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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
冒険者編
13/375

~13~

「さて!次はお楽しみの武器屋ですよ!」


 少し先をルンルンで進みながら振り返って声をかけてきた。

 幼い感じを出しながら、魅力溢れるクロワ。

 ちらほらと増えてきた人通りで少し目立ってしまった。


「そうですね。早く行きましょう。」


 少しいたたまれなくなって、案内を急かした。

 少し歩くと鉄を叩く音が聞こえ、武器屋っぽいところが軒を連ねてた。


「ここではなくもう少し歩きますね。」


 次々と店を過ぎていき、奥の言われないと分からないような店に到着した。

 看板も無く、店のように見えるが民家にも見えないことはないそんな店であった。


「ほんとにここですか?って聞きたくなりましたけど、クロワさんが勧めるぐらいですからよほどいい店なんですね。」

「そうなんですよ。少し変わっていますが、腕はこの町・・いやこの国で指折りの職人だと思います。気に入ってもらえればいいことがあるかもです。それでは、中に入りましょうか。」


 中に入ると少し薄暗くて、見づらかったが木のぬくもりが感じられるいい雰囲気だった。


「これは・・・こんな家に住んでみたいですね。」

「いい雰囲気でしょ?外と中のギャップがすごいんですよ。」


 クロワと話をしていると、奥から少し強面なおじさんが出てきた。


「おう。クロワじゃないか。何だまた武器の調整か?」

「こんにちわ。今日は別件です。この方の武器を見にきました。」


 クロワから紹介され、前に進み出た。


「初めまして。クロワさんに案内してもらい武器を買いにきました。」

「見たところ・・・新人・・・いや違うな。大物になるやつだ。武器は扱ったことがあるな。得物は・・・剣、弓、槍・・・ふむ・・・。」

「えっと・・・分かるんですか?」


 店主はリュシオルを見て武術の心得があると見抜いた。

 実際、前の世界では、祖父が道場をしていて様々な武術を学んでいた。

 武器を使う・無手など世界各国の武術もかじっていたが、天才であったためすぐに習得していた。

 その祖父もあまりに覚えるため、面白がって色々と仕込んでしまったのは仕方ないことである。

 体が変わったとしても、心は悠璃のままなので見抜かれたということになる。


「それが分かるから、そいつに合った最高の武器が選べる。ただ、相性の問題も出てくるから一概には言えないんだがな。」

「そうなんですか。では、使い慣れた剣をまず購入しようかと思っています。」

「わかった・・・うぉ!」


 急にカウンターが光り、治まるとそこには一振りの剣が現れた。

 店主もびっくりしたのか、声を上げていた。


「この剣は・・・いや刀ですね。何故突然に?」

「あぁ、コイツはずっと奥に眠っていたやつでな。合いそうなやつが来て、持って行こうとしてもすぐに光ってもとの場所に戻っていて、こいつに合う主人なんて現れるのかと思っていたら・・・こいつが付いて行きたいのはお前さんだとよ。」


 店主は少しため息をつきながら説明してくれた。

 現れた刀は全体が白銀で出来ており、鍔の部分が金と綺麗であった。


「では、俺はこの武器に選んでもらえたんですね。お支払いはいくらになるんですか?」

「そのことだが、実は値段が分からないんだ・・・価値も分からないし、すごいことは分かっていたんだがな。なんせ何代も前からあって私でさえ忘れてたぐらいだからな。しかも見た目も埃をかぶって鈍い色をしていたはずなんだが・・・自分で身奇麗にしたみたいだな。」


 店主は腕を組みながら、悩んでいたが、何かを決め話しかけてきた。


「よし!決めた。こいつの代金はいらねぇ。」

「え?いいんですか?」


 武器屋としては儲からない話である。

 すごく罪悪感が生まれた始め・・・


「いや・・・おいくらかお支払いしますよ。」

「それには及ばねぇ。その代わりに剥ぎ取りのナイフとか買うだろ?後、防具も揃えるだろ?」

「はぁ・・・分かりました。では剥ぎ取りナイフとぼ・・・デジャブですね・・・」


 リュシオルが防具の話をすると、またカウンターが光った。


「まただな・・・おまえは武器や防具に恵まれる体質なんだろうな。そいつも連れてけ。刀と同じ状態だったしな。」


 もう投げやりな店主の声が終わった後に光がおさまり、現れたのは刀と同じ白銀の手甲だった。


「もうおどろかねぇ。もう出終わりかな?残りの分は剥ぎ取りナイフ・防具は皮の方がいいな。いや・・・いらねえな。防具に関してはそいつだけで十分だ。」

「え?何でですか?」

「裏を見てみろ・・・ほらびっしりと魔方陣が書かれているだろ?複雑すぎて分からないが、少しだけ判明していてそいつを着けると全身まで効果が及ぶらしい。」


 とても優秀な防具らしい。

 はっきり言ってすごく高価なのでは思っていたのだが、何か恩が返せたら返そうと心に決めた。


「高価の物をありがとうございます。」

「なに、そいつらを大事に使ってやってくれ。じゃあ剥ぎ取りナイフも良いのがあれば完璧だな。これがいいか、3万エカトのミスリルの剥ぎ取りナイフだ。効果は保障するぜ。」


 見てみるとすごく切れやすそうなナイフである。

 支払いをし手入れの仕方を聞き、武器屋をあとにした。

武器を買いました!

いや、譲ってもらいましたww

恩返ししなきゃね。

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