ハイ、出来た!やっぱ私って、てーんさい☆
誰かが俺を起こそうと揺すっている……? 寝てたのか……? とりあえず、フェルに手を貸してもらって体を起こすか。
「レイジ様、お目覚めになられたんですね」
フェルの手を掴んで、体を起こす。まだちょっと眠いな……って、なんで全員そんなニコニコと俺の方向を見てるんだ? なんというか、体に違和感があるような……懐かしい気もするような……?
「ねえねえ、レイジ。何か気付かないかなー?」
近付いてくるヘンジの顔を手で押さえる。辺りを見回してみても……別に何か変わったって訳でもなさそうだし…………あれ、そういやコードが外されてる?
あれ……? 俺、太陽の腕着けたままだっけ……? いや、腕があるのに俺の体に闘気が流れるのを感じない!?
「これって……もしかして!?」
「うん! 完成したよ、君の義手と義足! 私の技術を詰め込んで約3時間で完成しました!」
「3時間!? その間、俺は何してたの!?」
「寝てたっす! ぐっすり寝てたおかげで、めちゃめちゃ作業が順調だったっす!」
ヘンジを軽く突き飛ばし、付けられた義手と義足を見てみる。右腕、右足、左足の義手は今までの形と変化は無い。しかし左腕の義手だけは、肩を斬り落とされているために失われた部分を継ぎ足されている。
今までの義手は実は中が空洞で、その中に魔力や闘気を充満させて動かしてたんだけど……これは中身がぎっしりしてて重い。どうやって動いてるんだろうか?
「おーっと、レイジは今どうやって動いてるんだって顔をしたね?よーし、天才の私が……」
「今回はヘンジ博士が最近研究している脳波を利用した試作品っす。ヘンジ博士はブレイン・マシン・インターフェースと言ってたっす」
「へー、脳波なのか……」
うん、ぶれいん・ましん・いんたーふぇーすとかはよく分からないけど……なんか、BMIって略すやつだよな!あれ……でもBMIって身長と体重をなんかするあれじゃ……
(レイジ様。それはボディマス指数というものです。シェーンでは使われておりません)
マジか……
(マジです)
「義手には電気を溜める為の小型道具、電池を使ってるっす」
そう言って助手君が取り出したのは……どう見ても地球で見た事がある電池だった。サイズは地球なら単一電池と同じくらいだけど……容量は気にしたことも無いからな……見ても分からないや。
「これが各手足に1個ずつ入ってるっす。稼働時間は大体15時間となってるっす」
「へえ……15時間。起きてる間は殆ど動かすことが出来るんだな」
「電気が切れたら、取り出して雷属性の魔法で充電できるっす。取り出し方と充電はフェルさんに伝えといたっすよ」
地球の電池よりは、充電の仕方が楽なんだな。充電というか……吸収みたいだけど……その辺は魔法で何とか……してるのか?科学者だから複雑なプログラミングでもしてるんだろうか?
「助手くーん……それ私が説明したかったんだけど…………」
「あっ!? すいませんっす!!」
拗ねてるヘンジを放っておいて立ち上がり、義手と義足の動作チェックを行ってみる。義手も義足もイメージ通りに動く。考えた瞬間に動いてくれる……なんて言えば良いか……ラグか。タイムラグってのが無いな。軽く構えて、シャドーボクシングをしても付いてくる……これなら!
「レイジ、その義手で戦うのは避けてね。私が手を加える為に、魔法要素を全て排除してしまったんだ。フェルさんが付与してた絶対に破壊されない性質は削除、私の左腕に使っていた無限電池は特殊な人工皮膚でないと電気が逆流して脳を焼いてしまう。素材も稀少だし、その鎧のデザインの方が良かったんだろう?だから、最低限の改造にしたんだ。私は科学者としては合理性を求めるが、芸術の無駄が分からない訳でも無いからね!」
「ヘンジ……」
「雷撃は可能だが、一撃で、活動可能時間が1時間は減ると思ってくれ。つまり、戦えないとは言って無いが、武器を使った超短期戦くらいしか向いていない。分ったかい?」
「本当にありがとう!」
ヘンジの右手を握り、ブンブンと握手する。ああ、これでちゃんと1人で動ける! ちゃんとフェルといちいちゃ出来るし、1人でまともに仕事が出来る!
「フフーン、当然さ! 私はシェーン最高の科学者、なのだからね!」
本日の省かれシーン
ヘ:あっ、防水性も無いから、エッチには使えないよ?
レ:つつつ、使わねーよ!




