大人の恋心 57
57.
" Good Guy いい人"
彼は穏やかでいい人だ。
いきなり見合いの関係を断ち切るような無粋なことはせず
ほどほどに自分に寄り添ってくれたのだ。
だからこれで彼との交流を最後にと、自宅に招き心の籠った
自分なりの精いっぱいのもてなしをした。
2週間の間、お礼のメールも来なかった。
これ以上付き合わない相手に気を持たせないための彼なりの
やさしさかもしれないと私は考えた。
2度目の週末を迎えて、、これで本当に終りね、、と自分自身に
呟いた。
Bye Bye 小野寺さん、楽しかった、ありがとー!
元通り、また異性とは縁のない生活に戻って行くはずの私に
週明け早々、亀卦川くんからお食事のお誘いが待っていたのだ。
職場でいつものようにいつものメンバーで弁当を食べようと
している時だった。
メールが届いた。
見ると亀卦川くんからだった。
「いつもお弁当作ってくれてありがとう!
お礼を兼ねて食事をご馳走させてくれないだろうか?
夕方にね、場所は〇〇ホテルを考えてるので都合の良い日を
教えてください」
私が彼のほうを見ると、私の視線に気づいた彼が広げた弁当を
頬張りながら、笑顔で私に応えてきた。
私も周囲に気取られない程度に彼の笑顔に応えた。




