~128~
学院長の部屋に転移して戻ってきた。
「今日はありがとうございました。帰省出来て、母も喜んでいましたし、後は魔法についての約束と何より!甘味の確保が大きいですね!」
学院長も鼻息荒くしてちょっと怖かった。
「交渉材料になるって分かったのが大きいですが、そこまで鼻息大きくして、目が血走られると怖いです。」
あまりに怖かったので素直に言うことにした
「これは失礼しました。でも、エルフについて少しわかっていただけたかと。」
「そうですね。不思議だったことが解明されて私は良かったです。また行く約束しましたしね。」
「また訪れてくださいね?あ!そろそろ試験が終了しますね。皆と合流するのでは?」
学院のチャイムに気づき、これが終了であると告げてもらえたので、皆と合流することにした。
「では、ありがとうございました。これが約束のクッキーですよ。」
「ありがとうございます!大事に食べますね?」
すごくうれしそうな顔をして抱えていた。
学院長室を退出し、皆がいるであろう教室に向かった。
教室に着くと、人がまばらにいて、全員は集まっていなかったが、リンブルや他の仲間たちは教室に帰っていた。
「リュー!どこ行ってたんだ?」
「見当たらないから少し探したのよ?」
「ごめん。学院長に呼び出されていて学院長室にいたんだ。」
「ならいいけど・・・。」
「詳しい話は後でするよ。それで、これは何待ち?」
「あ~。レイヨン先生待ちだよ。ちょっとした話があるらしい。」
話をしていると、教室に人が戻ってきて、レイヨンもやってきた。
「皆さん。席についてください。・・・では、お知らせとします。試験が今日ですべて終了しましたので、学院は明日から長期休暇になります。いつまでの期間かは、学生カードでお知らせします。約30日ぐらいとなっていますので、帰省に十分な期間だと思います。」
「質問いいですか?」
「どうぞ?」
「試験の成績が悪いと呼び出されると聞いたのですが・・・。」
「赤点の者は今日の夕方に学生カードで表示されますので、必ず見ておくようにしてください。後もう一つお知らせがあります。休み明けに、学院トーナメントが行われます。参加は自由となっています。その時は授業もなく、お祭りみたいなものなので楽しめると思います。また、トーナメントに出ない生徒は、店を出店することが出来ますので、休み中にしっかり考えといてください。また、申し込みは場所の関係もありますので定員を超えましたら終了しますので出来るだけ早めに申請してください。」
それを聞いたとたん、あちこちで声が上がった。
「トーナメントだって!上の学年の人とかと戦えるから、実力を測るのにいいな!」
「休み中にしっかり鍛錬しなければ。わたしはもちろんでます。」
リンブルとプワソンはすごく乗り気である。
一方、女子の方はというと・・・。
「お店を出せるそうですわ!わたくし、一回お店をしてみたいと思っていましたの!」
「私も楽しそうだと思いました!」
レオーネとエクラは手を合わせ、すごくうれしそうにしていた。
その横で・・・。
「ベリエ?どうしたの?」
「いや・・・トーナメントにも出たいし、店もしたいし・・・両方って可能なのかしら?」
「それは聞いてみたら?レイヨン先生!」
「なんですか?」
「ベリエがトーナメントと店の両方をしたいそうですが、可能なのでしょうか?」
「大丈夫ですよ?そのかわり、トーナメントに出ている間、代わって貰ったりしないと無理ですので、しっかり話し合った上なら大丈夫です。」
「だって。どうする?」
ベリエが悩んでいたのでリュシオルが聞いてあげると、ホッとした表情をしていた。
「じゃあ、わたくしたちと一緒にしましょう?もちろんリュシオルとリンブルとプワソンは手伝ってくれますわね?」
「「「もちろんだとも。」」」
「そういえば、ルーチェはどうする?」
今の所、発言がなかったので、聞いてみることにした。
「私はリュシオル様のお傍にいますので。」
「何かしたいことはない?」
「そうですね・・・。実力がどのようなものか試してみたいというのもあるかもしれません。ですが・・・。」
聞かれると、少し悩んでから答えた
「いいよ?出てみたら?」
「構わないのでしょうか?」
「う~ん。俺は店の方がしたいからトーナメントはパスかな?」
「でしたら・・・。」
「別にそこまで俺のそばに居なくてもいいから学生生活を楽しんで?」
そういうと、嬉しそうに頷いていた。
「じゃあ決まりですわね?さっそく申込用紙を貰っておきますわ!」
すごくエクラが乗り気であった。
「では、これでお知らせを終わります。ではまた休暇明けにお会いしましょう。」
クラスで挨拶をし、寮に帰って行った。




