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初投稿【いまになって言えること】

作者: 冷水
掲載日:2026/04/01

初投稿しました。よろしくお願いいたします。


今思い出しても怖いです。


「そういえば、なんでさっちゃんはおままごとに参加しなかったの?」


そう母に聞かれて、何のこと?と思った。もうすぐ見たいテレビが始まる夕食後、30歳の春である。


聞けば、保育園のおさんぽの列を見て幼稚園の先生から私が女の子との遊びに参加していないとやんわりと言われたことを思い出したらしい。


その頃、私には年子の兄がいた。一緒に遊び、元気に育った。


そのせいか男子とサッカーや相撲で遊んだ記憶が多い。だが、幼稚園で花いちもんめや缶蹴りなど男女関係なしに遊べるもので遊んだ記憶もあるから女の子が嫌い、ということはなかったと思う。


あるとしたら一つだけ覚えてることがある。

「おままごと」である。


私の家は父親はいるが、母親が自営業で大黒柱。かなり世間とは違った家だった。

テレビで見たのを思い出してこんなかな?と思いながら遊んでいたため苦手ではあった。


「あー、たぶんリーダー格の子とおままごとが良くわかんなかったからかなー?」


「何が?」


「えっとねー、その子は「お母さん」やりたいみたいで決まってて、それ以外も行動が決まってたからめんどくさかったのよ。」


そう、決まりすぎてて面白くなかった。


「確か、お父さんは会社員、子供は2人、おばあちゃんはすみっこ、おじいちゃんは墓だったかなー、あ、犬は外に無理やり連れ出してた。なんか変だなーって思ったけど、みんな反対しないのよー。お父さんなんて「早く会社に行きなさい!」って追いやられてたけどね。」


「…それだと人数が多いときどうしてたの?」


「子供が増えるか天国のおばあちゃんかおじいさんが増えたかなー。」


猫やハムスターやインコでもいいのに天国の○○である。


「あなたソレ、年少さんよね?」


「そうよ?みんな年少。」


それを聞いた母親は絶句していた。


わかる、改めて考えても4歳のやることではない。


「…ドラマのせいかしらねぇ?」


「あったね、好きな歌を歌う時間に、園児が昼メロドラマの主題歌を大声で歌った話。」


「そうねぇ。」


ちょうど見たいテレビが始まり、そのときはそんな感じで終わってしまった。


1人になり、先程の話を改めて思い出す。


当時は自分の家とおままごとがかけはなれているせいで苦手意識がついた、と思っていたが、その子の普通も普通ではない気がしてきた。

普通、生きてる子に死んだ役なんてつけない。

きっと、その子の家は死者が家族の1人なのだろう。

まぁ、幼稚園の年少クラスの事である。私もその子をなんて呼んでいたか覚えていない。


ただ、おままごとを通して家の内情が外に出てしまうのが恐ろしかったから覚えているだけである。


あなたのお家は大丈夫ですか?



お読みいただきありがとうございます。

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