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03月08日、日曜日

 夜、私はベッドの上で正座してスマホを睨んでいた。


「……電話、してもいいかなあ」


 藤也が家の手伝いと試験勉強でめっちゃ忙しいのわかってるし。

 でも、声が聞きたい。

 89日間ほぼ毎日喋ってたし、藤也もそう思っててほしいけど、どうかなあ。


 前に、『それってさ、誰かの一番になりたいんだろ? 誰の?』って藤也に聞かれた。

 あんたのだよ!

 それを言うなら、きっと100日目なんだろう。

 ――「……上書きしてくれたら、おもしろいなって相手は、いる」

 その相手が私だと思うのは、ずうずうしいかなあ。

 私であってほしいけど。

 スマホが震えた。


「は、はい!」

『何慌ててんだ。今大丈夫?』

「うん、だいじょぶ。家の手伝い、終わったの?」

『おう。やっと解放されたわ。んで、勉強してたけど、そろそろ寝ようかと思って、電話した。メイサはちゃんと勉強したか?』

「してたよ。ね、明日は一緒に帰れる?」

『うん。明日の放課後は一緒に図書室行こうぜ。いや、やっぱり教室まで迎えに行くわ』

「別にいいのに」

『10点、やり直し』

「わかった、藤也が来るのを待ってる」

『まあ、いいか』

「あのさ、藤也はさ……好きな人、いる?」

『はあ?』


 しまった。

 さっきまで考えてたから、つい!


「ごめん、なんでもない!」

『いるよ』

「えっ?」

『俺の好きな女の子の名前、100日目に教えてやるから、楽しみにしとけよ』


 それ、それさ……私、なんて答えればいいの!?

 心臓がうるさくて、言葉が出てこない。


「ちょ、それ、いや」

『なにキョドってんだよ。まあいいや、さっさと寝ろ。おやすみ、ハニー。愛してる』

「わ、待って、私も愛してる、ダーリン。おやすみ」

『おう』


 電話が切れる。

 ヤバい、ドキドキしすぎて、しばらく寝られなさそうだ。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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