大人の恋心 4 5
45.
" Low Expectations 甘い(淡い)期待 "
仕事柄っていうのもあるけれど、ちゃんとミシンがあって
簡単な洋服は毎年作るっていう話も聞いた。
確か緒方さんの奥さんが言ってたように記憶してるけど
彼女はお昼はほとんど毎日お弁当を作って持って行ってる
とか。
そんなあれこれを脳がグルグルと考え巡らせているうちに
俺はいつしか眠っていたようだった。
翌朝目覚めてハタと気付いた。
幸せなひとときを過ごし、楽し楽しと帰って来たのはいいが
恋人同士のような甘い雰囲気にはできなかったと、反省しなければ
いけないのか? のか? のか?
だいたいいつも相手からの押せ押せの交際が多かった為、こちらが
段取りなどする必要のない恋愛ばかりしてきており、この交際を
どんな風に進めていいのやら戸惑ってる自分がいる。
そしてまた彼女もそんな甘い雰囲気で自分に向かってきてはいない
・・と思えた。
甘い恋人同士の雰囲気を作るにはどうすればいいのか?
どこぞのゴージャスな店に予約を入れて食事に誘えばいいのか?
ダメだ、女性と付き合うのに嘗てこんなに悩んだことがあっただろうか。
その日一日、小野寺は次の一手に頭を悩ませたのだった。
メールなり電話なりで先日の礼を告げ次の約束をと思いつつも
週末までにはまた彼女のほうから何かしらアクションがあるかもとの
甘い期待も有りで、気が付くと金曜日を迎えてしまっていた。




