【前】
実はスキルの詳細を確認すれば、謎の声が云々……、以外は分かりました(笑)。
尚、ストーリー展開はしません。なのでこれで終わりとなります。
人善 信。40代。男。彼は人並みより少し上の、順風満帆の人生を送っていると思っていた。難関でもない大学出にも関わらず、ダメ元で受けた大企業に内定を決めた。就職後は上司に恵まれ、良い待遇で仕事が出来た。更に「いい人」にも出会い、30歳手前で結婚出来た。デキ婚だった。
娘が生まれた後も、夫婦も家庭も上手く回っていた。妻が回してくれているのだと思っている。職場では出世し、出来た部下にも恵まれた。
そんな40代に入った彼の悩みは、思春期に入った娘の反抗期。娘の父親への態度が頑なになったと感じる。とは言え、周りから聞く話よりはずっとマシな様ではあったが。
彼の出勤手段は電車。満員電車へ毎日乗り込んでいた。その日、運良く吊革の下へ来た彼は迷いなく、吊革を掴んだ。彼は揺れる電車内で体勢を整える事を苦手にしていたので、ほっとする。片手でビジネス鞄を胸元に押さえ付ける様にピッタリ付けて持ち、もう片方で吊革を持っていた彼は、いつの間にか娘とそう変わらない年頃の、若い女性が側に居る事に気付かなかった。
「この人、痴漢です!!!」
そう叫ばれるまでは。
彼の手は吊革と鞄に使われていて、痴漢なぞ出来る状態に無い。しかしいちいち周囲はそんな事を注視しない。彼が周囲を注視していなかった様に。
更に悪い事は叫ばれた時、彼は驚いて、若干だが体勢を崩していて、鞄胸元ピタリ体勢ではなくなっていた。痴漢出来ない体勢ではなくなってしまったのだ。周囲はその姿を視認する事になり、彼に向かって冷たい視線を向ける事になった。
痴漢冤罪の立証は難しい。
彼には無罪を立証出来なかった。個人的には「人善はそんな事しない」と言ってくれてはいたが、会社としてはそう主張する事は許されず、彼はクビになった。妻子は信じてくれなかった。年頃の潔癖もあって、娘は父親を詰り、父親の言を聞かなかった。妻もそんな娘に感化されたか、感情的になり、夫を信じなかった。
離婚への道筋は変える事が出来なかった。
彼を唯一受け入れたのは、彼の母親のみ。彼女は息子を信じた。息子の無罪を信じたのだ。
家の貯金は慰謝料と養育費の事があった為、全て妻子に行き、彼は実家に帰ってきた。しかし、それが更なる悲劇の幕開けとなる。
「痴漢の息子を庇う最低の母親」と事件を知る酔っ払いに絡まれ、大怪我を負ったのだ。妻子を喪った挙げ句に唯一の味方の母の身に起こった、理不尽な事件。彼の心は折れた。
――時間が掛かっても良い。身の潔白を何時か必ず証明して、家族の元に、家に帰りたい。
そう思って頑張って来た彼の心が折れた。母親が退院する前に……、彼は自殺した。
その筈、だった。
ふと気付くと彼は真っ白な空間にあった。現実離れした場所に、「もしかしたら死の直前に見ている夢かもしれない」と考えた。その時だった。
「違うわ。貴方はもう死んでるの。今は幽霊よ。」
耳元で囁かれた様な気がして、弾かれる様に振り返る。しかし、誰も居ない。だが声はする。
「面白い事を教えて挙げるわ。」
同時に空間が捻れる。何者なのか誰何する間もなく、彼は捻れに巻き込まれた。
彼の目の前にはカレンダーがあった。5月を示すカレンダーだ。
「行ってきます。」
馴染み深い声に、弾かれた様に視線を向ける。リビングに居るのは己自身。これから仕事に向かう事を伺わせるスーツ姿だった。恐らくだが、ゴールデンウィークは過ぎている様に思えた。
【これは……、過去の風景か……?】
「行ってらっしゃい。気を付けてね。」
彼が思わず呟いた時、台所の方から、最早、懐かしい妻の声がした。作業を中断した妻が、仕事に行く自分を見送る為に、玄関に向かう背中を追い掛けていく。
【う、う、ううう……、】
涙が出てくる。細かな日付けまでは分からないが、痴漢事件より1月以上前だと分かる。
――そうだ、あの頃は幸せだったのに。
男泣きをしていると、階段から足音が聞こえる。彼の娘だ。不機嫌そうな顔で、朝食を準備している。言葉少なめに母親と会話し、暫くして学校へ向かって行く。
残された妻はパートもしているが、その勤務体制は平日のみの1月15日勤務で、その日は休みだった。こう言った日に、妻は掃除や買い物をしている事が多かった。そして今日は掃除の日らしい。掃除機を掛けている妻が、聞き慣れない着信を知らせるスマホに手を止めた。そしていそいそとスマホを手に取る。――妙に嬉しそうである。
「もしもし、あっくん、どうしたの?」
『――――――、』
「え。本当なのね……!? 私達、やっと一緒になれるのね!!!」
【!!!???】
スマホの向こう側が何を言っているかまでは分からない。だが男の声である事は分かる。一体、どう言う事なのか、不安でもう喪われた筈の心臓が音を大きく立てる。
――嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ…………、
妻は最初から彼を愛していなかった。妻には学生時代から付き合っていた男が居たのだ。しかし事情は不明だったが、結婚が出来なかった。相手は早々に別の女性と結婚したものの、ずっと不倫関係にあったらしい。その状態で甘んじていた妻が、何故、彼と付き合い、あまつさえ結婚したのか。
それは子供が欲しかったからだった。
あくまで妻は不倫相手。どんなに男が「愛しているのはお前だけだ」と言った処で不実なのは間違いない。子供が出来れば、その不実の証になるのだ。
だから避妊していたようだが、男の家庭で子供が出来たとなると、どうしたって「愛する男の子供を産みたい、母親になりたい」と言う想いが強くなったらしい。
そこで男に許しを得て、妻は結婚相手として、彼を見定めた。当然、彼の意思なぞそこには無い。妻は愛する男の子供を妊娠、何食わぬ顔で彼と結婚し、出産した(尚、男との行為時には避妊を止めていたが、彼との行為時にはずっと避妊していた様だ。――結婚前も、結婚後も)。
その生まれた子が娘だ。
彼と娘は血が繋がっていなかったのだ。
彼は混乱して頭を振り頻る。「帰りたい」と強く望んだ家は最初から幻で実在しなかった。それを認めるのは辛かった。しかし……、
――思えばあの娘は僕と全く似ていない……。
母親似だと思っていたから、疑わなかった。血液型は彼と同じであり、何よりも妻は完璧に彼を愛しているかの様に振る舞っていて、疑う余地も無かったのだ。
……そして妻の真実は更なる残忍さを持って、男に向かった。
妻は隠れて、自身の本命と会っていた。本命が「結婚出来る、結婚しよう」とプロポーズしてきたからだ。しかし彼との離婚となると、当然、問題が浮上する。
「慰謝料を払うのは良いよ。今まで娘を育ててくれた訳だしね。」
そう宣った男の顔は、確かに彼が我が子と信じてきた娘の面影があった。怒りや憎しみ、悲しみが沸くが、これらは既に終わった出来事で、彼は過去を見せられているに過ぎない。幽霊なのだから呪いでも……、と言う訳にもいかない。尤も……、そもそも彼はあっぷあっぷしていて、それ処でもないのが実情だったが。
「でも娘に今言うべきかしら…。難しい年頃だし…。」
「うん…、確かに大人の愛を理解出来る様になるまでは黙っているべきなのかな。グレたりすると、後々本人が苦労する様な事を仕出かしてしまうかもしれない……。」
これがドラマであれば、「随分な悩みだな、流石はお花畑な脳味噌だ」と皮肉を呟くだけで済んだかもしれない。しかし我が身に振り掛かっていたと言う事実に、彼はその気力も無かった。やがて2人は「結婚するには、真実を告げる時間稼ぎが必要」と結論を出した。五十歩百歩だが、「真実を娘に告げるまでは結婚しない」とさえ言い出さない。
そんなご都合主義な花畑育成者な2人が、彼の有責で離婚しようと考えるのはある意味で予定調和だったかもしれない。
――まさか。
始まる2人の作戦会議に信じがたい流れを見る。
――まさか、そんな………、そんな事って………、
「見たくない」、「聞きたくない」と逃避願望が沸くも、同時に「ここまで来たなら真相を知らねば」と言う決意が溢れ出す。そして軍配は後者に上がった。
「彼を犯罪者に仕立てるわ。そうね、痴漢とか言いんじゃない?」
「それくらいなら、簡単に行きそうだな。アレ、冤罪証明の方が難しいってテレビで見たよ。」
「被害者役はどうしようかしら。」
「ああ、親戚にイイコが居るよ。そう言う知恵が回る不良で、親父さん達が大変だってボヤいてるんだけど、何故か僕に懐いてくれてるんだ。お小遣い挙げるって言ったらまず間違いないよ。」
結果、彼は自身の痴漢冤罪に隠された真実を知るに至ったのだ――。
……そして再びの白い空間。
「どうだったかしら。貴方の『帰りたい家』の真実は。」
相変わらず姿は見えず、声だけが響く。
「ぼ、僕は……、ずっと…、騙されて…、最低な痴漢野郎に……、犯罪者にまで仕立て上げられて……、む、娘だって、血が繋がっていなくて、母さんも、あんな酷い怪我を……、」
冷静に考えるならば、「今、見せられたモノが真実である保証はない」との見方もあったかもしれない。しかしそんな風に考える余裕はなかった。
尤も検証の余地なぞ無い状態である為、確かめる事も出来なかったが、実の処、この事件は正真正銘、事実である為、上記は無意味な思考でしかない。
「じゃあ、サービスよ。被害者の貴方にピッタリな『特別な力』を挙げるわ。――皮肉を添えて。お礼は私を愉しませる、で良いわ。あ、そうそう、幽霊状態じゃ十全じゃないし、幽霊限定の技も付けとくわね。」
「!!!???」
彼は何の返事も出来ぬまま、自身の意思を示せぬままに、気が付けば仏壇の前に立っていた……。
茫然自失している状態の彼の耳に届いたのは、母親の声だった。
「ありがとうね、来てくれて。」
ハッとして振り返ると、憔悴した娘が正座していて、その後ろに母親が車椅子に座っていた。――怪我の前まではしゃんしゃんと歩いていた筈なのだが。
【…………。】
彼は再び娘が見つめる仏壇に視線を戻す。そこには自分が映った写真立てがあった。
「お母さんには言ったかい?」
「………。」
問い掛けにふるふると首を横に振る娘。
「そうかい。お母さん(妻)はアンタを心配してるからねぇ……。」
その後の会話から、彼の死から結構な日数が経っている事が伺えた。既に葬式も終わっているのだろう。
【母さん…、スマン…。】
怪我の後遺症で車椅子になった彼の母は、自宅の改装もしていた様だ。貯金を大分、切り崩しただろう。彼が心を痛めている間にも、娘と祖母(母親)の会話が続く。
――再婚、したのか。
その内容から、彼の元妻が既に再婚していると知る。恐らく相手は娘の実父である「あっくん」とやらだろう。ぬくぬくと今、幸せを味わっているのだろうと、容易に想像が出来た彼はハッキリと憎悪していると知る。
――復讐してやりたい……。
その気持ちが沸き上がる。しかしそれ以上に気になったのは、娘の様子だった。何かを話そうとして、押し黙る。或いは何かを話したいのに、どう話せば良いか分からない。そんな態度が随所で見て取れた。
血が繋がらないと知っても、長年育てて来た娘である事は変わらない。愛情は未だある。憔悴している顔を見ると、純粋に心配にもなった。
――果たして……、復讐したとして、娘はどうなる?
故にそんな迷いも抱く。彼は「私を愉しませて」と言われた事等、既に忘れていた。まあ、「復讐しなさい」と言われた訳でもないので、恐らくだが余り気にする必要も無いだろう。
【やっぱりまずは現状を知りたい……。】
そう呟くと、母親の様子に後ろ髪を引かれながらも、家を出る娘の後をついていく。――まるで背後霊の様に。否、幽霊だけに、背後霊そのものであった……。
今の自宅に帰ると思われた娘が向かったのは、事件が勃発する前に、彼が住んでいた家だった。既に更地になっており、経った日数を実感する。
「お父さん……、私がちゃんと話聞いてたら……、」
そう呟いた娘は何を思ったか、急に走り出した。
【え、おいっ!】
慌てて彼も走り出す。娘は止まらない。途中、すれ違う顔見知りの歩行者が気付き、驚く様が見て取れる。だが娘はそんな事に気付かない。彼も気にしてはいられない。
娘は差程、運動神経に恵まれている訳でも無いが、やはり10代の体力は思う以上に優れている。あっと言う間に団地を抜け、広い車道にまで差し掛かる直前まで来る。当たり前だが自動車が次々に走っている。
【危ないっ!!!!!】
彼がそう叫んだ瞬間、グニョリ、と視界が曲がる。気が付けば、地面に倒れていた。
「【いたた、!?】」
感じた痛みを呟きながら、立ち上がった彼はまだ、自身の声音の高さに、そして声音そのものに気付かない。直ぐに辺りを見渡すも娘の姿が見えない。
「【一体何処、!!??】」
不安を感じながら、出した声に漸く気付いた。
――高い、いや、覚えがある……!
近くのカーブミラーを反射的に見上げる。間違いなく、そのカーブミラーに映る、見上げる人間は娘の姿。自身の胸元から足先まで確認すれば、良くは分からないがスカート姿。それもまた間違いなく、娘の着ているものだった。
(確か僕は死んだ時の服だった筈…。)
彼は気にも止めて無かったが、確かに自殺した時に着ていたジャージだった筈だ。それなのにこうも変わっている。もう一度、彼はカーブミラーを確認する。現実は何も変わってない。
ーー乗り移った!?
娘に取り憑いてしまったのだと気付いた瞬間、急な頭痛に襲われた。
「【う、、、】」
目まぐるしく、娘の脳が記憶と共に苦しみを伝えて来ていたーー……。
父親が痴漢したと聞いて、ショックを受けた娘。彼女はどうしても父親を受け入れられなかった。故に父親の悲壮な訴えも無視するしかなかった。その分、黒幕達が調子ついている事等、気付かないし気付けない。
ーーだが、何も察せない程に心が死んだ訳ではない。
両親の離婚が成立してから、半年が過ぎた頃、再婚相手だと紹介された男を見た時、彼女の時は止まった。ーーどう見ても、男の顔と自分の顔が似ていたからだ。母親にも似ている彼女と男は瓜二つでは無いが、血の繋がりを容易に感じさせる。
「私達、昔、付き合ってたの。お母さんの本当に好きな人なの。お父さんとの離婚も彼との事があったからなのよ?」
「!!」
「これから宜しくね。父として頑張るからね。」
「ふふふ……、アンタが長期休みに入ったら、新婚旅行に行くつもりだけど許してね。」
「夫婦水入らずになるけど、済まないね。おみやげは奮発するよ。旅行先が何処でもね。」
ウキウキ花畑な2人からの言葉を聞いて、彼女は父が「無実だ!!」と訴えていた事を思い出す。痴漢事件が原因の離婚なのに、何故、再婚相手が関係しているのか分からなくて、再婚相手と自身が似ている理由が分からなくて……、否、分かりたくなくて、が正解だろう、それでも嫌な予感が拭えない。不安と恐怖が心で渦を巻く。しかし疑問を口に出す事はもっと恐ろしかった。
誰にも打ち明けられないまま、時間が過ぎていく…。そんなある時、彼女は久しぶりに父方の祖母と再会した。彼女は介助人と共に車椅子に座っている祖母に驚く。しかしその後、父親の自殺を聞かされて、その驚きさえ凍り付いた。
祖母の入院の最中での自殺だった事もあり、「十分な葬式をしてやれなかった」と嘆いていた。そして「せめて、墓参りするか、仏壇で線香を上げるか、どちらかだけでもやって上げて欲しい」と頼んだ。更に祖母は「アンタのお母さんからは断られたんだけどね……、諦めきれなくてねぇ……」と続けた。
彼女は既に新居に引っ越ししていたが、通う学校は変わらず、ダメ元で住所を知らない為に学校近くで彼女を探していた祖母に見付けられたらしい。
彼女が直ぐに了承したのは、祖母に甘えたかったのか、どんな形であれ、父親と会いたかったのか……、色々な感情が混じり、その父親たる彼は判別出来なかった。分かるのは娘が苦しんでいると言う事……、そしてその事に気付きもせずに、新婚旅行の計画を立てている2人に親の資格が無いと言う事……。
彼から、迷いが消えた。
娘が将来、自身の決断のせいで苦労する事はあってはならない。本末転倒になるからだ。彼の復讐は自身の為でなく、娘の為に行う事になる。
勿論、その際には謎の声の主から貰った能力を確認した。そして彼は何故か「知りたい」と考えた瞬間、目の前に現れたボードに記された内容を見て、大いに叫ぶ事になる。「成仏すれば消えると言う、憑依スキルとやらはまだ分かるが、もう1つの、復讐するに当たっての本命、『性に関する男性用成人指定作品の題材とされる様な架空の不思議なスマホアプリ』みたいなスキルは何だ!!!!!?????」と頭をリアルに抱えて。因みに幽霊スキルとでも呼ぶべきか、この憑依スキルは使用に問題無いが、もう1つは基本、幽霊が使うスキルでは無いらしく(元が繁殖行為の派生スキルだからか、肉体が必須)、誰かに憑依しなければ使えない。そして両方とも使えば使う程、成長する。彼は頭痛に耐えながら、実際に自身を陥れた痴漢被害者相手に色々と実験し、スキル効果を調べた上で、作戦を立て、復讐を実行した。
ーー結果、娘は毒としかならない両親から離れ、善き庇護者の元で成長し、やがては結婚して行った……。
彼はそれを見届け、成仏した。憑依スキルは消えたが、成長させた「性に関する男性用成人指定作品の題材とされる様な架空の不思議なスマホアプリ」みたいなスキルは消えぬまま………。
輪廻に入った彼の魂に、消えぬスキルは完全に根付き、彼の心の眠りを妨げる。差程、時間を掛けずに魂の奥底へ深く眠りに付く筈が、魂の表層で長らく浅い眠りで留まった。結果、転生時期となってもまだ、彼の心の一部は、魂の表層に漂っており、次に生まれる心の元と融合する。
幸いなのは、その心の一部が、「生前且つ、幸福だった頃の記憶」を主に構成されており、「生前、死後の最低最悪な胸糞記憶」は一切、存在しなかった事だろう。また自我が残っていた訳では無い故に、「生まれた時から前世の記憶を持ち故に、新たな心の元を乗っ取る」事にもならなかった。
尚、新たな人生は、魔力が大きく構成に関わる世界で始まった為、体内の魔力生成機関が完成した段階で、その心の一部を、前世として思い出す事になる。そして……、鍛えられ、魂に根付いたスキルはユニークに進化していたのであった…………。
読んで下さったのなら、感謝しかありません。因みに謎の女性らしき声は、通りすがりの神様です。地球にも、ハフノンの転生した世界にも無関係ですが。ハフノンは否定していましたが、実は神様は存在してます。地球やハフノンの世界に存在しているかは不明です。