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03月05日、木曜日

 今日は卒業式前日だから、授業は午前中でおしまい。

 藤也と帰りたいけど、藤也は卒業式の準備があるからまだ帰れない。

 だから、図書準備室でお昼だけ一緒に食べてる。


「毎年、生徒会と園芸部が卒業式の準備してんだよ」

「生徒会はわかるけど、なんで園芸部?」

「花束とか体育館に飾るアレンジとか園芸部で用意してるから」

「ふうん」


 頷くと、藤也はしかめ面になった。


「……もうすぐ親父も来るし」

「なんで?」

「花束やアレンジ作るの、うちでやってるから」

「なるほど」


 藤也は今朝、登校前からその準備を手伝っていたらしい。

 うちの高校だけじゃなく、近所の小学校や中学校で使う花や、個人の注文もあるから、ご両親とおじいさんおばあさんだけじゃ足りなくて、バイトや親戚にも頼んで大忙しみたい。


「大変なんだねえ」

「ほんとだよ。俺、試験前なのに、親父に言ったら『その程度で落ちる成績なんだ』って言われるし」

「厳しいんだね」


 あのイケオジ、穏やかな顔だけど言うことキツ……いや、藤也そっくりだわ。

 言わないけど。


「そういうわけだから、午後は一人で勉強しろよ。明日も俺は片付けあるから、メイサの勉強見らんないしさ」

「うん。がんばる」

「もう86日目だし、しっかりしてくれ」

「大丈夫だよ。いつまでも藤也の足は引っ張ってられないからね」

「はいはい、期待してますよ、先輩」


 お弁当を片付けて、藤也を見送る。

 ポケットの中の紙をギュッと握りつぶした。

 ……一昨日の1年生からの手紙は、昨日の分も駅で捨てていこう。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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