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北空最前線  作者: ワンステップバス
第一章 北の防人
1/8

第零話 出勤

 2023年1月3日… 07:11… 快速エアポート 4号車…


 ガタンガタン…


 雪が降り積もる郊外を電車は雪を巻き上げながら走る。

 乗客は普段と比べて格段に多い。

 正月だから、当然か。

 私は空港に行く訳では無く、ただ単に出勤するだけ。

 でも、座れないのは嫌だから奮発して指定席であるuシートに乗った。

 uシートも見事満席。私の隣には若いサラリーマンが座っていた。

 キャリーバッグも持っている。きっと、東京に帰るのだろう。


 〈間もなく、千歳、千歳です。千歳線、苫小牧方面の普通列車と石勝線の普通列車はお乗り換えです〉


 私は荷物をまとめて降りる準備をする。

 定期を用意して、席を立つ。


 〈千歳の次は、南千歳、続いて終着新千歳空港です………〉


 ガタン…ガタン…


 客室を抜けて、通路に出てドア前に立つ。

 冬の北海道の寒さは段違い。電車にも徹底した寒気対策がされている。


 プシュー。バタン。


 ドアが開いて、冷気が流れ込んで来る。

 この寒さにも慣れた。


「うぅ…寒…」


 慣れたとは言っても、寒い物は寒い。

 それなりに着込んでいるけれど、まだ寒い。


 北口から駅を出て、バス乗り場に向かう


「やっぱり寒い…」


 駅の待合室でぬくぬくしてれば良かったかな…?



 千歳駅前5番乗り場… 07:30…


 ブォォォォォン…


 バスは定刻通りに出発した。

 車内の温かさが身に染みる。


「あったかぁ…」


 思わずもらしてしまった。

 やっぱり冬の北海道の寒さは堪えるね…。


 ピンポンパーン♪


 〈毎度ご乗車、誠にありがとうございます。このバスは、泉沢向陽台行きです。次の停留所は……〉


 乗客はいつもより少ない。

 皆、正月でお休みなのかな。

 私はスクランブル待機だから行かなきゃ。


 ブォォォォォン…



 07:19… 本町2丁目停留所…


 ブォォォォォン…


 バスは2分遅れで到着。

 ここから少し歩けば千歳基地に着く。


 ザッザッザッ…


「…やっぱり車買おっかな…」


 横にカーディーラーがある。

 ここを通るたびに車を買いたくなる。


 国道36号を千歳基地方面に歩く。

 既に基地の門は見えている。


 ブォォォォン…


 あっ、葵の車。

 葵は私が隊長をしてる第203飛行隊の副隊長。

 千歳基地に配属された時から一緒に居る。

 …送って貰えば良かった。



 07:41… 千歳基地…

 守衛に軍務手帳を見せて基地内に入る。

 そして、門を抜けてしばらく歩くと…


「なーぎちゃんっ!」


「うっ!?」


 葵が後ろから抱き着いて来た。


「あ、葵…」


「おはよっ!」


「お、おはよう」


「今日の待機、一緒だね!」


「うん、そうだね」


 今日のスクランブル待機は葵とペア。

 正月だろうと関係無い。領空侵犯は起こる。

 だからこうして基地に出向く。


「今日も頑張ろ~」


「は~い」

お読みいただき、ありがとうございます!

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