表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/101

03月04日、水曜日

 昼休みに、1組の教室に顔を出した。


「柊ちゃん、いるー?」

「メイサちゃん、なあに?」


 廊下側の席でスマホをいじっていた柊ちゃんが顔を上げる。

 黒いさらさらの髪、丸くてちょっと垂れた瞳、優しそうな顔つき。

 私とは全然違う、かわいい女の子。


「……昨日のお礼、言いたくて」

「ああ、いいよ、別に。須藤くんにもお礼もらったし」

「そうなの……?」

「うん。市販されてない、苗!」


 柊ちゃんはニコニコしてるけど、私にはちょっと良さがわからない。


「これ、私から」

「お菓子だ」

「うん。一ノ瀬が、柊ちゃんは和菓子が好きって言ってたから。あ、聞き出したとかじゃないからね。のろけ話の中で聞いただけだから」


 昨日、駅の和菓子屋さんで買ってきた紙袋を差し出す。


「ありがと。ここ、好きなんだ。嬉しい」

「……柊ちゃん、かわいいよね」

「そう? メイサちゃんもかわいいよ?」


 嫌みかなって思ったけど、柊ちゃんはやっぱりにこにこして、声を落とした。


「須藤くんと話してるときが、一番かわいい」

「……! ちょ、それ」

「言わないよ、誰にも。あ、須藤くんには言ってもいい?」

「……柊ちゃん、いい性格してんね」


 ついそう言ったら、柊ちゃんはニヤッと笑った。


「かわいいだけの女の子とか、いるわけないでしょ」


 そりゃ、そうだ。

 この子に負けてから、85日。

 私はまだ、柊莉子に敵わない。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

楽しんで頂けたらブクマ・評価・感想などで応援いただけると大変嬉しいです。

感想欄はログインなしでも書けるようになっています。

評価は↓の☆☆☆☆☆を押して、お好きな数だけ★★★★★に変えてください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ