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素敵過ぎる?!  作者: とぅるーらぶ
王都学院
109/375

~108~

 それから他愛もない話をして食事を終えて、入浴し、就寝することとなった。

 数日後、ルーチェと共に休日に王城を訪ねることにした。


「こんにちは。入ってもいいでしょうか?」

「どなたでしょうか?ここは勝手に入れないですよ?」

「あ・・・忘れてた。はい!これ。」


 王より貰ったメダル付きのペンダントを見せた。


「え?これがどうしたのですか?」

「あれ?これじゃ無理なのか?」


 両者ともハテナを浮かべているところに、この衛兵の上司がやってきた。


「おい!なにをやっ・・・失礼しました。中にお入りください。」

「先輩何でですか?この人は?」

「馬鹿野郎!このメダルは王に直接会うことが許されている証だ!」

「へ・・・そうなんですか?申し訳ありませんでした。」

「いいですよ。俺もこれの効力をわかっていなかったから。」


 すごく申し訳なさそうにして謝ってきた衛兵に気にしないように言い、中に案内された。


「ここでお待ちください。」


 客間に案内され、待っているとなぜかグローリアがやってきた。


「ようこそいらっしゃいました!」

「あ・・・あぁ。元気そうでよかったです。」

「はい。シャドーブラック様のおかげで元気に過ごしております。今日はどのような用件で?」

「あ~ちょうどいいから報酬の話をしに来たんだ。」

「そうですか。分かりました。少々お待ちくださいね?」


 そう言うと、客間から走って行った。

 待つこと数分。


「お待たせしました。お父様を連れてきましたよ。」

「「連れてきちゃダメでしょう!!」」

「抜け出した!」


 もう大混乱である。


「まぁまぁ~。いいじゃないですか。お父様も息抜きが必要なんですよ。」

「忙しいのですか?」

「馬鹿どもの意見を聞くのにな。」

「ご心中察しします。」


 疲れた顔でそう言われてしまうと、こちらは何も言えなくなってしまう。


「じゃあ報酬は宝物庫を見た後でいいか?」

「そうしてもらえるならお願いします。」

「あいわかった。こっちについてまいれ。」


 案内されたのは城の地下で、カビ臭さとか湿気とかもないいい状態であった。


「ここが宝物庫である。」

「王様。ようこそお越しくださいました。」


 返事をしたのは、鎧である。


「これは、遺物での?いつ作られたかは分からないのだが、ずっとここを守護してくれているオートメイルだ。」

「宝物庫の番人です。本日は客人にこの中からお選びいただき、譲るということでよろしかったでしょうか?」

「あぁ。よろしく頼む。」

「では、扉を開けさせていただきます。」


 オートメイルはドアの前に立ち、ゆっくりと押して開けた。


「中にお入りください。」

「真っ暗だけど?」

「あっ!失念しておりました。・・・・これで大丈夫でございます。」


 オートメイルがそう言うとボッっと音が鳴り、明かりがついた。


「いつ見てもすごいものだな。」

「お褒めにあずかり恐縮です。」

「では、参ろうか?」


 奥に進んでいくと、様々に展示されているものがあった。


「ここはすごいですね。」

「これは、その当時王の逸品を飾っておる。私のも没後に飾られることとなるだろうな。もうちょっと奥に様々なものが置いておる。」


 歩みを進めて、奥に到達するとものすごい量の宝物がひしめき合っていた。


「これはすごい・・・。こんなに良く集まりましたね?」

「何百年の収集によるものだな。ゆっくり選んでくれ。私はそろそろ上に戻るとする。うるさいバカ共が騒ぎ立て始める頃だからな。」

「わざわざありがとうございました。」

「なに。いい息抜きなった。こちらこそありがとう。また今度、言葉を交わそうぞ。」


 王と別れ、グローリアとルーチェの3人になった。


「さて、選ぶとするか・・・。」

「そうですね。何か私たちに仕えるいいものがあればいいのですが・・・。」


 あまりの膨大な量なので、気になるものをピックアップして絞ることにした。

 何の変哲の無い物から伝説級ではないかと思われるものまで多種多様である。

 見ていくうちに、だんだん古くなっていくのがわかってきた。


『こっちは古いものだな。ん?』


 リュシオルが気になったのは何の変哲もない球である。


『なんでこんななんでもない球がここに?』

『主・・・。その球からとてつもない力が感じられます。』

『それ凄い!』

『俺には何も感じられないんだがな・・・。まぁ候補に入れておくか・・・。』


 あった同じ球を5個片手に持って歩いていた。


「リュシオル様は決まりましたか?」


 ルーチェが声をかけてきたので、掌の物を見せることにした。


「これがね?バルトとガルディがすごい力を感じるって言っててさ。特に欲しいものがないからこれにしようかと思ってる。」

「私はこれにしようかと・・・。」


 ルーチェが持っているのはガラスの中に蝶が入っている物だった。


「なぜかこれが気になって気になって・・・。声が聞こえるような気がするし・・・。特に何も欲しいものがなかったのでこれにしようかと。オートメイルさんに聞いたらわかるでしょうか?」

「どうだろう?聞いてみるのもいいかもしれないな。」

「決まりましたか?」

「「決まりました。」」

「では、外に出ましょう。」


 グローリアの後に続いて外に出た。





暑くなったり、寒くなったり・・・。

微妙な季節ですね。^^;

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