがとうございます。」

「いえ。仕事なので。報酬に関してですが・・・。」

「何かあるのですか?」

「直接話と、手渡したいということなので、クレールス家に行ってもらえますか?」

「そうなのですか。分かりました。」

「こちらが依頼達成済みの報告の紙です。こちらを持って行ってください。」


 シフラから依頼完了の紙を貰い、すぐにクレールス家に向かった。


「あれ?シャドーブラック様ではないですか!」


 クレールス家に着くと、行くときに会った門番がいた。


「はい。当主の方に話があるのですが・・。」

「少々お待ちください!今いるか確認してきます!」


 門番は走って、館に入って行ったが、すぐに走って戻ってきた。


「侍女に聞いてきましたが、もうすぐ帰ってくるそうです。どういたしますか?」

「すぐに帰ってくるなら待たせてもらってもいいですか?」

「構わないですよ!ささ!こちらへ!」


 門番の案内で応接室に向かった。


「こちらでお待ちください。良ければ話を聞かせてもらってもいいですか?」

「大したことは話せませんがそれでも良ければ。それより仕事は大丈夫なのですか?」

「実はもう上がる時間なので、話は通してきています。なので、何もなかったらこのまま帰る感じですね。」

「それならよかったです。」

「はい。では、質問していいですか?!」


 門番はウキウキしながらリュシオルたちに質問を投げかけてきた。


「仮面をしていますが、その理由は何か巨大な組織に追われているとかですか?!」

「そんなことないですが、あまり素顔を晒したくないので・・・。」

「そうですか。娘がシャドーブラック様とシャインゴールド様のファンで色々と推測してたんですよ。なるほど・・・。素顔を晒したくないと・・・。」


 門番はいつの間にか取り出したメモに書き留めていった。


「じゃあ、年齢とかは若いように見えますが・・・。」

「年齢は明かせませんが、若いほうですね。」

「そうですか・・・。若いっと・・・。それで、シャインゴールド様は奴隷であると風の噂で聞いたのですか・・・。」

「はい。私はシャドーブラック様の奴隷になります。その証拠がこの首を見てもらえれば分かるかと。」


 首が見えるように、顎を上に向けた。


「ホントですね。でも、その形なら奴隷って分からないですね。普通の装飾具のように見えます。その形になるには特別な条件がいるのでは?」

「あまり知られていないみたいですね。契約時に信頼関係と主人になる方の想い、魔力量に関わってくるそうですよ?」

「そうなのですか・・・。初耳でした!その情報はどこから?」

「この奴隷の首輪を作った人からですね。ちょっとした趣向だそうです。」

「へぇ~すごいですね。おっと・・・馬車の音が聞こえてきましたので、私はこれで失礼します。もう少しお待ちくださいね?」


 門番は外に聞こえてきた馬車の音を聞き分けて、退出していった。


「なんか芸能人になった気分だったよ。」

「私は尋問されているようでした。」

「確かに尋問の方があっているかもね。」


 リュシオルはルーチェとクスクス笑いながら喋っていた。

 すると、ドアをノックする音が聞こえた。


「どうぞ。」

「これはお待たせして申し訳ない。」

「いえ。突然来たのはこちらです。」


 社交辞令で挨拶をしてから、早速本題に入ることとなった。


「それで、調査の方は・・・。」

「こちらがギルドからのです。」

「拝見する・・・。確かに依頼完了しているな。で、様子はどうだったのか伺いたい。」


 真剣な顔つきで当主は話を聞いて来た。


「はい。奥に行くにつれて瘴気が強くなり、元凶になるところにアンデットドラゴンがいました。」

「真か・・・。それはたぶん先先代の当主が討伐しようと戦いに行って倒した後、共倒れになりその後アンデットとなったのだろう・・・。」

「そうだと思います。」

「してその後の土地はどうなったか教えていただきたい。」

「その後の土地ですが、綺麗に浄化しておきましたので安心してください。」

「そうか。それはありがたい。では、これは気持ちの分も入っているから受け取っていただきたい。」


 当主から差し出されたのは、ずっしりと重みのある袋であった。


「こんなに・・。いいのですか?」

「普通ならもっとかかっている。それを踏まえても十分な額だと思うのだが・・・。」


 これ以上は野暮だと思い素直に受け取ることにした。



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