~124~
武器屋で話が終わり、ベリエとレオーネに合流した。
「ごめんごめん。ちょっと話が白熱してしまってさ。」
「男ってそういうものよね~。まぁ女の子の買い物と一緒かな?」
話をしながら寮に帰って行った。
「お~!中々時間がかかっていたな。で、何を買ったんだ?」
「私はトンファーよ。」
「私は薙刀です。」
「2人とも変わったの買ってきたな。それは木で出来たやつか?それに使い方は大丈夫なのか?」
「一応リュー君が基本を教えてくれるって言ってるから頼んでみるつもり。本物は今注文中よ。」
「その注文した武器にリュシオル君の提供された素材が使われるらしいけど・・・。少し怖いかな?」
レオーネは出来上がるであろう武器に対して怖がっていた。
「なんでだ?いいもので出来るならいいんじゃないのか?俺も新しく作るときリューに素材提供して欲しいよ・・・。」
「別に構わないよ。買うのはいつを考えてるんだ?」
「もう1年ぐらいこれで武器に慣れてから短刀よりもう少しだけ長いのを使おうかと思ってさ。」
「なるほどね。そういう考えもいいと思うよ。それでなんで怖いの?」
レオーネが怖がっていることを聞いた。
「だって・・・。手元が狂ったら傷つけてしまうかもしれないのに切れ味が良かったらって思うと怖いなって。」
「それはいっぱい訓練してすればいいよ?ちなみに普通に作るのと、良いのと2つになりそうだから普通の方でいっぱい練習したらいいよ。」
「「そうなると思った(わ)(です)。」
なぜか予想されていたみたいである。
「今から型を教えるから覚えてね?」
「「はい!!」」
ベリエとレオーネに型を教えて練習するように言っておいた。
それから、勉強・稽古とを繰り返し・・・。
途中、武器を受け取りに行って、本物での稽古もした。
そしていよいよ試験当日である。
「あ~頑張ったけど、どうかわからないや・・・。」
「リンブルにしては中々手が進んでいたんじゃない?」
「うん。後姿は勉強できる人だったよ。」
「勉強できる人だったって・・・。出来ない人に見えてたのか?」
「「「「「「うん。」」」」」」
「まじか・・・。俺って出来ないやつか・・・。」
「いや、今回変わったよ?これからも頑張ったらいいとこまで行けるんじゃない?」
「勉強が嫌いだからな、少しは勘弁してもらいたいよ・・・。」
皆で笑いながら、寮に帰って行った。
「試験が終わったら、休みになるけど、皆はどうするんだ?」
プワソンから休みについて聞いた来た。
「ん~。俺は家に戻るかな?」
「私も同じかな?」
「私もです。」
「俺たちはマルテの街に一回帰ろうと思っているけど?」
「帰る前に、私たちの避暑地に泊りに来ないか?」
クレールス姉弟からお泊りの誘いを受けた。
「え?!行ってもいいのか?」
「ええ。お父様たちの許可を貰っていますから大丈夫ですわ。」
「俺たちだけで行くの?」
「使用人を少し連れていくぐらいで、ほぼ私たちだけ・・・いや、先に使用人を行かせとくから私たちだけで行こう。」
「いいね~。召喚獣たちも出していいのかしら?」
「構わないですわよ?十分広いですから。リュシオルのとこの召喚獣たちも全員良いですわよ?」
「恩に着るよ。みんなに話しておくよ。」
それぞれの家に帰る前にお泊りをすることになった。
「それならなおさら追試にならないようにしないとな?」
「え?追試なんてあるのか?!」
「知らなかったのですか?テストの点とか実技の方も点数が悪かったら追試になるし、補習も入るみたいですよ?」
「ルーチェ・・・。教えといて欲しかったぜ・・・。」
「でも、頑張ったのでしたら大丈夫じゃないでしょうか?」
「そう思うことにするよ・・・。」
上げて落とされた感の強いリンブルを見ながら解散となった。
その後は、明日の実技のための練習や、ゆっくり休んだり、各々の時間を過ごした。
ちなみにリュシオルはというと・・・。
ラフィネ・ビーの所に来ていた。
「久しぶりかの?どれ、新しい甘味を作ったのか?」
ラフィネの住処に行くと、人間の姿で迎えてくれた。
「はい。色々作ったのでどうぞ食べてみてください。」
「ほぅ・・・。今回は色々作ったのだな。どれ・・・。ふむ・・・うまいな!」
今作れるだけのデザートを持ってきて、テーブルに広げていた。
「ふむ。これは満足だ。今回も蜂蜜がいるか?」
「はい。欲しいですね。」
「では、これに見合うだけを持ってくる。少し待っておれ。」
一度退出し、すぐに戻ってきた。
「言いつけてきたからもうすぐ届くだろう。」
すると、えっちらおっちらと、壺を抱えてきた。
その数、5個である。
「こんなにいいんですか?」
「うむ。これだけの価値があると私が決めたのだ。納めてくれ。後これもやろう。」
手渡されたのは、片手で持てるぐらいであった。
「これは、ロイヤルと言って蜂蜜の中でも一番の品質だ。」
「そんなものまで・・・。ありがとうございます。」
ありがたく受け取り、寮に帰って行った。




