12月22日、月曜日
朝練のあと、練習メニューのプリントを校庭にぶちまけた。
「ドンくせえ」
そう言いながら、プリントを集めてくれるのは須藤だ。
「……ありがと」
「顔、なんか変わった?」
集めたプリントの砂をはたいていたら、顔を覗き込まれた。
「ううん。戻した」
見上げた須藤は、マジで無表情だった。
「なんていうか……私、今好きな人いないしさ。だったら、自分が一番好きな顔してようかと思って」
「ふーん、いいんじゃね。今日で13日だし」
「そっか」
「うん。自分で気に入らない顔してたって意味ねえだろ」
須藤の手が伸びてきて、私の髪の後れ毛を耳にかけた。
「ま、俺の好みじゃないけど。ケバいし」
「うっさいな、もー!」
「そうやってキャンキャン吠えてんのには似合ってんじゃん。バカっぽくてさ」
む、ムカつく!!
こいつがモテるなんて絶対嘘でしょ!?
須藤はニヤッと笑って去って行った。
ちょっとでもいいやつだと思った私がバカだったわ。
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