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真琴 Secretary!! 社会人の所作・マナー講座  作者: 剣世炸
サービス接遇編
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chapter06 一般知識-時事問題-

 ある日の昼休みのこと。

「ねぇねぇ、ちょっと聞いてよ…」

「どうしたんだ?」

「この前バイトでね、店長から「お客様からどんな話題を振られても大丈夫なように、新聞やテレビのニュースを欠かさず見るように」って言われたの…」

「お前、どこでバイトしてるんだっけ!?」

「美容室。お姉ちゃんがそこで美容師やってるの。それでお掃除とか、美容師さんが手が離せない時にオートシャンプーの操作をしたりとかしてる訳!」

「オートシャンプーかぁ…俺は苦手だなぁ…」

「そう?あれ、私は気持ちいいと思うんだけどなぁ…って、話がそれちゃったわね…で、問題は、そのオートシャンプーをする時に、少なからずお客様と話をする機会が私にもあるってことなのよ」

「そうか…それで、店長さんが話題に事欠かないように、ニュースを見ておけって言った訳か…」


***


 皆さんが、スーパーやコンビニでお目当ての商品が見つからず、店員さんに声を掛けてその在り処を聞く際、その店員さんが「アルバイト」とか「正社員」など、どの雇用形態なのかを気にすることはあるでしょうか?

 恐らく、多くの人は「NO」と答えるでしょう。それは、探している商品が見つかりさえすれば、店員さんの身分など関係ないからです。

 故に、アルバイト・パート・契約社員・正社員など、労働契約の形態に関係なく、お客様は従業員を同等に見てきます。

 従って、お客様との会話で生業が成立する多くのサービス業の従業員は、お客様との何気ない会話に注意を払う必要があり、同時にどのような会話になった時にも対応ができるよう、「知識の引き出し」を多く持っておく必要があると言えます。


***


「嶋尻さんって、アルバイトはしていなかったんだっけ!?」

「私は、友だちの親が経営しているスーパーで、その友だちの代わりにシフトに入ることがある位かなぁ…」

「でもそのスーパーが、地域に密着しているスーパーなものだから、お年寄りが多く集まってきて、最近のニュースのことで盛り上がっていることがあるわね」

「やっぱりそういう時って、高校生のアルバイトだーって分かっていても、無理やり会話に入らされたりするのか?」

「私の場合、お年寄りと話をするの嫌いじゃないし、新聞までは流石に見れてないけど、少なくともテレビやスマホでニュースを毎日チェックしているから、友だちの代わりでバイトに入った時にお客さんから話題を振られても、とりあえずは話を返すことができているかなぁ…」


***


 社会のさまざまな出来事を扱っているのが時事問題です。これを理解するための最大のツールは「新聞」だと言われています。テレビのニュース番組も有効ではありますが、テレビが「聴く」情報であるのに対し、新聞は「読む」情報です。

 友だちとの何気ない会話で得た情報より、自分が興味を持って購入した雑誌の記事を読んで得た情報の方が、頭により鮮明に残っていた、ということはないでしょうか?

 サービス接遇検定でも、社会で話題になっている用語の組み合わせ等について、出題されることが多くなっています。

 それだけ、サービス業にとって「時事問題」は、知っておくべき知識である、ということが言えるのです。


***


「そうかぁ…私も、毛嫌いしないでスマホのニュース位はチェックするようにしようかなぁ…」

「来年3年生になったら、きっと嫌でも「一般常識」や「社会常識」について、先生たちから口うるさく言われるようになるんだろうな」

「今でも担任の先生や現代社会の伊藤先生は、そうおっしゃっているけどね…」

「私は、今後は新聞にもチャレンジしようと思っているんだ!」

「ていうか、パソコン部の大会の問題って、主催している新聞社の社説が出題されているから、新聞の文体に慣れておいた方がいいしね♪」

「おっ!新聞チャレンジ宣言!私はいきなりじゃ無理だろうから、まずはスマホに配信されるニュースを読むところから始めてみる!!」

「それがいいと思うよ!」

「俺も、関心のあるスポーツの記事を中心に、新聞記事を読むことに慣れるところから始めてみるよ!」

「そうだね!!」


 時事問題は、一朝一夕でマスターできるものではありません。

 普段から多方面に渡り情報の「アンテナ」を張っておき、必要な情報を蓄積していくしかありません。

 そんな中でも、近年話題となっている時事用語としては…


・高齢化社会

・少子化問題

・団塊の世代

・エコマーク

・リサイクル

・バリアフリー

・生活習慣病

・世界遺産

・2018年問題

・TPP


など、枚挙に暇がありません。

 普段ニュースを見ない方は、比較的分かりやすい上記の時事用語を手掛かりに、新聞やニュースをご覧になってはいかがでしょうか?


chapter 7 に続く



-検定問題にチャレンジ!-



 次は、それぞれ直接関係のある用語の組み合わせである。この中から『不適当』と思われるものを一つ選びなさい。

(剣世炸オリジナル問題。サービス接遇実務検定3級相当)



「1.直木賞 = 純文学新人賞」



「2.世界遺産 = 富岡製糸場」



「3.TPP = サービスや投資の自由化」



「4.2018年問題 = 大学全入時代」



「5.少子化問題 = 待機児童」



「不適当」な選択肢は…


























「1.直木賞 = 純文学新人賞」



-解説-



「直木賞」とは、直木三十五の業績を記念したもので、大衆文学の優秀作品に贈られる賞です。純文学の新人賞は「芥川賞」が該当するため、「不適当」だと言えます。

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