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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
王都学院
134/375

~133~

 さらに森の奥に入って行くと、もっと禍々しい瘴気が漂ってきた。


「これ以上は進みにくいぞ?どうする?」

「これは引き返した方がいいかもしれないね・・・。」


 すると赤い二つの光が出てきた。


「!!!あれは・・・先先代様では・・・!」

「行方不明になったと言われていた方ですわ・・・。」

「じゃあ、瘴気でアンデット化してしまったんだね。」


 姿が見えるにつれて、壮絶な戦いをして敗れたのであろうと思われるほどボロボロだった。


「残念ですが・・・私が聖魔法で浄化いたします。」


 ルーチェが名乗りを上げて、聖魔法を使う。


「・・・・『ホーリネス』。」


 すると、魂が解放され、光と共に消えていった。

 残ったのは服と鎧と骨だけであった。


「これらは持ち帰って供養しましょう。ひいおじいさま・・・。お疲れさまでした。」


 エクラは丁寧に拾い、アイテム袋に入れていく。


「これ以上は危険だから戻ろうか。セバスにも報告しなければならないし・・・。」

「そうですわね。ならこれで帰りましょう。後はこの奥に関してはギルドに依頼しましょう。」


 皆納得し、屋敷に帰ることにした。


「明日は何しようか?もう明日泊ったら帰るもんな~。」

「そうですわね・・・。何か案はないかしら?」

「召喚獣たちも呼んで、楽しく過ごさないか?召喚されて戦わされるとか使われる関係じゃなくってさ。本当の相棒のように接したいんだ。」

「リンブルいいこと言うじゃない!明日はそうしましょう。」


 何をするかを色々話しながら屋敷に戻ってきた。


「おかえりなさいませ。湯あみの用意も出来ていますよ?」

「その前にお話があるので、セバスさんも含めて部屋で話をしましょう。」

「わかりました。ではあの扉のお部屋にお入りください。お茶の用意をしてきます。」


 目の前に見える部屋に入り、少し待っていると、セバスがやってきた。


「お待たせしました。」


 お茶の用意をして、皆が席に着いた状態になった。


「それで話となんでしょうか?」

「はい。実は、あの深い森でアンデットに出会い、浄化しましたが、そのアンデットが・・・。」

「これを見てもらえれば分かると思いますわ。」


 エクラはアイテムボックスからひいおじいさまの鎧を出した。


「こ・・・これは・・・。行方不明になられていた当主様・・・。見つかったのですね・・・!」


 セバスは涙を流しながら、鎧を手に取っていた。


「あの森には開拓兵が派遣されたのですか?」

「はい。エクラ様とプワソン様のひいおじい様にあたるのですが、あの森を開拓しようとして、当主自ら乗り出したのですが・・・。そのまま帰らぬ人になってしまい・・・。」

「それでおじい様が早くに当主になられたのですね。そういう理由があったとは知りませんでしたわ・・・。」

「生きていることを願っていて、誰も死んだとは言えなかったのです。しかし、こうやって見つかって・・・。これで供養できます。」


 嗚咽を漏らしながらセバスは鎧を握りしめていた。


「では、わたくしたちは湯を貰いますわ。」

「はい・・・。分かりました。ごゆっくりどうぞ。」


 エクラは皆に目配せして退出するように促した。

 皆が廊下に出て、扉を閉めたとたんに部屋の中から大きな泣き声が聞こえた。


「そっとしてあげましょう。セバスはひいおじい様に拾われてクレールス家の執事になったのですわ・・・。拾ってくれた恩人がこういう形になって再会となっては・・・。」


 少し沈んだ空気のまま、お風呂に入ることになった。


「でも、ひいおじい様が見つかってよかった。私は一応聞かされていたからなんとなくは分かっていたのだが、エクラ姉さんは・・・。」

「知らされていなかったんだな?」

「あぁ。そうなんだ。女は知らないままの方がいいと言われていた。」

「そうか・・・。でも見つかってよかったな。」

「持ち帰って現当主の父様に伝えなくては・・・。それと、ギルドに連絡して依頼を出さないとな。」


 風呂の中で男同士の話が展開されていた。


「さて、上がって食事にしよう。」

「そうだな。切り替えて楽しもう。」


 お風呂からあがって、食堂に向かった。


「もう。長いですわ!男ならわたくしたちより早く上がっているはずですわ!」


 エクラはプリプリしながら、腰に手を当てて怒っていた。


「いろんな話をしてたんだよ。明日はどうするかとかな?」

「リンブルの言う通りなんだ。だからあまり怒らないで?」

「じゃあ、明日はどうするんですの?」

「明日は、来た道の所に果物とかあったからそれを取りながら過ごさないか?それで夜はバーベキューというのはどうだろうか?」

「しっかり考えているようなので許しますわ!早く席についてくださいな。」


 少し肩をすくめながら男たちは席に着いた。


「今日はわたくしたちがよく食べている物を出していただきましたわ。つまり郷土料理ってことですわ。王都でよく食べられるものですの。」


 舌鼓しながら色々な料理を味わっていく。


「もうお腹一杯ですぅ~。」


 食べきれない分の量が用意されていたように思われたが意外と食べきれてしまった。

 お腹一杯で眠気も訪れてきたので、お開きにして解散となった。




少し悲しいですね・・・。

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