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状況把握

 薄暗い部屋の中。白衣を着た人影が、ぼんやりと光を放つディスプレイを食い入るように見つめている。画面に映っているのは先ほどの戦闘人形の視界、フェルとカグヤの連携、ショウの指示、そして……


「やっぱり、このレイジって呼ばれてるのだよなぁ……ウへへへ……」


 画面を停止させ、人影はレイジの姿を眺める。丁度、太陽紫外線(スナイパーライフル)を使用しているシーン。右手で銃の形を作り、指先から細く鋭い光線を放っている。

 人影は真似をして横の壁に、右手で銃の形を作る。


「スナイパーライフル」


 ポフンと、可愛い音を立てて、指の先が淡く光った。しかし、レイジの様に光線の発射とまではいかない。


「ヒヒヒ……撃てないなぁ…………スナイパーライフル……だっけの明確なイメージが湧かないもんなぁ……間違いないやコイツもショウと同じで良い意味で頭がおかしいぞ」


 人影がキーボードを操作すると、レイジの姿がズームされる。人影はレイジの顔を見つめ続ける。


「ショウには恩が有るからね……コイツで良いや。コイツの頭……解剖(バラ)そう」


 レイジが確実に……ロックオンされた……



 うわっ……なんか背筋がゾワッとする。何だよ……フェルが居るのに俺がヤバイって事か? ならもっと、太陽の腕・模倣品(イミテイション)が必要だ。

 本体のフェルが太陽の腕を呼び出し、刃の側面を義手に当てる。太陽の剣が義手に取り込まれ、太陽の腕・模倣品(イミテイション)の完成だ。


機械人形(アンドロイド)の製作者……名前はヘンジ。ギリギリ、ヤパン人」


 ギリギリヤパン人って……まぁ、ヘンジって名前はありそうな……無さそうな……そんな事はどうでもいい!そいつが戦闘人形(バトルロイド)……いや


「そいつ、この街全てを生み出した……違うか?」


「うん……アキバ自体の製作者……イカレた科学者」


「まさか俺が来た途端、戦える機械人形(アンドロイド)を待たせてるとは思わなかった……すまない」


「すまないと思うなら、未来を少しでも視てくれ……結界が破られる未来は?」


 とにかく、今は戦闘人形(バトルロイド)の能力の確認とヘンジの居るであろう場所、そしてヘンジ自身の能力だ。


「未だ視えない。ただ、結界が囲まれる未来が視えるな。…………俺とカグヤに発信機が付けられてるみたいだ。二手に分かれて、屋敷の前で合流が安全だな」


「分かった。念のため、フェルの分身を片方連れてってくれ。黒髪状態のフェルなら機械人形(アンドロイド)程度蹴散らせる……よな?」


「魔法では無いので不安ですが、弱体耐性と雷耐性の風属性の魔法をかけておきましょう」


「目的地はそう遠くない……大きなアンテナみたいなの目印……レイ君、気を付けてね?」


 そう言って、カグヤがでこにキスをしてくる。俺的にはフェルが分身のショウとカグヤの方が心配なんだけどな……とにかく、二手に分かれるしかないか。


「もう時間が無いな。フェル、魔力探知をレイジに教えといてくれ」


「そうですね……はぐれる可能性も無いわけではありませんからね……」


 魔力探知……?もしかして異世界定番のアレか? 面倒くさい状況だけど、ワクワクしてくるな!!

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